知的財産ニュース 特許審判院、デザイン判決文の要旨集を発刊

2013年10月30日
出所: 韓国特許庁

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2011年、サムスンとアップル間の訴訟が起きたが、このとき、アップルが特許技術だけでなく、一般人になじみのある多くのデザイン権に基づいて侵害訴訟を提起したことが知られ、デザインに対する関心は、いつにも増して熱くなっている。これを反映したかのように、デザインの出願件数は、サムスンとアップルの訴訟が報じられ始めた2011年56,524件から2012年63,135件に12%増加し、審判請求件数は2011年438件から2012年569件と、30%も増加した。

特許審判院(イ・ジェフン院長)は、このようにデザインへの関心が高まったことを好機として捉え、デザイン件を巡る審判・訴訟に臨む当事者の理解を高める一方、デザイン審判事件の品質を向上するため、韓国の特許裁判所・最高裁で行われた主なデザイン関連の判決を分析した『デザイン判決文の要旨集』を発刊したと発表した。

この要旨集は、2012年、特許裁判所と最高裁で判決が出された裁判の中から、デザイン45件(決定系2件、当事者系43件)を抜粋し、事件ごとに審判段階、特許裁判所及び最高裁にいたるまでの履歴を時間の流れに沿ってまとめ、事件の経緯や主な争点を把握しやすくし、争点が複雑な件の場合、事件の判決内容をきめ細かくまとめて判決内容の理解を高めようとした。

特許新審判院のイ・ジェフン院長は、「今回に発刊された要旨集が、デザインを巡る紛争解決に少しでも役立ってほしい。特許審判院は、審判処理機関の短縮と、口頭心理の質の向上を図るなど、審判の品質を高め、世界最高水準の審判サービスを提供するために取り組んでいく構えだ」と説明した。

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