知的財産ニュース 商標にもウェルビーイングブーム

2012年2月27日
出所: 韓国特許庁HP

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忙しい日常のなかで、簡単に手っ取り早く食べることができるファーストフードと肉類の摂取量が増える洋食文化の浸透で、成人病などの疾病発生の増加および産業化による公害の発生から、健康と親環境(環境にやさしい)に対する関心が高まっており、スリムな体形を好む傾向が一般化し、商標出願にもウェルビーイングブームが起きている。

韓国特許庁によれば、日常生活で健康と関連してよく使われる用語の「ダイエット」、「親環境」、および「オーガニック」などを含んだウェルビーイング関連の商標出願は、1982年から2000年までは366件に過ぎなかったが、2001年から昨年までは1,387件と出願件数が急激に増加している。

2011年までに出願された商標(1,753件)を類型別に見ると、「ダイエット」と結合した商標は959件、「親環境」と結合した商標は434件、「オーガニック」と結合した商標は360件が各々出願されており、出願分野(商品・サービス業)別で見ると、1,753件のうち大部分が食べ物と関連した農・畜・水産物とその加工食品分野が626件と最も多く、これと関連した卸・小売り業などの販売業が118件、飲食料品を提供するサービス業の飲食業が83件とその後に続いた。

このように、最近ウェルビーイングと関連した用語を使用したブランドの商標出願が急増しているのは、所得増大と生活水準の向上によって健康と親環境製品を好む消費者の欲求増大に加え、これに応じた業界の健康とウェルビーイング関連製品およびブランド開発の努力に起因したものと思われる。

特許庁サービス標審査課 李・ビョンテク課長は「健康と自然親和的なウェルビーイング文化を追求する時代の流れに照らし合わせて見ると、今後もウェルビーイングと関連した商標出願は着実に増加すると予測される。そして、「ダイエット」、「親環境」と「オーガニック」などの用語は、食品や健康などと関連した商品(サービス業)には識別力が無いため、このような用語を商標として出願しようとする場合には、識別力がある文字やロゴを結合して出願すれば商標登録を受ける可能性が高い」と話した。

参考資料

使用分野別出願現況

使用分野

出願件数

備考

農産物・水産物・畜産物およびその加工品

626

商標/サービス標

167

商標とサービス標を含んだ多類出願

販売関連サービス業

118

飲食業

83

飲料・酒類

81

医薬品

67

農畜水産物・医療業・美容業

55

肥料・工業用薬品

49

スポーツ関連業

45

その他

462

合計

1,753

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