知的財産ニュース 無印良品、杭州で商標権侵害容疑による商品の仮差押え

2014年12月18日
出所: 浙江省工商行政管理局公式サイト

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浙江省工商当局はこのほど、杭州市内のショッピングセンター 「利星名品広場」にある無印良品店舗内の商品の一部を、商標権侵害の疑いがあるとして、仮差押えをしていたことがわかった。

申立てを行ったのは「杭州無印良品服飾有限公司」(以下:杭州無印良品)。杭州無印良品は1999年に、中国商標局に「無印良品DUMOUT」商標及び図案を出願し、第18類に登録が認められた。指定商品は鞄、財布、リュック、ショッピングバッグ、手提袋、傘などである。

杭州無印良品は、株式会社良品計画が上記指定商品に「無印良品」という商標を使用していることを発見し、商標権侵害に当たるとして、工商当局に申し立てた。工商当局は、無印良品店舗内の傘、鞄などの権利侵害の疑いのある商品に対して仮差押えをした。

株式会社良品計画は中国進出において、商標権問題でトラブルに巻き込まれるのは今回が初めてではない。

良品計画は1984年1月に日本において「無印良品」商標を登録した。商品の分類は25類で、指定商品は被服、履物、帽子。しかし、1999年、良品計画が中国進出を計画する際に、第25類での商標出願が拒絶された。その原因は、盛能投資有限公司という企業は、1994年にすでに中国商標局に「無印良品」と「MUJI」商標を出願し、1995年に第25類で登録が認められた。その後、良品計画は、商標評審委員会に、盛能公司の商標登録取消を請求し、長年をかけて「MUJI」商標を取り戻したが、そこから始まった知的財産保護に関する議論が未だに続く。

良品計画と杭州無印良品服飾有限公司間の商標権争議も十年ぐらい続いている。良品計画は、2004年に「無印良品DUMOUT」商標に対する登録取消を国家工商行政総局商標評審委員会へ提出したものの取消理由が不成立とみなされ、現時点では杭州無印良品服飾有限公司側が商標権を所有している状況である。両社における争議の今後の行方が注目される。

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