知的財産ニュース 大邱と慶尚北道 繊維特許技術協議会を発足

2013年4月17日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁は、大邱・慶尚北道地域の中小繊維業界と知的財産権の大衆化・創出・保護・活用の促進のために足並みをそろえる。

韓国特許庁と地域の繊維協会・組合、研究機関、研究機関、地方自治団体などが「大邱・慶尚北道における繊維突許技術協議会」の創立行事を16日に大邱エックスコにて開催した。

中小の繊維企業と研究機関などが約7000か所も集まっている大邱・慶尚北道地域は、韓国繊維産業のメッカだ。しかし、知財権についての理解と情報の不十分により、グローバル市場競争力を獲得することが容易ではなかった。

韓国特許庁によると、2010年以降、繊維分野の特許出願は減少傾向にある。金融経済危機と企業の中核特許中心の出願戦略などに伴う変化が背景としてあげられる。

2012年における繊維分野の出願件数は、1,853件に集計された。昨年の197,153件という全体出願件数において約0.9%の僅かな割合にすぎない。これは、韓国が、昨年の1年間、繊維輸出156億ドル、世界8位の繊維輸出大国という地位に見合わない低い水準だといえる。

地域別では、首都圏(1,021件)、大邱・慶尚北道(326件)、釜山・蔚山・慶尚南道(242件)の順で、大邱・慶尚北道は、首都圏に続き2位だ。

創造経済を実現し、強い中小企業を育成するため韓国特許庁が先頭に立ち、そこに大邱市、慶尚北道、大邱・慶尚北道地域の繊維研究機関などが積極的に参加し、知財権協力ネットワークが構築された。

この行事には、大邱・慶尚北道繊維産業連合会長、大邱商工会議所のムン・ヨンス副会長、韓国特許庁化学生命工学審査局のホン・ジョンピョ局長、大邱市長、慶尚北道庁、関連の研究機関、組合員など約100人が出席した。行事は、ホン・ジョンピョ局長の「知的財産と繊維産業」に関する基調演説、素材部品産業の動向と発展策の発表、業界の意見聴取、創立宣布の運びとなった。

その後、韓国特許庁は、大邱・慶尚北道地域の繊維企業の最高経営責任者(CEO)に知財権の認識を拡大するほか、アイデアを権利化するために必要な、各水準に合わせた教育と出願相談を実施する。

また、国内外の繊維関連特許紛争の事例を収集・分析し、特許紛争を予防できるように支援する。

ホン・ジョンピョ局長は、「創造経済時代という流れに沿って、地域の繊維企業が創意的なアイデアと新技術を知財権として保護されるように特許庁が積極的に取り組んでいきたい」とコメントした。

繊維特許技術協議会の充実した運営を通じ、大邱・慶尚北道地域の中小企業が知財権を獲得し、強い中小企業として発展できるきっかけになることを期待する。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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