知的財産ニュース [ITグローバル企業の特許を分析](1)標準特許と訴訟特許

2013年1月9日
出所: 電子新聞

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電子新聞は、広開土研究所と共同で15大のグローバルIT大手企業の特許ポートフォリオを分析した。その結果は驚くべきものだ。大半の企業がサムスン電子とアップルの特許係争後、特許確保に積極的に乗り出した。これは、韓国企業に大きなメッセージを与えている。今後、訴訟合戦が拡大する可能性を示唆しているためだ。全ての企業が次世代産業の振興・育成に取り組んでおり、融合・複合による技術重複(特許侵害)を回避することが難しくなっているためだ。電子新聞は、調査結果に基づいてグローバルIT大手企業の特許ポートフォリオの現状と意味を5回にわたって紹介する。

保有特許件数では、韓国企業が先頭に立っている。製造業である上、歴史が長いことと関連があると分析されている。昨年末現在、特許保有権数が最も多い企業はIBMで、6万2401件だ。サムスン電子は、3万7992件で15社のうち2位にランクされた。HPとMSがそれぞれ2万2242件と1万9237件で後を次いだ。5位と6位は、モトローラとLG電子で、1マン3192件、9480件だ。

一方、アップル(5563件)とグーグル(4968件)は、保有特許ベースでは、韓国企業の半分だ。フェースブック(1150件)とアマゾン(701件)、ファウェイ(1125件)、HTC(468件)、ZTE(160件)など、中国勢の保有特許件数は低水準であった。

国際標準化機関(ISO)などから認められた標準特許は、ノキアの保有件数が351件で最も多くなっている。標準特許は、知財の競争力を示す代表的な条件の一つだ。グーグルに買収されたモトローラ・モビリティ(158件)、サムスン電子(105件)、MS(104件)がその後を次いだ。LG電子は、グーグルとともに99件と同数だ。後発ランナーであるアマゾンとフェースブックは、標準特許は1件も保有していない。中国企業もHTC(1件)を除いたファウェイ・ZTEは、1件も保有していない。

特許訴訟に利用した訴訟特許の割合は、アップルが突出して多い。アップルの特許戦略がうかがえる節だ。約5500件の特許のうち、訴訟に利用した特許件数が232件で4.2%を占めた。モトローラが158件で後を次ぎ、LGも117件で比較的高く保有していた。サムスン電子(114件)、MS(11件)、IBM(105件)などの順となった。アップルの訴訟特許比率が4%であったが、保有特許件数1・2位であるIBMとサムスンは、その割合が0.2%と0.3%に低下した。

キム・ジュンベ記者

企業

保有全特許件数

保有標準特許件数

保有訴訟特許件数

apple

5563

99

232

google

4968

9

40

Microsoft

19237

104

111

Samsung electronics

37992

105

114

amazon

701

0

11

facebook

1150

0

15

HP

22242

17

65

oracle

4337

1

41

IBM

62401

44

105

LG electronics

9480

99

117

NOKIA

8237

351

89

fawei

1125

0

0

HTC

468

1

16

ZTE

160

0

0

Motolora Mobility

13192

158

205

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