知的財産ニュース 科学技術競争力 米国には4.7年遅れ中国より1.9年先行

2013年8月13日
出所: 電子新聞

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韓国の電子・情報・通信分野の技術力が世界最高水準に近いということが分かった。一方、航空・宇宙分野は中国よりも遅れている。

未来創造科学部と韓国科学技術企画評価院(KISTEP)が120の国家戦略技術を対象に行った「2012年度技術水準評価」の結果を12日に発表した。それによると、2010年には韓国が2.5年先行していた中国との技術格差は、2012年に1.9年に縮まった。

韓国は、中国より29の技術が2~7年、68の技術が1~3年、9の技術が1年以下、先行しているが、13の技術では、中国が韓国を追い抜いた。宇宙ロケット開発技術(7.2年)、宇宙監視システム技術(6.1年)、宇宙飛行機の開発・管制運営技術(4.5年)、未来型有人航空技術(3.8年)など、航空宇宙分野の技術で中国が韓国より先行していることが分かった。

最高技術国のアメリカに比べ、韓国の国家戦略技術は4.7年遅れている。これは、2010年5.4年だった技術格差が0.7年短縮されたものだ。韓国より技術先進国である欧州連合(EU)や日本との技術格差は、それぞれ4.5年から3.3年、3.8年から3.1年に縮んだ。

韓国の120の国家戦略技術の水準は、アメリカの77.8%水準だと評価された。2010年95の国家重点技術を対象に行った評価の結果は76.5%だったが、これより1.3%ポイント向上した。

アメリカを100%だとして、5国の比較対象国(米欧日中韓)の技術水準は、アメリカ(100%)、EU(94.5%)、日本(93.4%)、韓国(77.8%)、中国(67%)の順となった。

国家戦略技術の中で最も水準の高い分野は、電子・情報・通信分野(82.2%)で、米国との技術格差も2.9年だ。しかし、航空・宇宙分野は66.8%で中国より低く、アメリカとの技術格差も10.4年だ。

120の国家戦略技術を技術水準によって最高・先行・追撃・後発・老朽の5つのランキングで分類すると、36の技術は先行グループに、83の技術が追撃グループに入っている。「宇宙監視システム技術」は後発グループに属している。

最高技術は1つもなかった。アメリカは、97の技術が最高グループに、日本は14、EUは10の技術が最高ランキングに属した。中国も「漢医薬の効能および機転究明技術」分野で世界最高の技術を有していると評価された。

この10年間(2002~2012年)の国家戦略技術と関連した論文のシェア平均率は、(世界優秀学術論文のデータベースに搭載された論文数における該当国の論文数の割合)は、3.5%と、EU(23.5%)、アメリカ(19.2%)、中国(16.9%)、日本(6.8%)に押されて5位にとどまった。論文の質を表わす影響力指数では、アメリカ(1.47)、EU(1.16)、日本(0.86)、韓国(0.73)、中国(0.35)の順だ。

国家戦略技術特許の10年間におけるシェアの平均率は、アメリカ(47.3%)、EU(16.6%)、日本(13.2%)、韓国(8.5%)、中国(1.4%)の順で、特許の影響力指数は、アメリカ(1.29)、日本(0.64)、EU(0.55)、韓国(0.49)、中国(0.34)の順となっている。

技術水準の評価は、電子・情報・通信、医療、バイオ、機械・製造・工程、エネルギー・資源・極限技術、航空・宇宙、環境・地球・海洋、ナノ・素材、建設・交通、災害、安全などの10大分野を対象に2年ごとに行われる。

リュ・キョンドン記者

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