中国の貿易投資年報

要旨・ポイント

  • 2025年の実質GDP成長率は5.0%で政府目標を達成。
  • 電気機器の輸出入増加で貿易額は過去最高に。ASEAN、EUとの貿易が堅調。
  • 対内直接投資は国際収支統計で前年比増加、底を打ったかたち。
  • 日中貿易は集積回路の輸出、電話機の輸入が好調で輸出入ともに前年比増加。

公開日:2026年7月24日

マクロ経済

国内消費拡大政策で景気下支え図る

中国の翌年の経済政策の方針を定める中央経済工作会議が2024年12月11~12日に開催され、2025年の経済政策の方向性が示された。会議では、2024年の回顧として、主な課題に「内需の不足」を挙げ、2025年は引き続き「穏中求進(安定の中で前進を求める)」「先立後破(先行して新しいかたちを作り、その後に古いものをなくす)」とした基本方針のもと、積極的な財政政策に加え、適度に緩和的な金融政策を進めるとし、重点政策の筆頭に「消費を強力に拡大し、投資効率を高め、全面的に内需を拡大する」を掲げた。また、そのほかの重点政策として、現代化産業システムの構築、ハイレベルな対外開放、都市と農村の総合的発展、包括的グリーントランスフォーメーション、民生の保障・改善の強化などが挙げられた。

中央経済工作会議での方針決定を受け、中国政府は2025年1月に「2025年の大規模設備更新と消費財買い替えの推進への支援強化に関する通知」を発表し、設備投資と消費財買い替えの支援強化を進めた。続いて3月の第14期全国人民代表大会(全人代)第3回会議では、重点政策の1つに「消費押し上げと投資効果の向上に力を入れ、内需を全面的に拡大する」と掲げ、消費拡大をさらに推進するとした。その後、同じく3月に「消費振興特別行動プラン」を発表し、(1)住民の収入増加促進、(2)消費力の確保に向けた支援、(3)サービス消費の拡大、(4)大口消費への支援強化、(5)商品の品質向上、(6)消費環境の改善、(7)各種規制措置の整理、(8)消費支援策の整備といった8分野30項目の措置を打ち出し、消費の押し上げに向けた取り組みを進めた。

これらの政策の下、2025年の名目GDPは140兆1,879億元(約2,943兆9,459億円、1元=約21円)、実質GDP成長率は5.0%となり、政府目標の「5%前後」を達成した。実質GDP成長率を支出面から見ると、最終消費支出が2.6%(2024年は2.3%)、国内総固定資本形成が0.8%(1.1%)、財・サービスの純輸出が1.6%(1.5%)だった。また、第1次産業は3.9%、第2次産業は4.5%、第3次産業は5.4%の成長率となった。GDPに占める割合は第1次産業が6.7%(2024年は6.8%)、第2次産業が35.6%(36.4%)、第3次産業が57.7%(56.8%)となり、第3次産業の割合が増加した。産業別の成長率では、建築業がマイナス1.1%となったが、その他の業種は全てプラスとなった。最も成長率が高かったのは情報通信・ソフトウエア・情報技術サービス業で11.1%、次いでリース・ビジネスサービス業が10.3%、製造業が6.1%と続いた。2024年まで3年連続でマイナス成長だった不動産業は0.2%の成長となり、4年ぶりにプラスに転じた。

中国政府は2025年の経済を国内外の問題が重なり合い、複雑で難しい情勢だったと振り返り、「正常ならざる一年」と評した。国際経済については環境が急激に変化し、貿易への圧力が顕著に強まったとし、国内経済については大きな転換期を迎え、構造的問題が顕在化しつつあり、消費と投資の成長に必要な原動力が不足したと総括した。

なお、2025年は中国の第14次5カ年規画(2021~2025年)の最終年度にあたる。5カ年を振り返ると、2021年の実質GDP成長率は8.6%(政府目標は6.0%以上)、2022年が3.1%(5.5%前後)、2023年が5.4%(5.0%前後)、2024年が5.0%(5.0%前後)だった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2021年と2022年は変動が大きいが、成長率は傾向として緩やかな減速を続けている。

表1 中国の需要項目別実質GDP成長率(単位:%)(△はマイナス値)〔注〕四半期の伸び率は前年同期比。
項目 2023年 2024年 2025年
年間 Q1 Q2 Q3 Q4
実質GDP成長率 5.4 5.0 5.0 5.4 5.2 4.8 4.5
最終消費支出 4.6 2.3 2.6 2.7 2.7 2.6 2.4
国内総固定資本形成 1.4 1.1 0.8 0.3 1.3 0.8 0.7
財・サービスの純輸出 △ 0.6 1.5 1.6 2.4 1.3 1.4 1.4

〔注〕四半期の伸び率は前年同期比。

〔出所〕CEICおよび中国国家統計局

消費は政策が後押し、固定資産投資は減少

2025年の経済指標を項目別にみると、消費(社会消費品小売総額)は前年比3.7%増(2024年は3.5%増)となった。営業収入が500万元以上の企業の商品小売額を見ると、消費額全体の約1割を占める自動車関連が1.5%減の4兆9,789億元となり、前年に続きマイナス成長となった。他方で、中国自動車工業協会(CAAM)のデータによると、自動車の輸出を含む販売台数は9.4%増の3,440万台と過去最高を更新している。自動車販売台数の内訳を見ると、国内販売が6.7%増の2,730万2,000台と堅調に増加したことに加え、輸出は21.1%増の709万8,000台と強い伸びを示した。また、新エネルギー車(NEV)の販売台数も引き続き好調で、28.2%増の1,649万台となり、自動車販売台数全体に占めるNEVの割合は47.9%と前年から7.0ポイント上昇し、自動車販売台数を押し上げた。一方で近年継続している「内巻」と呼ばれる過酷な競争を背景に、販売単価が下落している、企業利益が圧迫されているといった指摘がある。こうした状況に対して、業界団体や政府などが対策を講じ始めている。

