知的財産ニュース 特許料など、国外流出が上半期に5兆に達する…収支も赤字

2012年8月28日
出所: 電子新聞

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韓国が外国に支払った上半期の特許権使用料が43億ドルを超えた。四半期ベースでは史上最高規模だ。一方、外国からの知的財産権収入額も史上最高値となった。

28日、韓国の中央銀行に当たる韓国銀行と証券業界の集計によると、今年上半期に「知的財産権などの使用料」として支払われた金額は、43億800万ドル(4兆8896億ウォン)と、前年同期の37億7700万ドルより14.1%も増加した。第1四半期と第2四半期の支払い金額は、それぞれ24億2100万ドル、18億8700万ドルとなり、昨年下半期から今年上半期までの1年間の支払い金額は、78億3200万ドル(8兆8893億ウォン)に達した。

2009年下半期から今年上半期まで3年間の支払い金額は、総額251億5100万ドル(28兆5464億ウォン)と集計された。

「知的財産権などの使用料」は、国内企業が商標や特許技術などの知的財産権を使用し、国外企業などにその使用料を支払う金額だ。

韓国企業の特許権輸出による輸入も上半期に20億5300万ドルに達し、上半期では史上最高値となった。しかし、知的財産権関連の収入から支払い金を差し引いた知的財産権収支は、22億5500万ドルと赤字となった。国内企業が商品を生産する際に外国の特許などを多く使用しているためだ。

株式市場でも特許権使用料の支払額が多くなれば、収益から差し引くものであるため、上場会社には悪影響を与えかねない。長期的には、投資や企業の価値が低下し、株価にもマイナスだ。キウム証券リサーチセンターのパク・ヨンチェセンター長は、「ロイヤルティの支払額が増えれば、営業利益の減少につながる。輸出に大きく依存している韓国企業が知的財産権を保護できなくなると、貿易収支はもちろん、企業の収益性も悪化する可能性がある。」と指摘した。

リュ・ギョンドン記者

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