知的財産ニュース 美味しい果物 光で分別

2013年5月22日
出所: 韓国特許庁

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韓米FTAの発効に伴い、多様化している食の信頼性を確保するほか、輸入農産品に対応して生産性の最大化を図るため優良種を選別する農畜産物の非破壊選別技術の特許出願が増加している。

韓国特許庁によると、農畜産物の非破壊選別技術の特許出願は、2010年5件、2011年1件だったが、韓米FTAが発行された2012年には9件に増加し、今年も4件が出願中にあるという。

関連出願を分析すると、日常生活で紫外線を利用した殺菌、遠赤外線を用いた痛みの治療として知られている可視光線、赤外線や紫外線などの光を利用した技術が主となっているが、果物の糖度、卵の品質と有精卵かどうかの判別、肉類の新鮮度・ランクの測定、果物・野菜に残っている農薬の検出も可能だ。これは、可視光線、赤外線・紫外線などに分類される特定スペクトラムの光を農畜産物に照らし、反射や透過の時の特定スペクトラムを分析する原理を用いた。

最近では、光だけでなく、CCDカメラなどの画像を利用した映像処理技術など、その種類が多様化している。特に、種の蛍光・発光の特徴を利用した秒分光映像処理を適用し、発芽力が優れた種を判別したり、レーザー光を利用したラマン分光法を適用してウィルスに感染した種を選別したりするなど、優良種の選別を通じて、農産物の生産性を増大させる様々な技術の出願が増えている。

出願された簡単で迅速な非破壊技術により、農畜産物に対する消費者の信頼を得ることで、消費者の満足が高まり、農産物の生産性が向上して韓国の農産物の対外競争力が強化すると期待されている。

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