知的財産ニュース 商標警察、アウトドア衣類の模倣品と戦争中

2014年2月28日
出所: 韓国特許庁

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高価な名品ブランドの模倣品に匹敵するほどアウトドア衣類のブームが起きている韓国では、その人気ともに自国の人気アウトドアブランドの模倣品が後を絶たない。

韓国特許庁商標権特別司法警察は、光州地域においてアウトドア模倣品を大量保存していた販売業者1名を逮捕したほか、釜山地域で約10年間常習的にアウトドア衣類の模倣品を販売してきた60代の夫婦、全州とテグでも同じ模倣品を製造・販売してきた業者2名を逮捕したと28日に発表した。

とくに、釜山で逮捕された60代の夫婦は、商標法違反の前科9犯で、捜査機関に取締りを受けるたびに高い軽量を避けるため、夫婦が交代で犯罪行為の責任を負うなど、常習的かつ緻密な方法で商標法に違反してきた。今回は、妻のキム氏(67歳)を拘束し、持病により挙動が不自由な夫のイ氏は不拘束起訴した。テグで検挙されたパク氏(28歳)は、主に韓国ブランドB社、K社のアウトドア衣類を販売していた。店舗の近くに秘密の製造工場を設けて大量を製造・流通した疑いで現場逮捕されたと特許庁は発表した。

また、韓国特許庁商標権特別司法警察は、光州で人気アウトドアB社の製品など、約2,424店(正品価格約3億ウォン)、釜山で1008点(正品価格約2億ウォン)、全州で653点(正品価格約1億ウォン)、テグで11053点(正品価格約23億ウォン)など、韓国のブランドが含まれた模倣品計15138点(正品価格約29億ウォン)を押収したという。

特司警は、光州地域で取り締まりした販売犯を調査した結果、テグなどで活動している模倣品卸業者から連絡を受けて宅配で物品を配送してもらっていたが、SNSなど水面下で動くなど、身分を徹底して隠し模倣品を供給していることが明らかになり、彼らの追跡に難航しているという。

一方、特司警関係者は、「昨年取締りを受けたアウトドア衣類は計4万7千点程度だった。これまでは、主にアディダスやナイキなど有名製品が中心だったが、韓国ブランドの模倣品も急増している」と説明し、「企画捜査などを強化して模倣品取締りに力を入れていく計画だ」と述べた。

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