知的財産ニュース 心を読み取る技術「ニューロフィードバック」

2012年6月25日
出所: 韓国特許庁HP

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脳波の信号を利用した制御技術関連の特許出願動向

人の頭に発生する脳波を利用してコンピュータなどを制御するニューロフィードバック1)関連技術の出願が増加している。韓国特許庁によると、ニューロフィードバック関連の技術特許は、1981年2件から2008年まで毎年20件余りの出願であったが、2009年56件、2010年73件、2011年76件となり、出願が急増していると明らかにした。

ニューロフィードバック技術の適用分野は、脳波測定及び分析のような限定された領域を超えた、脳波を利用した居眠り運転防止システム、スマートフォンと連動した脳波ゲームなどの応用技術関連の出願件数が64.3%を占めている。また、このような出願の増加は、ニューロフィードバック技術開発に関連企業及び研究所が積極的に取り組んでいるためであることが判明している。さらに、米国NeuroSky社のMindWaveのようなニューロフィードバック応用商品が続々と市場で市販され始めた状況などを考慮すると、多様な応用技術に対する関心度が増幅されるものと考えられ、出願件数の増加も続く見通しである。

出願別には、「ラクシャ」など中小企業の出願が159件、「LG電子」などの大企業の出願が102件で、相対的に研究開発が自由な中小企業が新技術に積極的に取り組んでいる傾向を見せている。また、学校と研究所の出願の割合も25.2%に達し、人間の情緒を技術と融合したアイデア出願も活発に行われていることが分かった。

韓国特許庁の関係者は、「ニューロフィードバック技術は、2011年に知識経済部が今後30年、利益を得ることが見込まれる「6大将来産業」の一つとして選定し支援しているため、この技術の研究開発はさらに活発となり、特許出願も順調に増加すると予想している。」と述べている。

添付1:年度別、技術分野別ニューロフィードバック技術の出願状況(1981~2011年)

添付2:出願人別ニューロフィードバック技術の出願状況(1981~2011年)

添付3:年度別ニューロフィードバック技術の出願状況(1981~2011年)(グラフ)

添付4:技術分野別ニューロフィードバック技術の出願状況(1981~2011年)(グラフ)

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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