知的財産ニュース 幹細胞!肌の救世主?

2012年9月24日
出所: 韓国特許庁

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特許登録した幹細胞コスメティックに含まれている成分は?

最近、若い肌を保ちたい女性の間で「幹細胞コスメティック」が人気を集めている。幹細胞という新たの素材を用いたこの化粧品は、肌の改善にとどまらず、若返った肌を約束しているためだ。

現在、幹細胞コスメティックの生産実績は、韓国の化粧品生産額(2011年ベースで6兆3856億ウォン)の1%にも満たないが、今後の化粧品産業をけん引する新成長エンジンとしてその役割が期待されている。

韓国特許庁は、幹細胞コスメティックの関連発明は、2005年に初出願されてから2011年まで37件が出願されたと発表した。動物の幹細胞を用いた化粧品が全体の82.1%(27件)を占めており、残りの17.9%(10件)は、植物の幹細胞を用いた化粧品だ。

これまで出願された37件のうち、10件が登録されており、動物の幹細胞を用いた特許が8件で、脂肪、骨髄、さい帯血、胎盤からとられた成体幹細胞や胚からとられた幹細胞をその原料としている。一方、植物の幹細胞は2件で、イチョウ、オオヤマレンゲを用いた。

一方、登録された出願の類型を分析すると、幹細胞化粧料の造成物自体に関する発明が6件、幹細胞化粧料の造成物を製造する方法3件、造成物と製造方法に関する発明が1件だ。

「幹細胞コスメティック」とは、生きている幹細胞をそのまま化粧料として使用するのではなく、幹細胞を培養した培養液やその抽出物を化粧品の原料として使用したものを意味する。

韓国特許庁の資料によると、動物の幹細胞を化粧品の原料にした出願はなく、幹細胞ではない、幹細胞を培養して得た「培養液」を主な原料としているという。

動物の幹細胞から得た培養液を利用する主な理由は、幹細胞が培養される過程で、肌に良い物質をつくるためだという。動物の幹細胞は、培養の過程で様々な成長因子を分泌するが、そのうち、上皮成長因子(EGF)と塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)が肌の再生や老化防止の役割をし、形質転換増殖因子(TGF) -βに美白効果があると知られている。

グローバル金融危機による消費の委縮にもかかわらず、幹細胞コスメティックは、韓国だけでなく、中国や日本、インドネシアなどに市場が拡大されている。

韓国特許庁生命工学審査課のカン・チュンウォン課長は、「幹細胞コスメティックをはじめ、幹細胞食品、幹細胞治療剤などを含めた幹細胞分野は、政府レベルで大規模な支援が行なわれており、発展可能性が高い分野である。幹細胞関連の基幹技術の開発及び強い特許出願の基盤を確立するため、国内外の特許動向調査事業などの様々な取り組みを行っていきたい。」と述べた。

参考資料

資料1. 幹細胞コスメティック関連技術の年度別における特許出願(2005~2011)

年度

2005

2006

2007

2008

2009

2010

2011

合計

出願件数

1件

2件

3件

6件

15件

7件

3件

37件

資料2. 幹細胞コスメティック関連技術の有効成分の由来別特許出願(2005~2011)

有効成分

成体幹細胞由来

万能細胞由来

植物の幹細胞由来

合計

件数

24

3

10

37

%

43.4

4.8

17.9

100

資料3. 年度別の韓国化粧品の生産実績(単位:億ウォン、%)

区分

2007

2008

2009

2010

2011

総生産

40,737

47,201

51,686

60,146

63,856

前年比の成長率

2.35

15.87

9.50

16.37

6.17

(参考:韓国食品医薬品安全庁の2012.8.24日付報道資料)

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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担当者:浜岸、曺(チョウ)、柳(ユ)
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