知的財産ニュース 2013研究ノート拡大セミナーが開催

2013年11月6日
出所: 韓国特許庁

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韓国特許庁と国家知識財産委員会が共同主宰し、韓国知識財産戦略院が主管する「2013研究ノート拡大セミナー」が5日、韓国科学技術会館で開催された。

このセミナーは、大学、企業、公的研究機関など、研究開発の現場で研究ノートの活用・利用促進及び研究者の認識向上を図るため、2011年から開催され、今年で4回目を迎える。特に、今年からは、特許庁だけでなく、国家知識財産委員会が共同で主宰することで、研究ノートの拡大にさらに弾みがつくと考えられている。

今回は、大学、企業、公的研究機関から、約150人が参加したなか、「知的財産基盤の研究開発の成果を創出するための研究ノートの記録・管理・活用案」というテーマに基づき、研究ノートに関する制度の研究及び活用事例の発表で進められた。

韓国生産技術研究員の知識財産経営室のチョ・ビョンフィ室長は、「研究ノート制度が定着されていない状況で、特許侵害にあったことがあって、研究ノートの重要性を改めて認識するようになった。他の機関でも、今回のセミナーを通じて研究ノートの重要性について再度考える機会になってほしい」とコメントした。

また、同日、特許庁と国家知識財産委員会は、研究ノートの拡大を図るため、今年初めて、研究ノートの優秀管理機関及び優秀な研究者を選定し、受賞した。優秀機関には、KAISTと韓国科学技術研究院(KIST)が選定され、優秀な研究者には、韓国建設技術研究員のキム・イルホ主席研究員が選定、受賞した。

優秀な研究さとして受賞された韓国建設技術研究員のキム・イルホ主席研究員は、「特許出願や研究開発は、共同で行う場合が多いが、研究ノートは、持分の優先順位などの所有権が問題となった時、良い証拠資料になる。これからも、研究員の同僚、後輩などと一緒に、研究ノートの作成を欠かせないようにしたい」と述べた。

研究ノートは、国のR&Dの記録として、知的財産創出の基礎的な資料になると同時に、発明者を保護する主な手段といえる。そのため、特許庁は、2007年から研究ノートの制度化及び普及、教育、広報など、様々な政策的な支援を続けている。7月からは、発明振興法において研究ノートの活用促進に関する条項を新設し、研究ノート制度の定着及び活性化のための法的基盤を整った。

特許庁産業財産政策課のキム・ヨンソン課長は、今回のセミナーに関連し、「特許庁は、これからも、関係部署と緊密に協力して研究ノートの活用をさらに促進し、研究現場におけるアイデアと技術が保護され、創造経済の実現に貢献できるよう、最善を尽くしていきたい」と話した。

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