知的財産ニュース 創造経済タウンのアイデアインキュベーティング始まる

2013年10月14日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁は、9月30日に開始された「創造経済タウン」と連携し、国民のアイデアが創業と事業化につながるよう具体化する「知識基盤の国民幸せ技術具現事業」をスタートすると発表した。

創造経済タウンは、開始して2週間ぶりに約1200件を超えるアイデアの提案が殺到するなど、国民からいい反応を得ているという。

韓国特許庁は、創造経済タウンに集まる生活密着型のアイデアを対象に第1次の書類審査と技術の革新性、技術競争力、市場トレンドの適合性などを評価する第2次専門家評価を経て支援対象者を選定する。

選定されたアイデアについては、アイデア別に特許分析専門家、TRIZ(発明問題解決の理論)専門家、技術事業化の専門家などで構成された専門コンサルタントチームを組み、約1ヵ月間、事業化及び知的財産化が可能な水準まで具体化することになる。

また、技術拡張性に優れている中・大型アイデアについては、委託製造企業と連携差汗、さまざまな形で事業化できるよう支援する別途のプロセスを設けた。韓国特許庁は、製品化を担当する委託製造企業に約3ヵ月間、事業環境及び知識財産権同行の診断分析、該当分野の知的財産権ポートフォリオ設計、オリジナル特許獲得に向けたR&D方向の設定など、オーダーメイド型特許戦略を提示することで、安定的な事業化を支援するという計画だ。

アイデアのインキュベーティング過程を通じて生まれ変わった充実型アイデアは、未来創造科学部が推進する「アイデア事業化のメントリングサービス」と連携し、創業まで支援する。優秀なアイデアとして選定されれば、試作品の製作をはじめ、専門のキュレーターが指定され、事業者登録、マーケティング支援などの総合的なサービスが受けられる。

この事業の最も大きな特徴は、具体化されていない未成熟なアイデアも支援対象に含まれるということだ。これは、世の中の変革をリードした創造的な製品の大半が、最初は具体的でないアイデアからスタートしたことから着目した。

スマートフォン時代を切り開いたアイフォンの革新的なユーザーインターフェース、マルチタッチも、「キーボードなしで指だけで簡単に入力する方法はないか」というスティーブジョブズの観念的な創造から始まったことは考えさせられるところが多い逸話だ。

事業に参加を希望する国民は、未来創造科学部の「創造経済タウン(www.creativekorea.or.kr)の「創造アイデアの提案」で受け付けが可能で、韓国特許庁(042-481-5931)か、韓国知識財産戦略院(02-3287-4221)に問い合わせできる。

韓国特許庁の産業財産政策課キム・ヨンソン課長は、「創造経済タウンは、国民の創意的な想像力を資源として市場と雇用を創出する具体的なフラットフォームだ。国民幸せ技術具現事業と連携させ、創意的な想像力をもっている誰でも創造経済時代の主役になれる基盤を設けたい。今年下半期に25件の試行事業を皮切りに、支援対象を徐々に拡大していく計画だ」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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