商品小売額のその他品目では、通信機器が前年比20.9%増の1兆76億元となったほか、文化・事務用品が17.3%増の5,239億元、体育・娯楽用品が15.7%増の1,703億元、家具類が14.6%増の2,092億元、貴金属・装飾品が12.8%増の3,736億元、家電・音楽映像機器が11.0%増の1兆1,695億元と2桁の増加となり、全体の伸びを下支えした。通信機器、家電・音楽映像機器の伸びは前述の消費財買い替え支援政策による効果で、5~6月にピークを迎え、年後半は減速している。

固定資産投資(農家による投資は含まない)は、前年比3.8%減(2024年は3.2%増)となり、減少に転じた。内訳は、インフラ投資が2.2%減、製造業投資が0.6%増だった。低迷が続いている不動産開発投資は17.2%減となり、新築不動産販売面積は8.7%減、販売金額は12.6%減だった。

住宅(商品住宅)販売面積は前年比9.2%減(2024年は14.1%減)、同販売額は13.0%減(17.6%減)、同在庫面積は2.8%増(16.2%増)となった。中国国家統計局が発表する主要70都市の1~12月の平均販売価格指数を確認すると、新築住宅で前年を上回った都市は3都市、中古住宅で前年を上回った都市はゼロだった。

生産活動は、工業生産増加額(付加価値ベース)が前年比5.9%増(2024年は5.7%増)の41兆6,826億元となった。製品別の生産量では、3Dプリンターが52.5%増、発電設備が37.6%増、工業用ロボットが28.0%増、充電スタンドが11.0%増、集積回路が10.9%増と2桁増となった。一方で、セメントは6.9%減、携帯電話は5.8%減、粗鋼は4.4%減、マイクロコンピューター設備は2.9%減、カラーテレビは2.6%減と前年比マイナスとなった。工業企業の利益総額は0.6%増となった。出資形態別に見ると、国有企業は3.9%減だったが、外商投資企業などは4.2%増と堅調だった。内資民間企業は前年比横ばいだった。物価は消費者物価指数(CPI)が前年比横ばい、生産者物価指数(PPI)が2.6%下落となった。

都市部新規就業者数は1,267万人増、都市部調査失業率(年平均)は5.2%だった。2025年12月の学生を除く16~24歳人口の失業率は16.5%となり、2025年のピークだった8月の18.9%からは低下したものの、年後半は10%台後半が続いた。

2025年末の人口は14億489万人で、2024年末から339万人減少した。2025年の出生数は792万人、死亡数は1,131万人で、自然増加率はマイナス2.41‰(パーミル)となり、人口は4年連続で減少している。高齢化率(65歳以上の占める割合)は15.9%と前年から0.3ポイント上昇した。

2026年成長率目標は4.5~5.0%、国内市場強化目指す

2026年の実質GDP成長率の目標は「4.5~5.0%」と設定された。中国政府が中長期目標として掲げる「2035年までに2020年比で1人当たりGDPを倍増」を達成するためには、2026~2035年の10年間の平均成長率は4.17%以上が必要であり、それを踏まえた目標設定とされている。2026年3月に開催された第14期全人代第4回会議における「政府活動報告」では、2026年の目標について「経済成長の目標は、2035年までの長期目標と全般的に紐づけられ、わが国の経済の長期的潜在成長力と基本的に一致する」としている。なお、IMFが2026年4月に発表した「世界経済見通し」では、中国の2026年の成長率見込みは4.4%となっている。

2026年の重点政策として、第14期全人代第4回会議の政府活動報告では次の10項目を挙げている。

  1. 強大な国内市場の整備に力を入れる
  2. 新たな原動力の育成・強化を加速させる
  3. ハイレベルの科学技術の自立自強を加速させる
  4. 重点分野の改革を持続的に深化させる
  5. ハイレベルの対外開放をさらに拡大する
  6. 農村の全面的振興を着実に推進する
  7. 新型都市化と地域間調和発展を推進する
  8. 民生の保障・改善にいっそう注力する
  9. 全面的グリーン化の推進を加速させる
  10. 重点分野のリスク防止・解消と安全保障能力の整備を強化する

2025年に続き、重点政策の筆頭には国内市場・消費がテーマに挙げられている。消費振興特別行動を前年に続き踏み込んで実施することや、所得向上のほか、給与・社会保障制度の整備などが主要な施策とされた。

対外開放については上述の項目5で制度型開放と国際循環の拡大を行うとしている。また、サービス業を重点に、付加価値通信やバイオテクノロジー、外資系独資(単独資本)病院などの分野で試験的開放をさらに進めるとした。

2026年第1四半期の実質GDP成長率は前年同期比5.0%だった。業種別にみると、リース・ビジネスサービス業が12.2%、情報通信・ソフトウエア・情報技術サービス業が10.6%と2桁の伸びを示し、金融業が6.5%、工業が6.1%(うち、製造業が6.3%)と全体の成長率である5.0%を上回った。マイナス成長だったのは、建築業(マイナス3.8%)と不動産業(マイナス0.1%)だった。

