知的財産ニュース 掘削工事の暗礁!埋め立て配管を探せ

2013年6月20日
出所: 韓国特許庁

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埋め立て配管探知、磁気マーカーを利用する

1995年4月、テグの地下鉄工事の現場でガスが爆発し、約100人が死亡する大惨事が発生した。近くの工事場で、掘削工事の最中に地下に埋め立てられたガス配管が破損され、地下鉄工事場に流れ込んだガスが急に爆発したのが原因だった。こうした大事故は、掘削前に掘削対象地に埋設された配管がないかどうかを事前に把握しておきさえすれば、十分に回避できるが、工事の作業員が地下に埋設された配管を目で確認することができなかったために発生した事故だった。

この事件の後、政府をはじめ、工事会社を中心に事故防止の対策や技術が開発されてきたが、未だに埋設配管が破損されて発生する爆発、断水、停電事故は後を絶たず、事故を抜本的に防止できる解説策が急がれている状況だ。

埋設配管の位置を探知する一般的な技術として、地表透過レーダー方式と探知物体利用方式に大きく分けられる。地表透過レーダー方式は、空中にある物質をレーダーで探知するものと同じく、電磁波を地下に放射し、地下から反射されて変えられる反射波を分析して配管の実際の位置を探知するも技術だ。一方、探知物体利用法指揮は、知面に埋設の位置を探知できる探知物体(例えば、磁性体)を配管に取り付けるか、共に埋設することで、探知物体の位置を通じて埋設配管の位置を間接的に探知する技術だ。

韓国特許庁によると、埋設配管の位置探知技術の特許出願は、この9年間(2004~2012)、3年ごとに14件(2004~2006)、21件(2007~2009)、40件(2010~2012)が出願されるなど、着実に増加している。

この9年間出願された技術を詳しく分析すると、地表透過レーダー利用方式は17%、探知物体の利用方式は53%、その他の方式が30%を占めている。そのうち、探知物体利用方式を詳細に分析すると、探知物体として永久磁石などの磁気マーカーを利用する技術が全体出願の21%、線やテープの形の導体を利用する技術が21%、RFIDタッグを利用する技術が11%を占めた。

これは、肉眼で確認できる地上とは異なり、地下には、元々存在している金属成分があるため、これが変数として妨げになるため、正確度が落ちる地表透過レーダーよりは、探知物体を通じて埋設配管の位置を正確に探知する方法に技術が変化している。

韓国特許庁の関係者は、「埋設配管の位置探知技術は、マーカーやタッグを取り付ける技術を中心に成長してきたが、最近では、掘削工事現場で、使い勝手が良く、より正確に探知するため、ICT(情報通信技術)が融合された製品が開発され、今後の融合技術分野における新たな技術として浮上する可能性があり、関連特許の出願も増加すると見込まれている」という見通しを示した。

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