知的財産ニュース KIPOとウリ銀行が了解覚書

2014年5月30日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁とウリ銀行は、5月29日、韓国知識財産センターにおいて了解覚書を締結し、知的財産金融の活性化に向けた包括的な合意案に同意した。

今回の了解覚書の締結により、韓国特許庁とウリ銀行は、優秀な知的財産権の保持企業の発掘及び育成、知的財産権を活用した金融の施行、知的財産権の価値評価にかかる手数料の支援、知的財産権の価値評価モデルの開発に本格的な協力を行う予定だ。

今回の了解覚書は、知的財産金融の活性化に向けて韓国特許庁が市中銀行とは始めて締結することに大きな意味がある。

韓国特許庁は、2013年に産業銀行及び企業銀行と了解覚書を締結して知財担保ローンをはじめ知財金融政策を取り、物的担保や信用不足で資金繰りに苦しんでいる中小企業を支援してきた。しかし、政策金融機関中心の政策では、企業のニーズを十分に満たせないという現場の声から、知財金融の拡大の必要性を認識し、市中銀行に知的財産金融を拡大するための協力案を模索してきた。

ウリ銀行は、これまで、商品開発部内に創造金融チームを新設して知財企業に対し、ローンをはじめ、政策ファンド投資を通じた投資・融資複合支援の役割を果たすなど、知的財産金融のために準備しており、今回の了解覚書を通じて、本格的な知的財産金融が推進されると期待が寄せられている。

了解覚書の締結後、韓国特許庁とウリ銀行は、現在、産業銀行・企業銀行など、政策金融機関を中心に行われている知財担保ローンモデルとは違う、より多くの中小企業に資金を支援できる様々な新規商品を共同開発し、市中銀行の知財金融への参加を呼びかける計画だ。

キム・ヨンミン長官は、「ウリ銀行の参加により、韓国の知的財産金融がワンランク飛躍できると考えている。知的財産金融が市中銀行に広く浸透し、安定的に定着できるよう、引き続き取組んでいきたい」と述べた。

ウリ銀行のイ・スンウ頭取は、「今回の了解覚書が市中銀行の知的財産金融への参入に向けた礎になることを期待する。知的財産に関する様々なローンを開発し、知財中心企業のパートナーになるよう、取組んでいく考えだ」と述べた。

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