知的財産ニュース 伝統文化を体験する観光がブランド化

2013年10月17日
出所: 韓国特許庁

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最近、韓国固有の伝統家屋である古宅・宗宅への関心が高まり、訪問する国内外の観光客も急増している。

特に、慶北の安東市などの地方自治体が伝統家屋のコンテンツを活用した体験観光を開発し、これをブランド化するための商標出願が増加している。

これと関連し、韓国観光公社も「優秀な韓国式家屋体験宿泊」施設に対する認証制を実施しており、このような伝統家屋での宿泊体験は、関心がある内国人はもちろん、外国人にも異色な経験になるため、新しい韓流観光資源となり、地域経済活性化に実質的に役立つ可能性が充分にあると期待されている。

韓国特許庁によると、伝統家屋関連の商標出願は、2010年以前までは計93件に過ぎなかったが、2011年度には65件、昨年67件と、最近大きく増加したという。

関連商標の出願動向を分析すると、慶北安東市が「」など、伝統家屋関連の商標を132件出願し、大部分を占めていて、その他、ソウル市の「」、慶北栄州市の「」などから、韓国式家屋のブランド化に対する関心が高いことがうかがえる。

このように伝統家屋と関連した商標出願が増加するにつれ、地域の特産物と宗家の秘法や伝統が秘められている味噌、コチュジャンなどの伝統食品の商標出願も増えているが、これは長い歳月を通した先祖の経験と、最近の食産業ノウハウが融合して、消費者に信頼と関心を与えることができる商品として、観光客にも大人気を呼ぶと期待されている。

韓国特許庁複合商標審査チームのキム・ドンウクチーム長は、「伝統家屋、または地域特産物も商標やデザインで差別化を図ってこそ、競争力が生まれ、その価値がより増大される」と説明し、商標を出願するときの注意点として「地域の名称だけを記載したり、商品の品質や優秀性だけを強調する技術的な用語は排除され、他の固有用語と結合して、出願してこそ登録が可能だ」と強調した。

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