知的財産ニュース 広州市、国内初の知的財産権裁判所の設立を申請

2014年1月23日
出所: 信息時報

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このほど開かれた広東省第12期人民代表大会第2回会議で、広州市中級人民法院の余明永·副院長は、広州市で国内初の知的財産権専門裁判所を設立することを提案した。提案は既に市人代常務委員会と省高級人民法院の同意を得ているという。「最高人民法院と全国人民代表大会に提出するための準備作業を進めている」と余副院長が説明している。

広州市の各裁判所は、昨年、全国の12分の1に当たる約1万件の知的財産権事件を審理した。一方、学科を跨ぐ知的財産権審判業務に熟練した裁判官の人数が事件数の増加に追いつかないのが現状。2009年から2013年の5年間、広州市の裁判所で審理された知的財産権事件が3倍も増加したのに対し、裁判官の増員が3人だけだった。余副院長によると、昨年、結審件数が最も多かった裁判官は案件を218件も審理した。平均して1.2業務日に1件審理しなければならない実態だった。知的財産権専門裁判所の設立でこうした現状の打開への寄与が期待される。

国内初の知的財産権専門裁判所の設立を目指す広州市は、すでに市レベルの手続を終えた。省高級人民法院により全人代に提出し、全人代の授権を得た最高人民法院からの許可を得れば、正式に設立することになる。「準備万端で、許可されるのを待つのみ」と余副院長が語った。

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