知的財産ニュース アイフォン開発時にサムスン・LG「コピーした」文書が発見

2012年9月5日
出所: デジタルタイムズ

3756

サムスン電子を相手にグローバル特許合戦を繰り広げているアップルがアイフォンの開発過程におけるサムスン製品のデザインベンチマークの疑惑が盛り込まれた文書が相次いで公開され、波紋が広がっている。

5日の関連業界によると、アップルの内部文書「3GSM貿易見本市報告書(3GSM Congress Trade Show Report)」では、アップルが「アイフォン」とサムスン電子の「F700(ウルトラスマート)」、LG電子の「プラダフォン」などを詳細に比較した図面が載っていた。この文書は、アイフォンが発売される前の2006年2月に作成されたものだ。

サムスン電子のF700は、「角丸長方形」という点でアイフォンと似ているため、陪審員の評決が出された後に話題となった製品だ。LG電子のプラダフォンも、韓国での判決においてアップルのデザイン特許をサムスンが侵害していない根拠として活用されるなど、サムスンとアップルの訴訟において重要な役割をした製品だ。

アップルはこの文書で、アイフォンとF700の正面・側面の写真を載せ、製品の縦横の長さと厚さ、画面の大きさなどを詳細に比較している。F700製品の機能と具体的な仕様、発売時点なども記載されている。

プラダフォンについてもF700と同じく、図面の大きさを一つ一つ比較し、仕様と価格、発売国などを記載した。

文書は、世界7のメーカーが公開した約30種類の製品情報を記載したが、アイフォンと一緒に細部のデザインを比較したのは、この2製品のみだ。

この製品は、サムスン電子がアップルの製品を模倣しなかったことを証明する証拠になる上、アップルがサムスンのデザインを模倣したという証拠ともなっている。

キム・ユジョン記者

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

ジェトロ・ソウル事務所 知的財産チームは、韓国の知的財産に関する各種研究、情報の収集・分析・提供、関係者に対する助言や相談、広報啓発活動、取り締まりの支援などを行っています。各種問い合わせ、相談、訪問をご希望の方はご連絡ください。
担当者:大塚、柳(ユ)、李(イ)、半田
E-mail:kos-jetroipr@jetro.go.jp
Tel :+82-2-3210-0195