知的財産ニュース 主要国特許庁の審査進行情報が一目でわかる

2013年8月12日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁は、8月12日からファミリー出願件に対する主要国特許庁の審査進行情報が一度で見られる「審査進行情報の統合照会サービス(OPD:One Portal Dossier)」を審査官に提供すると発表した。

OPDサービスが開始されれば、ファミリー出願件におけるIP5(韓国、米国、日本、ヨーロッパ、中国)特許庁の出願書、意見提出通知書、登録決定書のなどの出願、審査、登録過程のすべての審査進行文書を一度で見られる。

OPDサービス開始前には、審査官が各国特許庁のホームページに接続して審査進行文書を確認しなければならなかったが、OPDサービスの提供により、効果的な審査環境が構築された。

また、OPDサービスには、中国特許庁の審査進行文書も提供されるため、中国への特許出願件に対する効率的な審査が期待されている。

OPDサービスは、2008年からスタートした先進5特許庁体制(IP5、韓国、米国、日本、ヨーロッパ、中国)の情報化協力事業の一つとして、「サイバー世界特許庁」の構築をモットーに進められてきた。

韓国特許庁は、2012年12月にサービス開発を完了し、今年4月から6月までの約3ヶ月間、海外特許庁の間でテストを行い、サービスをオープンした。

今後は、OPDサービスを国民に公開する案も検討されている。

その一環として、6月、カリフォルニア州で開かれたIP5特許庁首脳会議において先進5特許庁は、OPDサービスを国民に公開する案に原則として合意し、現在、対象文書と時期などを実務レベルで議論している。

OPDサービスが国民に公開されることになれば、出願人の立場から海外特許庁の審査方向を確認することができるようになり、効果的な海外出願戦略の確立が期待される。

韓国特許庁情報企画局のビョン・フンソク局長は、「本サービスの開始により、審査官がより迅速かつ効率的に審査できるようになった。今後とも、海外特許庁と協議してOPDサービスが国民に提供されるように最善を尽くしていきたい」と述べた。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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