知的財産ニュース 融合時代!ブラックボックスにも新風

2013年4月10日
出所: 韓国特許庁

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最近、テレビやインターネットから車両向けブラックボックスの映像をしばしば見かける。ブラックボックス普及の速度が速く、関連業界にも新風が吹き込んでいる。

韓国特許庁によると、通信技術が適用されたブラックボックス関連の出願は、2000年代初めまでは毎年2~3件にすぎなかったが、10年間大幅増加し、2010年以降は、毎年10~16件が出願されている。車両向けブラックボックスへの関心が高まり、技術力向上に向けた様々な試みがあることを裏付ける。

ブラックボックスに新たな機能が実現できたのは、通信技術と結合したことが大きなきっかけだ。事故が発生すると、ブラックボックスが自動的に事故が起きた車と周辺情報を収集して送り、警察、病院、保険会社がこの情報を分析して活用するといった形だ。

2000年以降の技術分野別の出願状況を分析すると、事故情報の転送が26件と最も多く、車両の管理情報の転送が23件、その他9件、車両・ブラックボックスコントロールが7件だ。

出願が急増した2010年をベースに技術変化の動きを分析すると、事故情報転送技術の出願は緩やかだが、情報を多様な形で活用できる管理情報転送技術などは、出願が大幅増加した。ブラックボックスの情報を積極的で多様に利用する方向で技術開発が行われていると解釈できる。

2000年以降の出願人属性別では、個人が24件(34.3%)、法人が46件(65.7%)を出願した。韓国全体の出願では、個人の出願は18.4%だが、この分野では個人の出願の割合が高いという特徴がある。

韓国特許庁の関係者は、「通信関連技術が急速に発展しており、その影響でブラックボックスの出願も今後着実に増加するとみられる。この分野で韓国の中小企業の活躍が期待されている」と述べた。

2000年以降の特許及び実用新案の出願

通信技術を活用した分野の出願現状

活用分野

2000~2009

2010~2012

全体

事故情報の転送

14

12

26

管理情報の転送

3

20

23

制御信号の受信

3

4

7

防犯

4

1

5

その他

1

8

9

合計

25

45

70

通信技術が適用されたブラックボックスの出願人属性別の出願現状

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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