貿易

貿易総額は過去最高に、対ASEAN輸出がシェアを伸ばす

中国海関総署(中国税関)によると、2025年の貿易総額は前年比3.2%増の6兆3,547億ドル、うち輸出は5.5%増の3兆7,718億ドル、輸入は横ばいの2兆5,829億ドルだった。なお、人民元建てでは、貿易総額が前年比3.8%増の45兆4,685億元、うち輸出は6.1%増の26兆9,890億元、輸入は0.5%増の18兆4,795億元だった。貿易総額はドル建て、人民元建てともに過去最高を更新した。

国・地域別の金額上位をみると、輸出は(1)ASEAN(構成比17.6%、伸び率13.4%)、(2)EU27(14.8%、8.4%)、(3)米国(11.1%、マイナス20.0%)、(4)香港(8.9%、15.5%)、(5)ベトナム(5.3%、22.4%)、(6)日本(4.2%、3.5%)、(7)韓国(3.8%、マイナス1.1%)だった。米国は2割減となり構成比を前年の14.7%から3.6ポイント下げた。他方で、EU27は前年比で堅調な伸びを示し、構成比を前年の14.4%から0.4ポイント上げ米国を抜いた。

輸入は(1)ASEAN(構成比15.1%、マイナス1.6%)、(2)EU27(10.4%、マイナス0.4%)、(3)台湾(8.9%、6.0%)、(4)韓国(7.2%、3.1%)、(5)日本(6.4%、5.5%)(6)米国(5.4%、マイナス14.6%)の順だった。米国は輸入も2桁のマイナスとなり構成比を前年の6.3%から0.9ポイント下げた。日本は構成比を前年の6.0%から0.4ポイント上げ、米国を抜いた。

HSコード2桁ベースの品目を貿易額(構成比)の大きいものから確認すると、輸出では、第85類「電気機器およびその部分品」が前年比9.6%増となり、輸出額全体の26.9%を占めた。次に第84類「原子炉、ボイラーおよび機械類ならびにこれらの部品」が6.2%増となり、構成比は16.0%だった。これら第16部「機械類および電気機器ならびにこれらの部分品」が輸出全体の伸びを牽引した。その他には、第87類「車両ならびにその部分品」が15.0%増と高い伸びを示し、構成比が6.6%となった。輸入では、第85類「電気機器およびその部分品」が前年比7.3%増となり、輸入額全体の24.3%を占めた。HSコード2桁ベースでは、第85類「電気機器およびその部分品」が輸出入ともに構成比1位で、中国の貿易総額の約4分の1を占めている。輸入では次に第5部「鉱物性生産品」に含まれる第27類「鉱物性燃料および鉱物油」が12.0%減となったものの構成比は17.2%となっており、同様に第5部に含まれる第26類「鉱石、スラグおよび灰」は8.1%増となり、構成比は10.5%だった。

表2-1 中国の主要品目別輸出入〔通関ベース〕(単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)〔注〕HSコードの大分類「部(Section)」による分類
国・地域 輸出(FOB) 輸入(CIF)
2024年 2025年 2024年 2025年
金額 金額 構成比 伸び率 金額 金額 構成比 伸び率
動物(生きているもの)および動物性生産品 14,700 15,850 0.4 7.8 49,407 52,202 2.0 5.7
植物性生産品 31,492 31,758 0.8 0.9 103,684 93,999 3.6 △ 9.4
動物性・植物性の油脂およびその分解生産物 4,143 4,647 0.1 12.2 12,620 15,204 0.6 20.5
調製食料品、飲料、酒、たばこ類 50,409 49,673 1.3 △ 1.4 37,114 37,688 1.5 1.5
鉱物性生産品 60,832 56,967 1.5 △ 6.2 766,480 727,438 28.2 △ 5.2
化学工業品 193,511 204,711 5.4 5.8 175,135 174,912 6.8 △ 0.1
有機化学品 82,615 84,125 2.2 1.8 48,963 49,456 1.9 1.0
薬品 12,202 14,078 0.4 15.4 42,352 40,419 1.6 △ 4.6
プラスチックおよびゴム製品 177,201 178,763 4.7 0.9 78,758 77,046 3.0 △ 2.2
皮革および毛皮製品、ハンドバッグ 38,800 33,895 0.9 △ 12.6 9,928 8,810 0.3 △ 11.3
木材およびその製品 17,841 17,603 0.5 △ 1.3 18,227 16,010 0.6 △ 12.2
木材パルプ、紙パルプ製品 34,344 33,323 0.9 △ 2.9 31,253 29,754 1.2 △ 4.8
紡織用繊維およびその製品 298,848 291,850 7.7 △ 2.2 30,898 26,029 1.0 △ 15.7
靴、帽子、傘、つえ 70,731 64,252 1.7 △ 9.1 7,894 7,507 0.3 △ 4.9
石、陶磁、ガラス製品 59,025 55,835 1.5 △ 5.4 9,643 9,876 0.4 2.4
真珠、貴石、貴金属製品 35,830 50,638 1.3 42.0 118,893 117,244 4.5 0.0
卑金属およびその製品 285,782 299,276 7.9 4.8 151,320 155,318 6.0 2.9
鉄鋼製品 100,068 107,714 2.9 7.9 9,293 8,410 0.3 △ 7.5
機械類および電気機器ならびにこれらの部分品 1,495,624 1,618,875 42.9 8.3 813,209 877,656 34.0 8.0
電気機器およびその部分品 927,438 1,015,458 26.9 9.6 584,249 626,364 24.3 7.3
車両、航空機、船舶 293,449 337,715 9.0 15.1 75,885 60,852 2.4 △ 20.0
車両ならびにその部分品 216,028 248,315 6.6 15.0 62,256 41,297 1.6 △ 33.6
航空機ならびにその部分品 7,054 7,933 0.2 12.0 12,416 17,998 0.7 45.3
精密機器、医療用機器、時計および楽器 79,625 84,295 2.2 6.0 78,792 79,590 3.1 1.1
武器および銃砲弾ならびにこれらの部分品 225 209 0.0 △ 7.4 11 11 0.0 1.8
雑品 237,907 223,856 5.9 △ 5.9 5,751 6,197 0.2 8.3
美術品、収集品および骨董 878 703 0.0 △ 19.9 915 891 0.0 △ 2.6
特殊貿易品目およびその他 96,023 117,150 3.1 20.9 9,249 8,662 0.3 △ 6.6
合計 3,577,222 3,771,842 100.0 5.5 2,585,067 2,582,896 100.0 0.0

