知的財産ニュース 中小企業に対する半導体設計財産の輸出支援開始

2013年9月4日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁、半導体産業協会とともに国産半導体設計財産の海外販路開拓

韓国特許庁は、国内中小企業の半導体設計財産の輸出拡大のために9月4日、中国上海において韓国半導体産業協会の主管による展示会を開催する。海外の有名半導体製造企業(ファウンドリー)と共同で開催する今回の展示会には、企業の技術力及び製品の市場性などの評価により選抜された4つの企業が参加する予定である。
半導体設計財産は、特定機能をもつようにつくられた半導体設計図で、情報通信技術を他産業と機能的に融複合させるシステム半導体製造であり、無形の核心部品である。システム半導体産業が発展の軌道にのって半導体設計財産の需要も増加しているが、韓国はこれらほとんどを輸入に依存しているのが現状である。
また、半導体設計財産を製作販売する国内企業は、大半が中小企業であり、人材と経験不足などにより自社の半導体設計財産を海外へ販売することがこれまで困難であった。

今回の展示会に参加する4つの企業は、半導体設計財産を専門に供給するChips & media、Siliconarts、Smart-Fi、Silicon ハンズなどの企業だ。特に、Chips & media社は、今年の6月に市販し始めた次世代ビデオ標準技術を搭載した半導体設計財産を展示し、次世代映像処理分野においても海外主要市場を先導する計画である。新しいベンチャー企業であるSiliconartsは、3次元グラフィック処理において画面の各々点ごとに光の照明方式を適用した独特なアイデアを具現した半導体設計財産をお披露目する。

今回の展示会では、参加企業の製品に関する広報以外にも中国の半導体設計及び製造企業を対象に、韓国国内の半導体設計財産の販売相談も実施する予定である。

特許庁は、今回の海外マーケッティング支援事業を通じて韓国内の半導体設計財産企業が中国内の半導体製造企業と取引を活性化させ、韓国内中小企業の低い認知度及び営業能力の不足を克服して海外マーケティング能力を蓄積できる契機の場となることと期待をかけている。

韓国政府は国政目標である「雇用中心の創造経済」実現のための核心国政課題として、知的財産権の事業化及び取引支援の強化を核心的に優先して推進している。
特許庁では、2012年から実施している半導体設計財産振興事業を通じて優秀な半導体設計財産を発掘し、これを商用化レベルの検証支援を行い知的財産の創出・保護・活用体系の先進化を図っている。

グァク・ジュンヨン標準特許半導体財産チーム長は、「半導体設計財産市場の90%以上は、中国など海外であるだけに、韓国内企業の海外販路に関する期待値は持続的に高くなる見通しであり、特許庁は、韓国内の優秀半導体設計財産の発掘及び商用化支援事業を行うとともに、輸出促進事業の支援対象企業と範囲を拡大する方針である」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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