知的財産ニュース 「大韓民国発明特許コンテスト」開催

2012年11月29日
出所: 韓国特許庁

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未来に出会う最も速い方法、
「大韓民国発明特許コンテスト」の大統領賞に韓国道路公社「橋梁型のマルチスキャン設備」
e-Bay、Amazonなど世界的に有名なバイヤーと商談会を同時進行

韓国特許庁が主催し、韓国発明振興会が主管する「大韓民国発明特許コンテスト」が11月29日から12月2日までの4日間、ソウルのCOEXにて開かれる。

今年で第31回目を迎える「大韓民国発明特許コンテスト」は、韓国最大規模の知的財産統合展示会として、「商標・デザイン権展」、「ソウル国際発明展示会」が同時に開催される。

今回の展示会では、韓国の優秀な知的財産(特許94点、商標11点、デザイン14点)の受賞品だけでなく、世界31カ国から送られた計500点の海外発明品も展示される。開幕式にはキム・ファンシク国務総理、キム・ホウォン特許庁長が出席し、優秀発明品に授与式を行う。

今年の1年間、最も優秀な発明品に与えられる「大韓民国発明特許コンテスト」大統領賞は、韓国道路公社の「橋梁のマルチスキャンが可能な橋梁メンテナンス用ブーム設備」が受賞した。

ロボットや無線通信技術などが融合されたこの発明品は、危険性の高い従来の橋梁下部方式は映像メンテナンスに代替される。車両に登載されたブームに沿って自由に動けるメンテナンス用ロボットは、柔軟性が高く、橋梁全体をスピーディーに同時スキャンできる。

国務総理賞には、農村振興庁の「硬くならないお餅の製造方法及び上記方法で製造されたお餅」と(株)SORBEDが選ばれた。

農村振興庁のハン・クィジョン課長は、添加物を入れなくても最長6ヵ月まで硬くならないお餅を製造できる方法を開発した。これは、製造後すぐ硬くなり、保管が難しいという問題を解決した生活密着型の発明として好評を受けた。また、量産と保管の難しさがネックとなっていたお餅の海外輸出も可能となり、グローバル化に期待が寄せられている。

(株)SORBEDは、体が不自由な重症患者や障害者向けの医療用ベッドを開発して受賞された。この医療用ベッドは、患者が長期にわたり同じ体勢で寝たきり等になった場合、体とベッドなどとの接触局所で血行が不全となって、周辺組織に壊死を起こす床ずれを解消できる。ベッド全面がピアノのキーのように細かく区分されており、小さな動きだけでも接触時間を最小限にし、患者の血液循環を助ける。

今回の展示会では、受賞作とともに、展示品の商談会と特許技術の事業化支援政策説明化が行われる一方、展覧客が直接参加できるモバイルゲーム大会や模倣品と正品を区別するクイズ大会など、様々なイベントが用意されている。

特に、商談会場には、国内外の有名バイヤーが参加し、優秀な発明品の販路開拓を支援する。アジア太平洋地域最大のネットオークションサイトである「タバオトットコム」、世界的なオンラインオークション企業の「e-Bay」、日本最大のネット通販サイト「楽天」、米国最大のネット通販サイト「Amazon」などのビックバイヤーが訪問する予定だ。

展示会とともに、30日には、「2012知識財産活用戦略カンファレンス」がソウルのルネサンスホテルで開催される。同カンファレンスは、「知的財産権の活用を通じた低成長の克服戦略」というテーマでIP経営とIP金融の2セッションで構成され、厳しい経営環境に置かれている中小・ベンチャー企業の知的財産の競争力向上と事業化の基盤構築に向けた議論が行なわれる。

キム・ホウォン特許庁長は、「早くも31周年を迎えた大韓民国発明特許コンテストに未来の新成長エンジンに成り得る様々なアイデア製品が出品された。今回の展示会を通じて発明について国民的な認識を新たにし、優秀な特許技術が韓国の枠を超え、世界各国で商品化される転機となることを期待する。」と述べた。

一方、優秀発明品受賞製品の展示とともに、観覧客が参加できる様々なイベントが用意された「大韓民国発明特許コンテスト」など、3本の展示会は無料で行なわれる。その他の詳細な事項は、韓国特許庁産業財産振興課(042‐481-5322)、韓国発明振興会発明振興チーム(02‐3459-2842)で問い合わせ可能だ。

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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