知的財産ニュース 「アップルは説得力がない」ギャラクシー・ネクサス販売差止め解除

2012年10月12日
出所: 電子新聞

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米国の連邦巡回控訴裁判所は、11日、サムスン電子のギャラクシー・ネクサスに対し、米国での販売差し止めを命令した原審を破棄して事件を地方裁判所に差し戻した。

アップルは、今年2月、ギャラクシー・ネクサスが8件の自社特許を侵害したとして訴訟提起と共に仮処分を申請し、6月にカリフォルニア州の北部地方裁判所がその主張を認め、ギャラクシー・ネクサスの販売差止め仮処分の決定を下した。

サムスン電子は、緊急の執行停止要請を提起し、米国でのギャラクシー・ネクサスの販売禁止決定は猶予されている状態だ。今回、控訴裁判所まで原審を差戻したことで、米国内のギャラクシー・ネクサスの販売に大きな影響はないと予想されている。

控訴裁判所は、「ギャラクシー・ネクサスが特許を侵害し、アップルが被害を受けたという主張の証拠は、説得力に欠けている。カリフォルニア地方裁判所が裁量権を濫用した。」と述べた。また、「アップルがギャラクシー・ネクサスにより、取り返しのつかないほどの被害を受けたという主張と関連し、その被害が特許の侵害と相当の関係があることを立証しなければならない。」と指摘した。

アップルは、サムスン電子のギャラクシー・ネクサスがアイフォンの顧客を奪いかねないとして、本案訴訟の前に販売差し止めが必要だと主張した。

キム・インスン記者

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