知的財産ニュース KBSI、商用化水準の塩田からのリチウム大量抽出技術を開発

2012年12月27日
出所: 電子新聞

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電子機器と携帯用のバッテリーに必須材料とされているリチウムを天日塩の塩田から大量抽出できる技術の商用化に成功した。

韓国基礎科学支援研究院(以下、基礎研)の全羅南道順天センターのキム・ヤンス博士研究チームは、木浦大学のイ・サンロ研究員と共同で天日塩田の海水からリチウムを抽出する高性能リチウム吸着剤の前駆体を商用化できる水準の技術を開発することに成功したと26日に発表した。

実験の結果、この前駆体を利用したリチウム吸着剤は、1gで天日塩田の海水から約30mgのリチウムを抽出した。

従来の吸着剤は、3ppm水準のリチウムを抽出するために約30日がかかったが、この吸着剤は3日で十分だ。

研究チームは、この技術を韓国の塩田5500か所(1か所当たり22x6m)に適用した場合、年間、約1万6000トン(100億ウォン規模)の炭酸リチウムを回収できると予想した。

一方、この分野で世界最高水準の技術力を保有している日本産業技術総合研究所(AIST)の四国センターも1g当たり約30mgを抽出しているという。

キム・ヤンス博士は、「リチウム吸着剤技術は、日本が大半の特許を持っており、技術的に従属されていた。しかし、高濃度リチウムを含めている塩田の海水を利用してリチウムを抽出する技術の商用化に成功し、日本と肩を並べるほどの水準になった。」と述べた。

パク・ヒボム記者

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