知的財産ニュース サムスン電子、職務発明補償訴訟で一部勝訴

2013年7月18日
出所: 電子新聞

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「携帯電話における初声検索」の特許技術を開発したサムスン電子の現職首席研究員が会社を相手に提起した職務発明補償訴訟で、一部勝訴した。だが、現在使われていない技術についてのみ、補償の必要性が認められ、補償金額は少額にとどまった。

ソウル中央地裁民事合議13部(シム・ウヨン部長裁判官)は、18日、サムスン電子のアン研究員が会社を相手に提起した請求訴訟で原告一部勝訴を言い渡し、アン氏に対して1100万ウォンの支払いを命じた。裁判所は、「アン氏がサムスン電子で仕事をしながら、関連技術を開発して特許を登録できる権利を会社に譲渡したため、特別な事情がない限り、会社は、アン氏に正当な補償金を支給する義務がある」と判決した。

一方、アン氏が補償を求めた特許の中で、実際にサムスン電子が採用している技術については、「以前開発された技術と比較し、進歩性がなく、会社が独占的利益を得ることができなかった」として補償金支払いの義務はないと判断した。補償金請求権が認められた技術は、「この方法以外にも電話番号を検索することが十分に可能であり、サムスン電子製品にも、この方法が適用されていない」として補償金額を1100万ウォンに制限した。

アン氏が補償を求めた技術は、携帯電話キーボードで名前を検索するとき、初声だけ入力しても名前を探せる。 アン氏は、1993年、この技術を構成する2種類の特許を開発し、会社に譲渡した。サムスン電子は、この中の一つを2001年から生産された携帯電話に適用している。 アン氏は、職務補償金が305億ウォン台に達すると主張した。

キム・ジュンベ記者

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