〔注〕HSコードの大分類「部(Section)」による分類

〔出所〕2024年は「中国海関統計」(2024年12月号)、2025年は「中国海関統計」(2025年12月号)

表2-2 中国の国・地域別輸出入〔通関ベース〕(単位:100万ドル、%)(△はマイナス値)〔注1〕「アジア・大洋州」は、ASEAN+5(日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インド)に香港、台湾を加えた合計値。 〔注2〕「アジア・大洋洲」の伸び率はジェトロ算出。それ以外の伸び率は海関総署発表に基づく。 〔注3〕2025年のASEANには東ティモールを含む。
品目 輸出(FOB) 輸入(CIF)
2024年 2025年 2024年 2025年
金額 金額 構成比 伸び率 金額 金額 構成比 伸び率
アジア・大洋州 1,450,168 1,606,244 42.6 10.8 1,141,113 1,167,136 45.2 2.3
日本 152,019 157,347 4.2 3.5 156,254 164,835 6.4 5.5
韓国 146,366 144,212 3.8 △ 1.1 181,717 187,030 7.2 3.1
香港 291,140 335,609 8.9 15.5 18,563 31,701 1.2 72.6
台湾 75,189 83,597 2.2 11.2 217,783 230,737 8.9 6.0
ASEAN 586,524 665,215 17.6 13.4 395,811 389,430 15.1 △ 1.6
ベトナム 161,889 198,147 5.3 22.4 98,761 97,993 3.8 △ 0.7
マレーシア 101,463 103,682 2.7 2.2 110,568 87,985 3.4 △ 20.4
インドネシア 76,698 85,325 2.3 11.3 71,098 82,163 3.2 15.6
タイ 86,036 103,504 2.7 20.3 47,945 49,754 1.9 3.9
シンガポール 79,220 82,670 2.2 4.6 31,893 36,582 1.4 14.7
フィリピン 52,277 55,583 1.5 6.4 19,324 16,707 0.6 △ 13.6
インド 120,481 135,872 3.6 12.8 17,997 19,749 0.8 9.7
オーストラリア 70,714 76,328 2.0 7.9 140,573 130,250 5.0 △ 7.5
欧州 738,606 780,670 20.7 5.7 488,203 466,188 18.0 △ 4.6
EU27 516,461 559,949 14.8 8.4 269,363 268,169 10.4 △ 0.4
ドイツ 107,050 118,272 3.1 10.5 94,826 92,844 3.6 △ 2.1
英国 78,873 85,087 2.3 7.8 19,489 18,645 0.7 △ 4.7
ロシア 115,499 103,309 2.7 △ 10.4 129,320 124,796 4.8 △ 3.9
北米 571,451 468,211 12.4 △ 18.1 210,600 181,821 7.0 △ 13.6
米国 524,656 420,050 11.1 △ 20.0 163,624 139,697 5.4 △ 14.6
アフリカ 178,763 225,031 6.0 25.8 116,800 123,021 4.8 5.4
中南米 277,001 297,422 7.9 7.4 241,466 251,619 9.7 4.3
ブラジル 72,075 71,587 1.9 △ 0.7 116,093 116,401 4.5 0.2
合計(その他含む) 3,577,222 3,771,842 100.0 5.5 2,585,067 2,582,896 100.0 0.0

〔注1〕「アジア・大洋州」は、ASEAN+5(日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、インド)に香港、台湾を加えた合計値。
〔注2〕「アジア・大洋洲」の伸び率はジェトロ算出。それ以外の伸び率は海関総署発表に基づく。
〔注3〕2025年のASEANには東ティモールを含む。

〔出所〕2024年は「中国海関統計」(2024年12月号)、2025年は「中国海関統計」(2025年12月号)

通商政策

米中貿易摩擦、緊張と対話が続く

2024年の米国大統領選挙で勝利したドナルド・トランプ氏が2025年1月20日、第47代米国大統領に就任した。第2次トランプ政権下、2025年2月4日に米国が中国からの輸入品全品目に対し国際緊急経済権限法(IEEPA)による10%の追加関税を適用したことを皮切りに、米中間における貿易摩擦が再燃した。中国は同日、タングステンなど一部の品目に関する輸出管理を強化したほか、IEEPA追加関税に対抗し、米国原産の液化天然ガスや石炭、原油などへの追加関税賦課を講じた。以降も、米国はIEEPA追加関税の引き上げや、1962年通商拡大法232条関税に基づく鉄鋼・アルミニウム製品や自動車などの輸入関税の引き上げを行った。中国はこれらにも対抗して、米国からの一部輸入品に対する追加関税や輸入停止を発表するなど応酬が続き、双方が2025年以降に新規に実施した追加関税は、2025年4月には米国側では最大145%、中国側では最大125%に達するなど、大幅に引き上げられていった。さらに、その応酬は関税政策のみならず、中国は「対抗リスト」「信頼できないエンティティー・リスト」「輸出管理コントロールリスト」に米国企業・組織や個人を掲載して制裁措置を講じるなど、経済安全保障政策にも波及した。その後、2025年5月のジュネーブでの米中経済貿易ハイレベル協議、同年7月のストックホルムでの米中経済貿易協議、同年10月のクアラルンプールでの米中貿易協議などを経て、双方による関税引き上げや貿易管理措置は、その一部について撤廃や暫定停止されることとなった。

