知的財産ニュース 特許に強い大学生、しのぎを削る

2012年8月9日
出所: 韓国特許庁

3666

2012年キャンパス特許戦略ユニバーシアード大会
30校の大学から87人が知識経済部長官賞などに選定

韓国特許庁と韓国工学韓林院は、「2012年キャンパス特許戦略ユニバーシアード大会」の先行技術調査部門の最高賞に当たる知識経済部長官賞の受賞者に申ウンソブ氏(忠南大学船舶海洋工学科)が選定されたと発表した。

特許庁長官賞には金ヒョングク(慶煕大学機械工学科)、崔ギョンチョル(全州大学生産デザイン工学科)、河ジェサン(金烏工学大学電子工学部)が選定された。大学別では仁荷大学が23人と最多となり、次に忠南大学が8人と後を続いた。

韓国特許庁と韓国工学韓林院が共同主催し、韓国発明振興会が主管する「2012年キャンパス特許戦略ユニバーシアード大会」は、大学に実用的な特許教育を拡大し、企業が求めている特許に強い理系人材を育成するため、現場の問題点などを問題に提出し、大学(院)生がそれに答える産学協力プログラムである。

本大会は、国内外の特許を分析し、研究開発戦略及び特許獲得の方向を提案する特許戦略の確立部門と仮想の出願書に関する先行技術を調査して特許可能性を判断する先行技術調査部門に分けられている。

今年の先行技術調査部門には、サムスン電子や現代自動車、KIST(韓国科学技術研究院)など30の企業及び研究機関が問題を提出し、全国90校の大学から2,631人の大学(院)生が参加して激しい競争を繰り広げていた。審査の結果、ソウル大学、KAIST、浦項工学大学など、30校の大学から87人の受賞者が決まった。

最高賞の識経済部長官賞に選ばれた申ウンソブ氏は、主要海洋プラントエンジニアリングメーカーが保有している特許を調査・分析して改良発明の提案し、未来技術発展策を研究・発表して最高賞に選ばれた。

審査委員として参加した企業関係者は口を揃って、「技術についての理解力だけでなく、先行技術調査スキルまで兼ね備えていることに驚いた(J企業)、大学生とは思えないほどの高い技術分類能力を持っており、コア特許選定の努力が感じられた(K企業)、優れた特許分析能力をベースに企業でも直ちに活用出来そうな優秀な結果を出した(L企業)」など、高く評価した。

韓国特許庁産業財産政策局の李ヨンデ局長は、「これからも本大会が特許に強い優秀な理系人材を育成して産業界の人材プールとして機能できるよう、受賞者の就職も積極的に支援していきたい。」と述べた。

一方、特許戦略の確立部門は、8月31日に論文受付が締め切られる。今回の先行技術調査部門の受賞者と、今後の特許戦略確立部門の受賞者に対する受賞式は、12月の初め頃に開催される予定だ。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195