知的財産ニュース 韓国ではサムスン電子が勝利

2012年8月24日
出所: 電子新聞

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「アップルはサムスン特許2件を侵害」
特許侵害禁止請求訴訟で原告の一部勝訴判決

ソウル中央地裁の民事合意11部(ぺ・ジュンヒョン部長判事)は、24日、サムスン電子がアップルを相手に提起した特許侵害禁止請求訴訟で原告の一部勝訴判決を言い渡した。アップルが提議した訴訟についてもバウンス・バック関連のソフトウェア特許1件の侵害を認め、一部の勝訴判決を下した。

裁判部は、「アップルの商品が移動通信システムでデータを送受信する方法と装置に関する特許である900特許の2件を侵害」したとし、「サムスン電子が主張した他の3件の特許は新規性が認められないため無効」だと判断した。

また、該当特許の価値をそれぞれ2000万ウォンに認め、サムスン電子の特許を侵害したアップルの商品の廃棄を命令した。

関連商品は、アイフォン3GSとアイフォン4、アイパッド1・2だと知られている。

したがって、韓国ではこれら商品が販売禁止される見通しだ。

また、裁判部は、アップルがサムスン電子を相手に提起した特許権侵害禁止などの請求訴訟宣告裁判で「サムスンがアップルのバウンス・バック特許を侵害」したとして原告一部訴訟を言い渡した。裁判所は、侵害額として2500万ウォンを言い渡した。

一方、デザイン権侵害については「デザインを侵害していない」と判断した。

サムスン電子は、昨年4月、アイフォン4とアイフォン3Gなどの商品がサムスン電子の通信関連特許技術を侵害したと提訴し、アップルは、サムスン電子がタッチスクリーン上でインターフェースを提供する特許技術を侵害したと反訴した。

サムスン電子は、昨年4月、アップルのアイフォンとアイパッドがデータ分割伝送などに関する特許を侵害したとしてソウル中央地裁に提訴した。アップルが米国裁判所でサムスン電子を提訴したことへの対応だった。

アップルは、2ヶ月後の昨年6月、同裁判所に「サムスン電子のスマートフォンとスマートパッドが自社のデザイン特許とユーザーインタフェース(UI)特許を勝手に使った」として反訴した。

張ジヨン記者

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