知的財産ニュース LGD、ギャラクシーNOTE10.1販売差し止め仮処分を取下げ

2013年2月20日
出所: デジタルタイムズ

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LGディスプレイは、20日、昨年末、サムスン電子とサムスンディスプレイを相手に提起した液晶ディスプレイ(LCD)パネル技術に関連する特許侵害差し止め仮処分を取り消したと発表した。

LGディスプレイは、昨年12月、サムスン電子の「ギャラクシーNOTE10.1」に登載されたディスプレイ技術が自社のIPS(In-Plane Switching・広視野角)LCD特許3件を侵害したとして韓国での販売差止めを要請する仮処分申請をソウル中央地裁に提出した。当時、LGは、販売差し止めとともに、サムスン電子がこれに違反した場合には1日に10億ウォンを支払うことを裁判所に要請した。

今回の仮処分の取消しは、サムスンディスプレイがLGディスプレイを相手に提起した仮処分申請を取り消したことに対する後続措置だ。サムスンディスプレイは、昨年9月、LGディスプレイを相手に提起した有機発光ダイオード(OLED)技術などに対する侵害差し止め仮処分の申請を提起したが、先週、突如取消しした。今回の取消しで両社の特許係争は、解決の糸口はつかんだと評価されているが、両側は、特許訴訟そのものについては慎重な姿勢を貫いており、時間がかかる見通しだ。

LGディスプレイは、「今回の取消しは、サムスンがけじめをつけるという意味で、先の仮処分申請の取消しを受け、紛争を円満に解決していくための相応の措置だった。これからも消耗的な誹謗中傷ではなく、公正な競争を追求していきない」とコメントした。

しかし、特許訴訟については、「特許は、革新の結果として正当な評価を受けるべきだという判断に従い、訴訟とは別途に両社の特許実務者間の交渉を通じて、特許の価値を正確に評価し、相互の権利義務関係を明確にするという前提のもとで、解決案を模索していく計画だ」と述べ、慎重な立場を堅持した。

イ・ホンソク記者

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