知的財産ニュース ID、LED企業を保護する守り型特許を構築

2012年10月30日
出所: 電子新聞

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インテレクチュアルディスカバリー(ID)が特許管理会社から韓国企業を保護する目的で特許プールを構築し、その会員の募集を始めた。LED関連特許を皮切りに、今後、特許ポートフォリオの分野を拡大していく計画だ。

ID(代表ホ・ギョンマン)は、「韓国初の会員制LED特許プールを構築し、大規模な特許ポートフォリオでLEDメーカーの特許紛争を支援したい。会員の企業を来年4月まで募集する。」という内容を30日にホームページに掲載した。IDが構築するLED特許プールは、韓国や海外に出願・登録したLED照明、パッケージ、チップなどの製造技術特許の集合体だ。LED照明機器、LED応用機器、LED光素子など、様々な事業に利用できる。

IDが推進する特許プールは、代表的な守り型IPモデル。IP専門会社が会員の企業に保有している特許をライセンする方式で実施権を与える。特許保険に加入して特許紛争を事前に防ぐようなものだ。既に米国では、RPXとASTが会員制の守り型IPモデルを構築・運営している。

LEDメーカーが特許プールに加入すれば、特許紛争が発生した際に対応できる特許権を保有していることを相手企業にアピールできる。一方的に訴訟を提起することも難しくなるため、特許紛争を事前に防止できるうえ、訴訟になってもクロス・ライセンスを結ぶか、交渉を通じてロイヤルティ費用を削減できる。

会員の企業は、加入費と一定の使用料を支払えば、大規模な特許ポートフォリオの使用権(実施権)を持つことができ、LED分野の関連特許を確保するために巨額の費用を支払うより比較的低価格で特許権を利用できる。

現在、IDが保有しているLED特許ポートフォリオは、約300件だ。このうち、海外の特許プールが9割以上を占めている。IDは、「LED分野からスタートし、セキュリティスマート機器・半導体・クラウドコンピュータなど、IDの25の戦略分野を中心に特許プールを拡大していく計画だ。市場の需要と特許紛争の防止の至急性を調べてプールを構成していきたい。」と述べた。

クォン・ドンジュン記者

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