2026年6月11日時点では、2025年以降に新規に実施された中国による米国への追加関税措置は、前述のとおり複数回にわたる米中間での経済貿易協議を経て、最大125%から34%に引き下げられた。そのうち24%分については、2026年11月10日以降、1年以内の延長として暫定停止されており、残り10%の賦課が継続して適用されている。

二国間・多国間協定参加に向けた取り組みを引き続き推進

中国は2025年11月にコンゴ共和国との共同発展経済連携協定(EPA)アーリーハーベスト措置(特恵貿易協定)に署名し、同協定は2026年4月に発効した。中国のFTA発効対象国・地域は2026年4月時点で34である(注1)。また、2025年11月に、太平洋島しょ国(ミクロネシア連邦、キリバス、ナウル、バヌアツ、フィジー)と物品貿易、サービス貿易、投資、ルール、実務協力など具体的なテーマに関する実務的交渉を行っていくとして、経済連携強化枠組み協定に署名した。その後、トンガ、パプアニューギニアとも同様の協定に署名した。

(注1)
中国商務部が運営するウェブサイト「中国FTAサービス網」に掲載された協定一覧を基に、対象となる国・地域数を整理したものであり、同一覧に掲載されている「中国政府とベラルーシ政府間におけるサービス貿易および投資協定」は物品貿易を対象としていないため計上していない。一方、同一覧に掲載されていない台湾との海峡両岸経済協力枠組み協定(ECFA)については対象に含めているほか、アジア太平洋貿易協定(APTA)についてはその対象国・地域を計上している。なお、東ティモールはASEAN加盟国であるが、中国・ASEAN自由貿易協定(ACFTA)の適用対象となっていないため、対象国・地域には含めていない。

中国国際貿易促進委員会(CCPIT)によると、2025年の中国による地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の原産地証明書の発給件数は前年比23.9%増の33万8,500件、金額は19.4%増の96億2,200万ドルと堅調に増加している。

中国は物品・サービス貿易における二国間・多国間の協定参加へ向けた取り組みを2026年も積極的に進めるとしている。2026年3月の第14期全人代第4回会議の「政府活動報告」では、自主的開放を積極的に拡大するとして、国家サービス業開放拡大総合モデル区の整備を着実に進め、より多くの地域・二国間貿易投資協定の協議・締結を促進するべく、デジタル経済連携協定(DEPA)と環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)への加入交渉を積極的に推進すると示した。また、世界貿易機関(WTO)の改革に全面的かつ徹底的に関わり、開放型世界経済を守り、発展させるとしている。中国は2026年の方針として「量」「質」「効果」をそれぞれ満たすとしつつ、二国(地域)間、および多国(地域)間の貿易・投資協定交渉を加速させると表明した。「量」の面では湾岸協力会議(GCC)、スイス、韓国、ニュージーランド、太平洋島しょ国、中央アジアおよびアフリカ諸国との自由貿易に関する協力を引き続き推進し、「一帯一路」の共同建設国を中心に投資協定交渉を加速するとした。「質」の面では、投資の自由化や円滑化、投資保護のレベルを高め、ハイレベルなデジタル経済やグリーン経済などのルールを組み込んでいくとした。「効果」の面では、知的財産権保護、産業補助金、環境基準、労働者保護、政府調達などの分野で国内改革を推進するとともに、規則・規制・管理・標準(規格)の連携・互換性を実現するとした。

こうした取り組みの一環として、2026年5月からは外交関係のあるアフリカ53カ国からの輸入品に対しゼロ関税の適用を開始した。

表3 中国のFTA進捗状況(2026年4月時点)〔注1〕加盟国は、中国、ASEAN、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの15カ国。 〔注2〕原加盟国は、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、ブルネイ、フィリピンの6カ国。新規加盟国は、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム、東ティモールの5カ国。 〔注3〕加盟国は、中国、韓国、バングラデシュ、インド、ラオス、スリランカ、モンゴルの7カ国。 〔注4〕加盟国は、サウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンの6カ国。
FTA 対象国・地域
発効(含む予定) 香港
マカオ
台湾
地域的な包括的経済連携(RCEP)協定 〔注1〕
ASEAN(グレードアップ) 〔注2〕
パキスタン(第2段階)
チリ(グレードアップ)
ニュージーランド(グレードアップ)
ペルー
シンガポール(グレードアップ)
コスタリカ
アイスランド
スイス
韓国
オーストラリア
ジョージア
モルディブ
モーリシャス
カンボジア
アジア太平洋貿易協定(APTA)〔注3〕
エクアドル
ニカラグア
セルビア
コンゴ共和国(アーリーハーベスト)
合計(34カ国・地域)
交渉中 湾岸協力会議(GCC)〔注4〕
日本、韓国
スリランカ
ノルウェー
イスラエル
モルドバ
パナマ
韓国(第2段階)
パレスチナ
ペルー(グレードアップ)
ホンジュラス
スイス(グレードアップ)
太平洋島しょ国
共同研究 コロンビア
ネパール
フィジー
パプアニューギニア
カナダ
バングラデシュ
モンゴル

