知的財産ニュース サムスン、アップルのデザイン特許無力化に大攻勢

2012年8月16日
出所: デジタルタイムズ

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米国でのサムスンとアップルの特許本案訴訟でサムスンの技術特許に関する審議が行なわれているなか、サムスンは、自社のデザイナーや専門教授などを総動員してアップルの特許侵害主張に反論している。

米国時間の15日、外国メディアによると、サムスン側は、アップルのアイフォン・アイパッドのデザイン特許侵害主張の無力化に焦点を合わせた証人審問を始めたという。

サムスン側の証人として出席したサムスン所属デザイナーの王ジウン氏は、アップルがアイフォンのホームスクリーンデザインをサムスンが模倣したという主張について反論した。該当特許は、305特許で2007年7月、初めてアイフォンが発売された当時に特許登録を推進したものだ。

王氏は、「サムスンのスマートフォンをデザインする過程で、数百人がまともな睡眠時間も取れず一緒に頑張って開発に没頭した結果、健康を損ね、赤ちゃんに乳を吸わせることもできなかった」と証言した。特にアップルのホームスクリーンについて「当時、AMOLEDのLCDに花の画像が入った壁紙があったので、それをアイコンにしようという結論を出した」と述べた。

証人として出席したModuのCTOであるアイタイ・シャーマン氏は、アイフォンより先に発売された日本の商品2つと韓国の商品2つなど、先行技術4つを例に挙げ、アイフォンとアイパッドのデザイン特許が独創的でないと主張した。商品の外見は全て丸いコーナーと中央に位置したスクリーンに構成されている。

これに続き、サムスンは、逆にアップルがサムスンのUI(ユーザー・インターフェース)関連特許を侵害したことの証明に集中した。ここで採択された証人は、ハーバード大学電気工学科のウッドワード・ヤン教授、マリーランド大学コンピューター工学科のベンジャミンバサーソン教授、サークル12のアダムヴォーグ最高経営責任者(CEO)などだ。

ヤン教授は、アップルが電子メールでメッセージと画像を送信する技術、写真を指でめくるスクローリングなどの技術を侵害したと指摘した。

ヴォーグ氏は、自分がアップルより先に開発した「ダイアモンドタッチテーブル」というプロジェクション基盤タッチスクリーン端末を使ってイメージと動画を試演し、アップルの「ピンチトウズーム」(Pinch-to-Zoom)の無効さを強調した。

バサーソン教授も携帯端末画面の一部を3段階に拡大・縮小するアプリケーション「ロンチタイル」を試演し、アップルよりも早い2004年にマイクロソフト(MS)のポケットPCモバイルに搭載されたと説明した。

金ユジョン記者

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