知的財産ニュース サムスンディスプレイ、LGDのOLED特許の無効訴訟を提起

2012年11月19日
出所: 電子新聞

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サムスンディスプレイがLGディスプレイの有機発光ダイオード(OLED)の特許7件が無効だとして訴訟を提起した。LGディスプレイがOLED特許7件を侵害したとしてサムスンを相手に訴訟を提起したことを受け、サムスンは、この特許自体が無効だと反撃したのだ。サムスンとLGのOLEDディスプレイ特許をめぐる係争が過熱している。

サムスンディスプレイは、LGディスプレイのOLED特許7件が新規性と進歩性に欠けているため無効だとして特許審判院に訴訟を提起したと19日に発表した。この訴訟は、LGが提起した特許侵害訴訟とは別途に進められる。

LGディスプレイは、ギャラクシーS3をはじめ、サムスンの最新スマートフォンが自社のOLEDパネルの設計技術特許を侵害したとして、サムスン電子とサムスンディスプレイを相手に9月に訴訟を提起した。そこで、LGディスプレイのOLEDパネル設計技術3件、OLED駆動回路関連技術3件、OLED器具設計関連の技術1件で全て7件の特許を侵害した主張した。

これに対し、サムスンディスプレイは、別途の無効審判訴訟を提起し、特許自体が無効だと反論した。LGの特許が無効だという結果が出れば、LGが提起した特許侵害訴訟は成立できなくなる。

係争は、4月から始まった。警察は、4月にサムスンディスプレイのOLEDテレビ技術を持ち出した疑いでLGディスプレイと協力会社などの役員を検挙した。検察が7月に起訴し、現在裁判中だ。その上、サムスンは、自社のAMOLED技術をLGディスプレイが使用できないよう、使用差し止めを求める仮処分まで申請した。

LGディスプレイは自社の技術力を立証しながら、サムスンを圧迫するためのカードを切り出し、これに対してサムスンは、特許無効訴訟で反撃を図った構図だ。

サムスンディスプレイは、「LGが主張している特許を分析した結果、特許の要件が欠如していることを把握したため、無効訴訟を提起した。これとは別途にLGが提起した訴訟については、来月中旬にまで答弁書を提出する予定だ。」と述べた。

LGディスプレイは、「特許の無効訴訟は、すでに予想していた。適切に対応していきたい。」とコメントした。

ムン・ボギョン記者

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