日本からの輸出に関する制度水産物の輸入規制、輸入手続き

インドの輸入規制

1. 輸入禁止(停止)、制限品目(放射性物質規制等)

調査時点:2018年9月

日本からインドへ輸出する0302類、0303類の水産物に対する輸入規制は、ふかひれのみ輸入禁止項目に指定されており、その他の水産物に規制は特にありません。なお、0305類に属する乾物のふかひれについては、輸入禁止項目になっていません。

2. 施設登録、商品登録、輸入許可等(登録に必要な書類)

調査時点:2018年9月

1. 日本からの輸出に必要な手続き

インド向けに水産物を輸出するには、最終加工施設(単なる保管を除く)の施設登録と衛生証明書の提出が必要です。施設登録および衛生証明書についての詳細は、厚生労働省のウェブサイト「対インド輸出水産食品」で確認してください。
また、衛生証明書の取得にあたって、輸出する品目やその加工処理方法などにより、食品衛生に係る証明のみが必要な場合と、食品衛生および動物衛生に係る証明が必要な場合があります。同じ魚種でも、その由来(天然か養殖か)や加工処理方法(生鮮、冷蔵、冷凍、加熱、内臓や頭・殻などの除去)によって、衛生証明書の発行申請手続きが異なります。詳細は農林水産省「インド向け輸出水産食品の取扱いについて」で確認してください。

2. インドへの輸入に必要な手続き

水産物を輸入するためには、インド商工省商務局・外国貿易部が管轄する輸出入業者コード(Importer-Exporter Code:IEC)とインド食品安全基準局(FSSAI)発行のライセンスの取得が必要です。IECの申請は、インド商工省商務局・外国貿易部ウェブサイトよりオンラインまたは各管轄地域のインド商工省商務局・外国貿易部事務所で行えます。IECを申請した後、2営業日以内に許可の可否が通知されます。輸入制限品目のライセンス取得については、各管轄地域のインド商工省商務局・外国貿易部事務所に申請します。FSSAIのライセンス取得には事業地域の担当官(Central Licensing Authority)への申請が必要です。

3. 動植物検疫の有無

調査時点:2018年9月

1. 輸出時(日本)

日本からインドに水産物を輸出するには、前述のとおり衛生証明書が必要ですが、輸出する品目やその加工処理方法などにより、衛生証明書に加え動物衛生に係る証明も必要な場合があります。同じ魚種でも、その由来(天然か養殖か)や加工処理方法(生鮮、冷蔵、冷凍、加熱、内臓や頭・殻などの除去)によって、衛生証明書の発行申請手続きが異なるため、農林水産省のウェブサイト「インド向け輸出水産食品の取扱いについて」で確認してください。

2. 輸入時(インド)

日本からインドに水産物を輸入するには、インドでの動物検疫証明書が必要です。動物検疫証明書の申請は、インド農業省畜産酪農・漁業局に行います。申請に必要な書類は次のとおりです。

  1. インド商工省商務局・外国貿易部発行のライセンス(IECコード)およびインド農業省畜
  2. 関税局からの税関申告書(Bill of entry with Custom reference
  3. 日本側からの衛生証明書(Official health certificate from the country of origin
  4. 日本側からの原産地証明書(Country of origin certificate.
  5. ラボラトリーレポート(OIEが定める疾病およびインド基準の微生物検査証明書。検査場所はコチ検疫所で取得期間は7~12日間)
  6. 関税局が包装したサンプリング(必要な場合)
  7. 宣誓書(Undertaking Letter
  8. 貨物航空券控え
  9. 委任状(Authorization Letter、オーナーが直接関与しない場合)

日本側からの衛生証明書原本は貨物到着時の目視確認、最終通関、検疫時に必要です。また、提出書類すべてにサイン権限者の署名が必要で、日本側の衛生証明書に記載されている貨物発送人および受取人の名前、住所などの情報はインド側のライセンスおよび衛生証明書の内容と合致していなければなりません。

インドの食品関連の規制

1. 残留農薬

調査時点:2018年9月

水産物は、残留農薬規制の対象となります。インドでは使用される農薬についてポジティブリスト制を採用しており、「食品安全基準(汚染物質、毒物および残留物)規則2011」により基準値が設定されています。規定がある残留農薬は、次のとおりです。