〔注1〕加盟国は、中国、ASEAN、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの15カ国。
〔注2〕原加盟国は、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、ブルネイ、フィリピンの6カ国。新規加盟国は、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム、東ティモールの5カ国。
〔注3〕加盟国は、中国、韓国、バングラデシュ、インド、ラオス、スリランカ、モンゴルの7カ国。
〔注4〕加盟国は、サウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーンの6カ国。

〔出所〕商務部ウェブサイトなど

対内・対外直接投資

対外開放推進、ネガティブリスト調整や再投資促進を進める

国家外貨管理局発表の国際収支統計によると、2025年の対内直接投資額(直接投資負債額、フロー、(注2))は前年比87.5%増の800億ドルだった。ピークの2021年(3,441億ドル)以降2022~2024年は3年連続で減少が続き、2024年は426億ドルと2001年の水準(442億ドル)まで落ち込んだが、いったん底を打ったといえよう。800億ドルのうち、株式は891億ドルのプラス(流入超)、関連企業債務は91億ドルのマイナスで3年連続の引き揚げ超過となった。

(注2)

国家外貨管理局発表の国際収支統計における対内直接投資額と商務部発表の実際使用外商直接投資金額(外資利用額)の主な違いは次のとおりとされる。

  • 対内直接投資額は資産負債原則、外資利用額は親子関係原則に基づく。
  • 対内直接投資額はネット金額。
  • 対内直接投資額は未分配利益、分配利益の未送金分、株主ローンを含む。

また、2025年の対内直接投資額(実際使用外商直接投資金額)は前年比9.9%減の1,047億ドルだった。なお、商務部の発表によると、元建てでは9.5%減の7,476億9,000万元で、2025年に新設された外商投資企業は前年比19.1%増の7万392社と増加している。

投資元の国・地域別にみると、香港からの投資額は前年比13.3%減となり、前年に続き2桁の減少となった。構成比は前年から2.4ポイント下落し61.1%となった。日本からの投資額は42.9%増となった。構成比が前年から1.1ポイント上昇して2.9%となり、前年日本よりも上位であった米国と韓国を上回った。このほか、シンガポールは13.1%減、ケイマン諸島は20.0%減、米国は22.2%減、ドイツは21.1%減、フランスは20.0%減といずれも投資額が2桁の減少となった。

業種別(元建て(注3))ではリース・ビジネスサービス業が前年比4.5%増の1,896億元となったが、そのほかの業種は全て前年比で減少した。特に、不動産(46.2%減)、農林畜水産業(44.5%減)、住民サービス・修理業・その他サービス業(43.3%減)は大幅な減少となった。

(注3)
業種別は元建てのみ発表。

中国政府は対外開放を継続して推進しており、2025年2月に「2025年外資安定化行動方案」を発表したほか、4月には「市場参入ネガティブリスト(2025年版)」を発表し、参入に許可が必要な項目の削減などを行った。続いて7月には「外資企業の国内再投資を奨励する若干の措置に関する通知」を発表し、再投資の対象・方法を明確化したほか、再投資プロジェクトの支援や再投資手続きの簡素化・制度整備などを進めるとした。12月には1,679項目から成る「外商投資奨励産業目録(2025年版)」を公布(2026年2月施行)し、2022年版から全体で205項目を新規追加、303項目を改定した。 目録の奨励類に該当する項目については、外資企業が投資総額内で輸入する自社用設備の輸入関税免除や土地の優先供給などの優遇措置を設けている。

商務部の発表によれば、2025年の金融分野を含む対外直接投資額(フロー)は前年比7.4%増の1兆2,455億8,000万元(1,744億ドル、前年比7.1%増)だった。うち、金融分野を除く対外直接投資額(フロー)は1.6%増の1兆404億2,000万元(1,456億6,000万ドル、1.3%増)を記録した。地域別では、アフリカ向けが41.0%増、欧州向けが20.9%増、アジア向けが1.2%増となった。また、中国から海外への派遣労働者数は4.6%増の42万8,000人となり、前年から1万9,000人増加した。なお、2025年末時点の在外労働者数は60万3,000人となっている。

表4-1 中国の国・地域別対内直接投資〔実行ベース〕(単位:億ドル、%)(△はマイナス値)〔注〕2025年の金額上位順。
国・地域 対内直接投資
2024年 2025年
金額 金額 構成比 伸び率
香港 738 640 61.1 △ 13.3
シンガポール 107 93 8.9 △ 13.1
ケイマン諸島 55 44 4.2 △ 20.0
英領バージン諸島 39 40 3.8 2.6
日本 21 30 2.9 42.9
韓国 24 22 2.1 △ 8.3
米国 27 21 2.0 △ 22.2
英国 14 20 1.9 42.9
ドイツ 19 15 1.4 △ 21.1
フランス 10 8 0.8 △ 20.0
台湾 6 6 0.6 0.0
合計(その他含む) 1,162 1,047 100.0 △ 9.9

〔注〕2025年の金額上位順。

〔出所〕中国国家統計局「2026年中国統計摘要」

表4-2 中国の業種別対内直接投資〔実行ベース〕(単位:億ドル、%)(△はマイナス値)〔注〕2025年の金額上位順。
業種 対内直接投資
2024年 2025年
金額 金額 構成比 伸び率
リース・ビジネスサービス業 1,815 1,896 25.4 4.5
製造業 2,212 1,855 24.8 △ 16.1
卸売・小売業 584 514 6.9 △ 11.9
情報通信・ソフトウエア・情報技術サービス業 526 440 5.9 △ 16.3
エネルギー・水の生産・供給業 284 243 3.2 △ 14.5
不動産業 406 218 2.9 △ 46.2
交通運輸・倉庫・郵政業 112 88 1.2 △ 21.1
住民サービス・修理業・その他サービス業 35 20 0.3 △ 43.3
農林畜水産業 27 15 0.2 △ 44.5
合計(その他含む) 8,263 7,477 100.0 △ 9.5

