知的財産ニュース アイデア・特許事業化ファンド1000億以上が発売

2013年3月4日
出所: 電子新聞

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今年、アイデアや特許をもって事業化を始めた技術企業への投資ファンドは、1000億ウォン規模を超える見込みだ。新政権の掲げる政策キーワード「創造経済」の実現にもつながると期待されている。

政府・ベンチャーキャピタル業界によると、今月、「プラチナム技術投資」と「デドク・インベストメント」がそれぞれ100億ウォンと111億ウォン規模の特許(技術事業化)ファンドを発売する。特許ファンドは、会社が保有している特許や個人・大学・政府系研究機関が保有している特許を移転、事業化する技術企業に投資する。

特許ファンドの発売は持続される。昨年、500億ウォン規模のファンドを発売したデソン創業投資とMVP創業投資が10月頃に500億ウォン規模のファンドを追加発売する。韓国特許庁と約定した。2社は、来年にまでファンドの規模を1250億ウォンに拡大する。昨年発売された特許ファンドは、この2社のファンドが唯一だ。

韓国特許庁は、年内に2つ以上の特許ファンドを追加発売する。かつてファンド発売に投入した資金を回収したため再投資を行う形だ。韓国特許庁は、ファンドの発売予算として2006年と2007年にそれぞれ550億ウォンを出資した。当時の財源で発売したファンドの満期日が迫ったためだ。韓国特許庁が予想した今年の資金回収規模は、300億~500億ウォン程度だ。回収の規模に応じて発売の規模を確定する。

2つのファンドが発売されれば、100億ウォンずつ200億ウォンを出資する。ベンチャーキャピタルと民間の投資会社が共同の投資会社として参加し、ファンドの発売規模は400億ウォンを超えると韓国特許庁は予想した。韓国特許庁は、ファンド・オブ・ファンズを運用する「韓国ベンチャー投資」社を通じてファンドを発売・管理している。

韓国特許庁産業財産振興課のク・ヨンミン課長は、「特許の事業化は、リスクが大きく、銀行などの市中資金よりはベンチャーキャピタル投資のほうが適切だ。新政権の掲げる創造経済という概念がアイデアを権利化して事業化し、雇用を創出することであるだけに、新政権の政策基調に合わせて特許ファンドの発売に積極的に取り組む考えだ」と述べた。

デソン創業投資のソ・ハクス代表は、「技術が速いスピードで進化し、特許登録技術の価値が向上した。大学と政府系研究機関の結果が特許として登録されたのだから、お蔵入りにならず、ビジネスにつながるよう、特許事業化企業に積極的に投資を行う予定だ」と述べた。

キム・ジュンベ記者

今年発売(予定)のファンド(出処:韓国特許庁・業界)

ベンチャーキャピタル

(運用会社)

政府

(ファンド・オブ・ファンズ)

ファンドの規模

発売時点

プラチナム技術投資

60億ウォン

100億ウォン

3月

デドク・インベストメント

60億ウォン

111億ウォン

3月

デソン創業投資・MVP創業投資

50億ウォン

500億ウォン

10月予定

(2回目の発売)

未定

(少なくとも2ヵ所以上を選定)

200億ウォン以上

400億ウォン以上

未定

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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