  • カーバリル:0.2ppm
  • DDT:7.0ppm
  • エンドスルファン:0.2ppm
  • ヘキサクロロシクロヘキサン(アルファ):0.25ppm
  • ヘキサクロロシクロヘキサン(ベータ):0.25ppm
  • ヘキサクロロシクロヘキサン(ガンマ):0.25ppm
  • ヘキサクロロシクロヘキサン(デルタ):0.25ppm
  • キナルフォス:0.01ppm
  • テトラサイクリン:0.1ppm
  • オキシテトラサイクリン:0.1ppm
  • トリメトプリム:0.05ppm
  • オキソリン酸:0.3ppm

2. 重金属および汚染物質

調査時点:2018年9月

水産物は、重金属規制の対象となります。「食品安全基準(汚染物質、毒物および残留物)規則2011」により基準値が設定されています。規定がある重金属は、次のとおりです。

  • 鉛:5.0ppm(缶詰)
  • 銅:30ppm
  • ヒ素:1.1ppm
  • スズ:250ppm
  • 亜鉛:50ppm
  • カドミウム:1.5ppm
  • 水銀:0.5ppm
  • メチル水銀:0.25ppm
  • アフラトキシン:30㎍
  • アガリン酸:100ppm
  • 青酸:5ppm
  • ヒペリシン:1ppm
  • サフロール:10ppm

3. 食品添加物

調査時点:2018年9月

水産物は食品添加物規制の対象となります。インドでは、使用される食品添加物についてポジティブリスト制を採用しており、インド食品安全基準局(FSSAI)が発行する「食品安全基準(食品基準および食品添加物)規則2011」において、それぞれの食品添加物の使用範囲・用途および限度が決められ、うち一部についてはそれらの規格も決められています。使用した食品添加物、人工着色料、人工甘味料は「食品安全基準(包装およびラベル表示)規則2011」に従い、製品表示義務を果たさなければなりません。

4. 食品包装(食品容器の品質または基準)

調査時点:2018年9月

水産物の容器・包装に関しては、インド食品安全基準局の「食品安全基準(包装およびラベル表示)規則2011」に準拠しなければなりません。

次の容器の使用は禁止されています。

  1. さびた容器
  2. 削られてさびたエナメル容器
  3. 適切にスズめっきが施されていない銅または黄銅容器
  4. IS:20仕様に準拠していない鋳造アルミニウムおよびアルミニウム合金、またはIS:21仕様に準拠していない鍛造アルミニウムおよびアルミニウム合金で製造された容器

プラスチック素材で作られた容器・包装に関して、次のとおりインド標準仕様に従う必要があります。

  1. IS:10146(食品と接触する容器・包装:ポリエチレン仕様)
  2. IS:10142(食品と接触する容器・包装:スチレンポリマー仕様)
  3. IS:10151(食品と接触する容器・包装:ポリ塩化ビニル(PVC)仕様)
  4. IS:10910(食品と接触する容器・包装:ポリプロピレン仕様)
  5. IS:11434(食品と接触する容器・包装:アイオノマー樹脂仕様)
  6. IS:11704エチレンアクリル酸(EAA)コポリマー仕様
  7. IS:12252 ポリアルキレンテレフタラート(PET)仕様
  8. IS:12247-ナイロン6ポリマー仕様
  9. IS:13601エチレン酢酸ビニル(EVA)
  10. IS:13576 エチレンメタアクリル酸(EMAA)
  11. 一度使用したスズおよびプラスチック容器は、食用油脂の包装に再利用してはならない。

また、加工されていない生鮮水産物に関しては、消費期限に関してインド食品安全基準局の「食品安全基準(包装およびラベル表示)規則2011」に準拠した次のような表示をしなければなりません。

BEST BEFORE........DATE/MONTH/YEAR
または
BEST BEFORE........DAYS FROM PACKAGING
または
BEST BEFORE........DAYS FROM MANUFACTURE