〔注〕2025年の金額上位順。

〔出所〕中国国家統計局「国民経済と社会発展統計公報」(2024年および2025年)

表4-3 外資系企業の主な対中直接投資案件(2025年)〔注〕投資額「n.a.」は各社、中国当局、報道などで金額が発表されていないもの。
業種 企業名 国籍 時期 投資額 概要
自動車関連 トヨタ自動車 日本 2025年2月 n.a. トヨタ自動車は上海市政府とカーボンニュートラルに関する包括的提携契約を締結し、上海市金山区に新たにバッテリーEV(BEV)・電池の開発・生産会社を独資で設立すると発表した。上海市政府との提携により、水素エネルギー、自動運転技術、電池のリサイクル再利用などの分野で中国の2060年カーボンニュートラル達成に貢献していくとした。新会社ではレクサスブランドのBEVを新規に開発し、2027年以降に生産開始予定。
スカニア
(Scania)
スウェーデン 2025年10月 100億元超 商用車大手のスカニアは江蘇省如皋市に建設する生産拠点が稼働したと発表した。同拠点は同社にとって欧州、南米に続く3カ所目のグローバル生産拠点となる。研究開発から生産、販売までを一体化した拠点として、年間5万台の生産能力を計画している。
医薬・医療設備 シーメンス・ヘルスケア
(Siemens Healthcare)
ドイツ 2025年1月 10億元超 ドイツの総合電機大手シーメンスのヘルスケア部門であるシーメンス・ヘルスケアは、広東省深セン市に新設する先端医療設備の研究開発・製造拠点の着工を発表した。新拠点は2027年末までに稼働する見通しで、血管造影装置、MRIの核心部品および最新の革新的な超伝導磁石の研究開発と生産を担う。
アストラゼネカ
(AstraZeneca)
英国 2025年3月 25億ドル 英国製薬大手のアストラゼネカは北京経済技術開発区内の北京国際医薬イノベーションパーク(BioPark)にグローバル戦略研究開発センターを設立すると発表した。同社の研究開発センターとしては世界で6カ所目、中国では上海市に続き2カ所目となる。同センターでは、最先端の人工知能(AI)とデータサイエンスを用いて、初期段階研究と臨床開発を推進するとしている。
ノボ・ノルディスク
(Novo Nordisk)
デンマーク 2025年7月 8億元 デンマークの製薬大手のノボ・ノルディスクは天津市の生産拠点における品質検査実験室の拡張プロジェクトを開始したと発表した。拡張プロジェクトは2026年末に完工する見通しで、今後の生産力拡大および高品質な生産体制に対応するとした。
食品 アビコ
(Aviko)
オランダ 2025年5月 4億6,700万元 オランダのポテト製品大手のアビコは内モンゴル自治区シリンゴル盟の生産拠点の拡張プロジェクトを完了し、年産15万トンの生産能力を有する新たな生産ラインを稼働した。オランダ製の最新鋭設備を導入した同ラインは、全工程の完全自動化を実現し、生産効率の向上に加え、エネルギー消費量を15%削減し、原料利用率を95%以上に引き上げるとした。
飲食 サイゼリヤ 日本 2025年4月 広州市 2億9,600万円(700万元)
武漢市 2億9,600万円(200万ドル)
※いずれも資本金
レストラン事業を展開するサイゼリヤは、2025年7月に広州市に、中国の店舗管理を目的とする新会社を設立した。また、同月、武漢市に新会社を設立し、2026年1月に武漢1号店を開店した。
物流・運輸 フェデックス
(FedEx)
米国 2025年6月 n.a. 米国の大手国際輸送会社のフェデックスは北京市順義区空港物流基地に新設する華北地域本部が稼働したと発表した。本部は北京首都国際空港に隣接し、既存の国際ゲートウェイ施設と連携することで、華北地域全体の物流効率の向上と同社の中国市場における事業拡大を図る。
CEVAロジスティクス
(CEVA Logistics )
フランス 2025年7月 n.a. 国際物流大手のCEVAロジスティクスは新疆ウイグル自治区の阿拉山口(アラシャンコウ)総合保税区に、同社初の国際道路貨物輸送(TIR)センターを開設したと発表した。同センターは国境に近接するという地理的優位性に加え、保税区における迅速な通関制度や政策上の優遇措置を最大限に活用できる。小口混載(LTL)や集約輸送を展開することで、中央アジアや欧州へ向けた陸上輸送のリードタイム短縮と大幅なコスト削減を実現するとした。
エアバス
(Airbus)
オランダ 2025年10月 n.a. 欧州の航空機大手エアバスは天津市の最終組立工場で、A320 シリーズ旅客機の2本目の組立ラインが稼働したと発表した。同組立ラインの稼働により、中国での生産能力を倍増させたエアバスは、世界で10本の組立ラインを保有する生産ネットワークを構築し、2027年までにA320シリーズ機の月産75機体制を確立する同社の目標達成に貢献するとした。
化学品 デュポン
(DuPont)
米国 2025年11月 n.a. 米国の化学大手デュポンは江蘇省張家港市で同社の特殊潤滑剤「MOLYKOTE®」の生産拠点が着工したと発表した。同拠点は2027年の年初に稼働する見通しで、中国市場における交通・運輸、工業、エネルギー、エレクトロニクスの各分野で高性能な特殊潤滑剤の需要拡大に対応するとした。
金融 BNPパリバ・カーディフ
(BNP Paribas Cardif)
フランス 2025年10月 4億9,000万元 フランスの金融グループBNPパリバの保険子会社BNPパリバ・カーディフは中国のスマートフォン大手の小米(シャオミ)の子会社とフォルクスワーゲン(VW)傘下の金融サービス部門との共同出資により、北京で損害保険会社を設立した。業務内容は自動車交通事故責任強制保険や自動車商業保険を含む自動車保険や、企業・家庭財産保険、工事保険などが含まれる。今回の合弁会社の設立により、同社は中国において損害保険と生命保険の両事業を手掛けることになる。

