知的財産ニュース 思い出の飛び石、特許で進化する

2012年11月20日
出所: 韓国特許庁

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生態系環境、景観、楽しさを提供する飛び石

故郷の小川や河川に敷かれた飛び石を渡る見慣れた風景が最近、変化している。水辺空間の有効利用という認識が拡大するとともに、国と自治体により都心の河川整備が行われ、都心の水辺空間を豊かにする新しい形態の飛び石が登場しているのだ。

韓国特許庁によると、飛び石の特許出願件数は、2007年18件、2008年25件、2009年33件、2010年45件、2011年62件と毎年増加しているという。

かつては川を渡るために置かれた通行手段の飛び石が、最近の河川では、それ自体が素晴らしい生態系空間になっている。散歩路、運動施設、韓国式のあずまやなどの様々な施設が設けられ、休息や運動空間として構築されるとともに、飛び石にも様々な機能が融合されている。

飛び石を機能別に分析すると、自然の生態系環境を構築するため、水質浄化設備が搭載された飛び石、魚が自由に動き回る魚巣付きの飛び石、水量の変化によって飛び石の数を調整できる自動飛び石などがある。

さらに、飛び石固有の機能に景観や健康、楽しさという要素を加えた夜間の景観照明用のランプが点滅する飛び石、多数の突起が付いて指圧効果を持つ飛び石、足を踏まえると音が流れる飛び石などが特許出願され、美しい河川景観をはじめ、様々な体験活動の場を提供している。

その他にも、河川に沿って自転車道路のネットワークが構築されたことで、利用者が自転車とともに河川を散歩できるレールが含まれた飛び石が特許出願されている。

韓国特許庁建設技術審査課のイ・ギワン課長は、「都心の河川が体験や休息が楽しめる文化空間として利用されているため、飛び石も生態系環境や夜間の景観をはじめ、楽しさを提供する施設として愛されている。河川に設置される公共施設への利用とニーズが高まるにつれ、様々な機能を組み入れた飛び石の特許出願が増加していくだろう。」と予想を語った。

飛び石の年度別における出願動向

ジェトロ・ソウル事務所知的財産チーム

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