リサイクル可能な容器・包装に対する規制はありません。

5. ラベル表示

調査時点:2018年9月

1. ラベルの作成

水産物のラベル表示は、インド食品安全基準局(FSSAI)「食品安全基準(包装およびラベル表示)規則2011)」、インド消費分配省「商品包装法2011」により規制されています。次の項目を英語またはデーヴァナーガリー文字を用いたヒンズー語で表示することが求められます。また、英語またはヒンズー語の表示を“包装に直接印刷した食品”でなければ輸入が許可されない事例も発生しています。これは「包装済食品のラベルは容器から分離不可能な状態で貼付しなければならない(仮訳)」(「食品安全基準(包装およびラベル表示)規則2011」2.2.1.General Requirements第4項)という規定を厳格に運用したものと考えられます。包装済食品を輸出される際は、事前に輸入業者に対して包装の表示方法を確認されることを推奨します。

  1. 商品名
  2. 原材料の名称
    質量または容量の大きい順に表記
  3. 栄養成分表示
    摂取量100mgまたは100mlあるいは1食当たりの熱量(kcal)、たんぱく質、炭水化物(糖分の含有量を明記)、脂肪の含有量をgまたはmlで記載。
  4. ベジタリアン・マーク、非ベジタリアン・マークの表示
    ベジタリアン・マークは緑色、非ベジタリアン・マークは茶色で表記。
    規定表記サイズは表とおり。
    ベジタリアン・マーク、非ベジタリアン・マークの規定表記サイズ
    表示スペース マークの直径の最小サイズ(ミリメートル)
    100平方センチメートル以下 3
    100~500平方センチメートル 4
    500~2,500平方センチメートル 6
    2,500平方センチメートル以上 8
  5. 食品添加物の明細表示
  6. 製造業者・輸入業者の会社名と住所
  7. 内容量(正味質量、正味容量、正味個数)
    正味数量のため、包装材・容器の質量は除外しなければなりません。
  8. 製造ロット、コード、バッチ番号
  9. 製造または包装年月日
  10. 賞味期限、消費期限
  11. 原産国
  12. 上限小売価格(Maximum retail price: MRP)

2. ラベルの修正

水産品のラベルの表示に修正が必要な場合は、「輸入食品のラベル情報修正に関する通達」に従う必要があります。概要は次のとおりです。

製造業者と輸入業者の社名および住所情報に修正が必要な場合
  1. ラベル情報に製造業者と輸入業者の社名のみで、住所が記載されていなかった場合、ラベル修正が必要となります。インボイスや商品説明書(原材料リスト)、分析証明書、輸入申告書などの輸入通関に必要な書類に記載されている製造業者および輸入業者の社名が、規定オンラインサイト(Food Import Clearance System)もしくはeSANCHITに登録されている輸入業者によって正しいと確認された後、ラベルの修正が認められます。
  2. ラベルには製造業者(Manufactured by)の記載が必要ですが、その代わりに「Distributed by」、「Shipped by」、「Exported by」、「Packed by」などの文言が記載されていた場合、ラベル修正が必要となります。Food Import Clearance SystemもしくはeSANCHITに登録されている輸入業者によって「Distributor」、「Shipper」、「Exporter」、「Packer」は製造業者(Manufacture)と同意であると確認された後、ラベルの修正が認められます。
ロット/コード/バッチ番号に修正が必要な場合

ラベルに番号の記載があるが、その番号がロット/コード/バッチのいずれかに該当するのか不明瞭な場合は、ラベルの修正が必要となります。Food Import Clearance SystemもしくはeSANCHITに登録されている輸入業者によって番号の定義は確認された後、ラベルの修正が認められます。

製造年月日/パッケージ月日に修正が必要な場合

製造年月日がロット/コード/バッチ番号と一緒に埋め込み記載されている、もしくはラベルに記載がない場合は、ラベルの修正が必要となります。分析証明書や製造業者からの宣誓書などの必要書類に記載されている製造年月日が、Food Import Clearance SystemもしくはeSANCHITに登録されている輸入業者によって正しいと確認された後、ラベルの修正が認められます。

食品添加物申告に修正が必要な場合

食品添加物に関して、特別名称や国際的な数値識別の記載のみで、分類タイトルのラベルへの記載がない場合は、ラベルの修正が必要となります。輸入業者が申告書をオンライン提出した後、もしくはインボイスや原材料リスト、分析証明書、輸入申告書などの輸入通関に必要な書類された後、ラベルの修正が認められます。

6. その他

調査時点:2018年9月

インドで販売するすべての食品は「食品安全基準(食品事業のライセンス供与および登録)規則2011」の食品安全・衛生規制に準拠しなければなりません。

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