知的財産ニュース 上海市第一中級法院、国内初の訴訟前営業秘密禁止令を発行

ipshow_BID_4607.html

ノバルティスが中国で設立したグローバル研究開発センター、ノバルティス（中国）バイオ医薬研究有限公司が、営業秘密侵害をめぐる紛争で訴訟前の営業秘密禁止令の発行を求める申請はこのほど、上海第一中級人民法院で同社の申請を認め、元職員の賀氏に対し所持の営業秘密の開示を禁止する命令が下された。昨年1月1日に改正「民事訴訟法」が施行されて以来、国内裁判所による初の訴訟前営業秘密禁止令となる。

ノバルティス（中国）によると、同社の化学部門の責任者を務めていた賀氏が昨年8月に離職した後、会社のサーバーから879点の秘密ファイルをダウンロードした。ノバルティス（中国）は、既に競合会社に就職した賀氏がその営業秘密を漏えいすれば、同社に重大な損失を与えることになるとし、今年1月7日、上海第一中級人民法院に訴訟前の営業秘密禁止令を申請した。

上海第一中級人民法院は審理を経て、賀氏に対し879点の営業秘密の内容を開示、使用または他人の使用を許可することを禁止する裁定を下した。