知的財産ニュース 「自動車ブランド販売管理実施弁法」、メーカーの反対で改正が先送り

2014年3月20日
出所: 毎日経済新聞

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2007年より全国人民代表大会(全人代)で数回も改正が提案され、自動車大手ディーラー数百社が連名で改正を強く求めてきた「自動車ブランド販売管理実施弁法」について、その改正作業が再び先送りされ、いつ再開するかは分からない状態であることがわかった。中国自動車流通協会(CADA)が明らかにした。

現行「弁法」は販売店への弊害が著しいとされ、発布当初より不満の声が上がった。不利な立場に追い込まれたディーラーが、業界団体である CADA や、政府の関連部署に訴え出るというケースがよくあった。特に独占禁止法の施行が始まった 2008 年 8 月 1 日以降、「契約にある『最低価格の厳守』や『販売地域の限定』等の文言が同法に抵触する」と、ディーラーが現行法に対する不満を一層強めている。このような事態を受け、商務部や発展改革委員会等が昨年11月に「弁法」改正を再開した。自動車メーカーの独占的地位を打破し、ディーラーに権利を多く与える方向で改正が進められていたが、自動車メーカー側の取り分が圧縮され、メーカーの利益が損なわれるため、今回メーカーから強く反対された。 CADA の関係者は「改正が先送りの支障は自動車メーカーからだ」と打ち明けた。

「弁法」改正がくすぶっている一方、発展改革委は今年2月に、自動車部品の垂直的独占を調べていると発表した。メーカーと大手ディーラーとの間の激しい攻防戦は今後も続くと見られる。

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