知的財産ニュース 出産率の増加により、「育児用品」の商標出願も増加

2012年4月24日
出所: 韓国特許庁HP

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2007年の黄金豚年と2010年の白虎年に続いて2011年にも出産率が増加、育児用品と関連した商標出願も着実に増加しており、出産率と育児用品の商標出願には相関関係があることが明らかになった。

韓国特許庁によれば、2006年以降出産率が1.2人を超えた2007年、2010年、2011年に育児用品の商標出願は各々21,453件、22,254件24,783件と前年比各々26.3%、12.3%、11.4%増加したことが分かった。

このように出産率が高い年に育児用品の商標出願が増加したのは、新生児の増加で育児用品市場がさらに拡大すると予測した企業らが、市場の先行獲得のために自社の商標を急いで権利化しようとする意図から始まったと見られる。

最近5年間における育児商品の商品類別出願率を見ると、「衣類・靴類・帽子類」が38.2%を占めて最も多く出願されており、次に「化粧品類・石鹸類」が23.5%、「食品類・薬剤類」が11.6%の順で出願された。

主に登録されている商標の類型を見ると、図形を含む商標が大部分で動物や植物または事物を擬人化した物、赤ん坊や自然物を図案化した物、想像の動物や人気キャラクターを利用した物などで、指定商品が育児用品という点から視覚的でありながら感性的な商標が多く登録されていることが分かった。

韓国特許庁商標1審査 チョ・グキョン課長は「多出産に対する社会的認識の拡散で、出産率の着実な増加が予想されることによって育児用品の商標出願も増加していくと見られ、育児用品関連での商標登録の可能性を高めるためには、文字商標よりは動物や事物、自然物などをより視覚的に擬人化した独創性のあるキャラクター商標の開発が必要だ」と述べた。

参考資料:最近5年間における育児用品関連の商標出願現況(基準:件数/多類)

区分

2007

2008

2009

2010

2011

衣類・靴・帽子類

41,520

(38.2%)

7,956

7,577

7,457

8,890

9,640

化粧品・石鹸類

25,575

(23.5%)

4,995

4,391

5,022

5,458

5,709

食品・薬剤類

12,623

(11.6%)

2,482

2,445

2,256

2,498

2,942

文具類

6,476

(5.95%)

1,226

1,213

1,269

1,265

1,503

家具類

4,738

(4.4%)

892

874

879

1,007

1,086

その他

17,795

(16.4%)

3,902

3,920

2,934

3,136

3,903

合計

108,727

(100%)

21,453

20,420

19,817

22,254

24,783

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