知的財産ニュース 世界13の特許庁、グローバル特許審査ハイウェイ施行に合意

2013年11月7日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁は、米国、日本、豪州、カナダ、ロシア、イギリス、スペイン、ノルウェイ、デンマーク、ポルトガル、フィンランド、ノルディック連合の特許庁とともに、「グローバル特許審査ハイウェイ」プログラムの施行推進に合意した。

「特許審査ハイウェイ(Patent Prosecution Highway: PPH)とは、出願人が本人の発明を2カ国以上に出願した場合、優先審査し、特許として認められた国の審査書類を、遅れて審査が行われる他国特許庁に提出すれば、その事実を参考にして一般出願より早期に審査する制度を意味する。

2006年からスタートしたPPHプログラムは、現在まで、二国間のプログラムとして施行されてきたが、PPHプログラムへの参加国の拡大と共に、利用者数が増加し、多国間のPPH申請要件の統一化議論が2009年から行われてきた。

従来までは、PPH申請のための要件や書類などが国別に異なり、他国に出願しようとする発明者には不便となっていた。しかし、今回13カ国が合意した「グローバルPPH」は、多国間PPHプログラムで、従来の利用要件を標準化、簡素化することで、韓国の企業と国民が海外でPPHを利用し、より簡単で素早く特許権を確保できると期待されている。

来年1月6日から同プログラムが施行される場合、出願人が韓国で(1)特許決定を受けるか、(2)PCT国際の段階で前向きな結果を受けた場合、グローバルPPHプログラム参加国特許庁で優先審査の選択権を持つ。これを通じて、韓国が従来二国間PPH及びPCT-PPHをすでに施行している米国、日本のほか、豪州、カナダ、ロシア、イギリスなどでも「グローバルPPH」プログラムを利用して早期審査が受けられる。これで、韓国は、来年1月から計20カ国とPPH及びPCT-PPHを施行できるようになり、韓国企業と国民が出願する大半の国でPPH制度を利用し、迅速な特許獲得の基盤が設けられると予想されている。

韓国特許庁国際協力課のソ・ウルス課長は、「PPHは、迅速な審査処理機関と高い登録率を誇る制度で、今回「グローバルPPH」プログラムの推進への合意を通じて海外に出願する国民と企業がより早く、効率的に特許を獲得することができるようになる」と説明した。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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