知的財産ニュース サムスンディスプレイとLGディスプレイの代表、「和解する」

2013年2月4日
出所: 電子新聞

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サムスンディスプレイとLGディスプレイは、最近の誹謗中傷合戦の確執を終え、和解することで合意した。

4日にサムスンディスプレイのキム・キナム社長とLGディスプレイのハン・サンボム社長、知識経済部のキム・ジェホン室長は、ソウルのパラスホテルで紛争解消を話し合う朝食会を開いた。

両社の代表が和解のために会合したのは昨年4月に技術流出をめぐる攻防が始まって以来、初めてだ。この半年間、訴訟に訴訟を重ねて感情の溝は深まるばかりだった両社だが、キム室長の仲裁が対話の呼び水となった。

この日の会合で、両社の代表が具体的な合意内容に触れてはいないが、「和解する」という原則には合意したという。大きな枠で円満に解決することで合意したため、今後役職員の会議を通じて紛争解決に向けた具体的な方策を議論することにした。

両社は、僅か2ヵ月前までも裁判沙汰を演出し、現在まで6件の訴訟が進められている。特定の技術を守るためでなく、誹謗中傷合戦になり、攻防の範囲も有機発光ダイオード(OLED)とLCDにまで拡大した。

毎日のように追加訴訟を提起し、業界全体に影響を与えかねないという懸念までささやかれていた。確執が深刻になれば、協力会社の代理戦や顧客会社への攻撃などに拡大する可能性も十分あったからだ。

両社の今回の合意は、このような拡大の様相には歯止めをかけたと分析される。さらに、両社の裁判沙汰の導火線になったサムスンディスプレイの特許侵害差し止め仮処分申請の判決も間もない状況だ。昨年9月、サムスンディスプレイがLGディスプレイを相手に提起した侵害差し止め仮処分の訴訟は、今月内に判決が予定されている。両代表が和解すれば、宣告前に訴の取下げする可能性もある。

3人は、朝食会を終えた後、満足したような明るい顔で席を外した。

キム室長は、朝食会の後にメディアに対し、「両社が方向性については意見が一致した。今回の会合は、和解のために会ったということに意義がある」と述べ、キム社長は「大きな枠一つずつを解決していきたい」とコメントした。ハン社長も「具体的な和解案については取締役の間で話し合いをする予定だ」と説明した。

ムン・ボキョン記者

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