知的財産ニュース 知財価値評価・金融制度の改善スピードが最も速い

2013年10月15日
出所: 電子新聞

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韓国の知的財産専門家は、政府の推進する知財制度のなかでは、「特許の価値評価と知財活用の金融」分野の改善スピードがもっとも速いと評価した。

電子新聞は、知財紙面1周年を迎え、教授・特許庁・国会議員・弁理士・弁護士・知財サービス業の代表・製造業の代表など、様々な分野で活躍している20人の専門家を対象に、フォーカスアンケート調査を実施した。その結果、10人のうち7人(70%)は、「新政権において本格的に制度の見直しが行われている分野」として、「特許の価値評価及び知的財産活用の金融」をあげた。この分野は、「韓国の知財競争力強化に向け、解決が喫緊とされる課題」の質問にも、「特許紛争の予防・保護(50%)」に続き、2番目(30%)で指摘された項目だ。

アンケート調査で、不十分な分野として指摘された分野として知財の保護と活用があげられた。回答者の半分が知財競争力強化に向け解決が急がれている分野として、紛争の予防と保護をあげたのだ。特許侵害訴訟になったとき、特許権者の権利が保護されていない現状を裏付けている。今後、解決すべき特許紛争システムとしては、特許訴訟の管轄集中化と弁理士の訴訟代理権だと調査された。

知財専門家の90%は、特許無効化審判と特許侵害訴訟を解決するため、特許訴訟の集中化が求められると答えた。弁理士訴訟代理権は、回答者の85%が口をそろえて弁理士共同訴訟の代理権が切実だと述べた。そのほか、来年1月に施行予定の企業職務発明改正案など、発明者の権利保護措置が産業競争力を高めるという見通しを示した。

知財委戦略企画団のコ・ギソク団長は、「知財価値評価と金融は、民間領域で活性化できず、政府主導で見直し作業が進められている。だが、政府が制度を見直して市場が変わるわけではないので、結局は、民間の領域が活性化されてから制度の見直し効果が判断できるのでは」と語った。

クォン・ドンジュン記者

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