知的財産ニュース 再注目されている「WEB講座」

2012年10月5日
出所: 韓国特許庁

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インターネット講義関連の特許出願、増加基調に転じ

日本のセンター試験に当たる「数学能力試験」が1ヵ月前に迫ってきた。

今年もEBS(韓国教育放送公社)のインターネット講義と教材から7割が連携出題されるということで、受験生のインターネット講義への関心が熱くなっている。

最近のインターネット講義では、受験生向けだけでなく、小中学生から一般人向けの学習コンテンツまで提供されている。

韓国特許庁によると、インターネット講義分野の特許出願が最近、増加基調に転じたという。(画像1を参照)

2004年に始まったインターネット講義のブームの影響で2008年の121件となり、これをピークに2010年には78件まで減少したが、2011年94件と増加に転じ、今年には約100件の出願を見込んでいる。

こうした傾向は、インターネット講義のコンテンツが様々な分野に拡大されており、最近の景気悪化の影響で、低価格のインターネット講義への関心が高まっていることが背景として挙げられる。

最近に出願された技術をみると、単なるオンライン講義の提供から脱し、オン・オフラインを連動したサービスの提供、学習の進行状態の遠隔確認、学習の結果へのフィードバックなど、多様な応用技術に拡大している。

また、スマートフォンの普及拡大にともない、2010年以降は、スマートフォンと連携した特許の出願が全体の2割を超えている。(画像2を参照)

スマートフォンを利用したユビキタス・インターネット講義は、どこにでも学習ができるということで、インターネット講義遠隔講義の本来の目的にも合致している。

韓国特許庁の関係者は、「インターネット講義の利便性と効率に対するニーズが多様化し、この分野の特許出願と技術開発の競争も一層活発になり、需要者により安価で便利な教育サービスを提供できるだろう。」という見通しを示した。

資料1:ここ8年のインターネット講義関連の特許出願の現状(2005~2012)

図:ここ8年のインターネット講義関連の特許出願の現状(2005~2012)

資料2:インターネット講義関連の特許出願のうちスマートフォンを利用した出願の割合

2005~2009及び2010~2012を比較

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