知的財産ニュース W杯の勢い、商標出願に

2014年6月3日
出所: 韓国特許庁

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2014年のブラジルワールドカップが10日前に迫り、「赤い悪魔」を筆頭に、応援の熱気もますます高まっているなか、韓国代表チームの善戦を祈る「国家代表の応援団及びワールドカップ応援スローガン」名称の商標出願が続いている。

韓国特許庁が2002年日韓ワールドカップ以来の「国家代表応援団の名称及びワールドカップ応援スローガン」の商標権出願現状を調査したところ、国家代表の応援団「赤い悪魔」が計133件出願され、ブラジルワールドカップ大会で使われる「楽しめ大韓民国~!」など、応援スローガンが計40件出願された。

出願の現状を詳しく分析すると、2002年の当時、ワールドカップ開催国ということに後押しされ有名になった韓国代表チームのサポーターズクラブ「赤い悪魔」が最近まで出願されており、ワールドカップの応援スローガンでは、2002年日韓ワールドカップのときの「be the Reds」と「夢は叶う」がそれぞれ11件と6件、2006年ドイツワールドカップの「Reds, go to Together(for our dream)」、2010年南アフリカ共和国の応援スローガン「勝利の歓声!一つになった韓国」がそれぞれ6件と5件、2014年ブラジルワールドカップの応援スローガン「楽しめ大韓民国~!」が5月現在10件出願され審査中にあると把握された。

このように、「国家代表の応援団及びワールドカップの応援スローガン」が商標出願に続いていることは、ワールドカップ公式スポンサーや個人がワールドカップの応援の歌、CM、垂れ幕など、ワールドカップマーケティングの関連商品やサービス業種に対する商標権を確保するためだと分析される。

韓国特許庁商標デザイン審査局のパク・ソンジュン局長は、「商標は、特定商品の出所表示として認識されるものを意味するため、商品と関係のない掛け声、スローガンなどは、商標としての識別力を認定されにくい」と説明した。

ただ、「掛け声やスローガンであっても、特定の商品に多く使用され、特定製品の出所表示として認識される場合に限っては登録が可能であることを参考にして出願することが望ましいだろう」と付け加えた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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