知的財産ニュース 日本でも「サムスン」がやった

2013年1月3日
出所: 電子新聞

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驚くべき売上高
外国勢のスマートフォンの「墓場」日本で「ジャパン・ドリーム」が実現

サムスン電子が外国勢スマートフォンの「墓場」といわれている日本で、初めて携帯電話端末の売上高が20億ドルを突破した。「ギャラクシーS2」に続き、「ギャラクシーS3」も昨年の日本市場でミリオンセラーとなった。「電機大国日本」というプライドと排他性により、攻略が容易ではなかったサムスン電子の「ジャパン・ドリーム」が実現したのだ。

3日、サムスン電子によると、昨年、日本のスマートフォンとフィーチャーフォンを含めた自社の携帯端末売上高総額が初めて20億ドルと計上された。ギャラクシーS3は、発売6ヵ月で100万台を販売した。昨年10月に発売された「ギャラクシーNOTE2」は、3ヵ月で40万台が販売された。韓国市場における販売量の半分に迫る数値だ。日本が「第2の内需市場」と位置付けられつつある。

こうした好調な売れ行きは、スマートフォン「ギャラクシー」シリーズが人気を得たためだ。日本最大の通信キャリアNTTドコモの昨年のスマートフォン販売量において、サムスン電子が突出して1位となった。2011年、ギャラクシーS2がサムスン電子の携帯端末では初めてミリオンセラーになったことに続き、ギャラクシーS3は、昨年6月、発売と同時に月間販売量1位になった。ギャラクシーNOTE2も昨年10月、日本のスマートフォン月間販売量1位を記録するなど、ギャラクシーブランドを付けば飛ぶように売れた。

サムスン電子は、日本のスマートフォン市場でアップルとともに首位の座をめぐって火花の散る激しい競争を演出している。フィーチャーフォンを含めた全体の順位は、4~5位。日本の携帯端末市場もスマートフォンを中心に買い替えサイクルが短くなっている。全体市場の順位においてもサムスン電子の躍進は予想されていた。

サムスン電子の携帯電話の人気は、電機大国日本の壁を乗り越えたということで大きな意味を持っている。サムスン電子は、これまで日本向け戦略の携帯端末をリリースし、日本市場への進出を模索してきたが、日本ブランドを好む消費者の傾向により、苦渋をなめていた。2008年、プレミアム携帯端末「フォトス」を日本通信キャリアソフトバンクから発売したが、これといった成果は上げられなかった。「オムニアフォン」など、その後にも日本に機種を投入したが、シャープや富士通など、日本の携帯電話に押され、評価されなかった。

サムスン電子が日本市場への進出に成功した理由は、品質だけでなく、消費者のニーズに合わせた現地化戦略が効果を上げたためだと分析されている。日本での初のヒットモデル「ギャラクシーS2」にワンセグ受信機能を搭載し、アイフォンと差別化を図ったのが代表的な例だ。NTTドコモがアイフォンの対抗馬としてギャラクシーシリーズを全面に出したのも功を奏した。

難攻不落の市場といわれていた日本まで席巻し、サムスン電子が目指した世界同時発売戦略(グローバルシングルロンチ)も可能になる見通しだ。今年4月に発売予定の「ギャラクシーS4」が韓国と日本で同時に発売される可能性が高い。サムスン電子の関係者は、「日本は、韓国に負けないほど消費者のニーズが高く、自国ブランドを好む傾向が強い。韓国と日本で手ごたえを得たということは、世界のどの国でも成功できるという意味だ。」と強調した。

チャン・ジヨン記者

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