知的財産ニュース ニセモノがブランドのイメージを傷つける、LVMHグループの業績失速

2013年10月21日
出所: 毎経網

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フランスの高級ブランド大手LVMH(モエ·ヘネシー·ルイ·ヴィトン)がこのほど発表した2013年第3四半期の財務報告で、ファッションと皮具部門の収入がアナリストの予想を下回ったことが明らかになった。

LVMHの第3四半期の収入は70億2000万ユーロで、前年同期に比べて1.7%増加したが、アナリスト予想の72億4000万ユーロを下回り、腕時計とジュエリー部門の収入は6億7700万ユーロで、前年同期比2%減少した。今年1~9月をみると、腕時計·ジュエリーの売上は2.3%減の19億8700万ユーロだった。

業界では、LVMH傘下の看板ブランド、ルイヴィトン(LV)の人気も急速に低下しているとの見方が広がっている。

財富品質研究院のアナリスト、周氏の分析によると、LVの人気ダウンは消極的な偽物対策にも原因があった。中国の消費者はLVの最も主要なお客様だったが、現在中国市場でLV離れが広がっている。中国の消費者が求めるものとLVが中国に投入する商品のズレが生じているほか、中国市場に横行する偽物がブランドイメージを傷つけた。

最近、LVと淘宝網は協力体制を構築し、知的財産権を保護すると共に淘宝網で売られている偽物を一掃することで合意した。淘宝網は2010年からLVと定期的に会談を持ち、今年は警察当局とも協力して偽物の取り締まりを図っている。しかし、LVはすでに偽物市場の最大のブランドにもなっている。この程度の対策では、LVに対する消費者のイメージ回復は難しいだろうと周氏が分析する。

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