〔注〕投資額「n.a.」は各社、中国当局、報道などで金額が発表されていないもの。

〔出所〕各社、中国当局発表および報道などから作成

表5 中国企業の主な対外直接投資案件(2025年)〔注〕投資額「n.a.」は各社、中国当局、報道などで金額が発表されていない。
業種 企業名 投資国・地域 時期 投資額 概要
自動車関連 山東玲瓏輪胎
(山東リンロンタイヤ、Shandong Linglong Tyre)
ブラジル 2025年4月 11億9,315万ドル タイヤメーカーの山東玲瓏輪胎はブラジルのパラナ州ポンタ・グロッサに生産拠点の建設を発表した。2025年第3四半期に着工し、建設は段階的に進められ、2032年末までに本格稼働する計画。同拠点では各種ラジアルタイヤやリトレッドタイヤを生産し、年間生産量は約1,500万セットに達する計画。これにより、欧米自動車メーカー向けの供給体制を強化するとともに、海外販売ネットワークの整備や現地向け事業の拡大を図るとした。
比亜迪
(BYD)
ハンガリー 2025年5月 2億4,800万ユーロ 新エネルギー車(NEV)大手のBYDはハンガリーの首都ブダペストで欧州本部の設立を記念する式典を開催した。欧州本部は交通の要衝や産業集積地でもあるブダペスト11区に置かれ、販売・アフターサービス、車両の認証・テスト、車種の現地化設計・車載機能の開発からなる3つの中核事業を担い、1,000人以上の雇用を創出する計画。
設備製造 新峰集団
(XIN FENG)
エジプト 2025年3月 16億5,000万ドル 建材・鉄鋼・設備製造などを展開する新峰集団はエジプトのスエズ運河経済特区に総面積375万平方メートルの製造センターを建設することで、スエズ運河経済特区管理当局と契約を締結した。同センターでは、自動車や家電など高付加価値分野を中心に9工場などを整備し、約8,000人の直接雇用創出が見込まれている。
電力 中工国際工程
(China CAMC Engineering)
ウズベキスタン 2025年5月 4億7,500万ドル インフラ建設やエンジニアリング事業を手掛ける中工国際工程はウズベキスタンの首都タシケントとアンディジャンの2都市でごみ焼却発電所の建設と運営を行うと発表した。タシケント市では、処理能力は日量2,500トン、総投資額は2億9,700万ドルを計画。アンディジャン市では、処理能力は日量1,500トン、総投資額は1億7,800万ドルを計画。
情報通信・デジタル 字節跳動(バイトダンス)
(ByteDance)
タイ 2025年1月 1,270億バーツ
(約37億6,000万ドル)
動画共有サービス大手「TikTok」を運営するバイトダンスは、傘下のシンガポール法人TikTok Pte.を通じて、タイにおけるデータセンター建設プロジェクトの承認を得た。タイのバンコク、サムットプラカーン県、チャチューンサオ県でデータホスティングサービス事業を展開する計画であり、2026年の稼働を予定している。
アリババ・クラウド
(Alibaba Cloud)
ブラジル
フランス
オランダなど
2025年9月 n.a. テクノロジー大手アリババ・グループ傘下のアリババ・クラウドはグローバル戦略計画の一環として、ブラジル、フランス、オランダにデータセンターを新設するとともに、メキシコ、日本、韓国、マレーシア、ドバイ(UAE)におけるデータセンターの拡張を進めると発表した。世界各地で拡大するAIおよびクラウドコンピューティング需要に向けて、より効果的な対応を展開する狙いとなる。
字節跳動(バイトダンス)
(ByteDance)
ブラジル 2025年12月 約2,664億元 動画共有サービス大手「TikTok」を運営するバイトダンスは、データセンター開発会社のオムニア(Omnia)およびブラジルの再生可能エネルギー企業カーサ・ドス・ベントス(Casa dos Ventos)と連携し、ブラジル・セアラ州ペセン港の輸出加工区(ZPE)にデータセンターを建設すると発表した。同社にとって中南米で初の大型プロジェクトとなる。使用電力は風力発電などのクリーンエネルギーで100%まかなう計画。同プロジェクトは2046年まで段階的に進められ、第1期は2027年に稼働開始予定で、4,000人超の雇用創出が見込まれている。
化学 天津利安隆新材料
(Rianlon)
マレーシア 2025年2月 3億ドル 化学品メーカーの利安隆新材料はマレーシアのジョホール州に研究開発・生産拠点を設立すると発表した。同拠点は老化防止添加剤、潤滑油添加剤、バイオベースマテリアルの研究開発とグローバル市場への展開に注力し、世界の高分子材料や潤滑油メーカーに対し、より信頼性が高く、安全かつ迅速なソリューションの提供を計画する。
北京当昇材料科技
(EASPRING)
フィンランド 2025年4月 8億ユーロ 電池材料メーカーの北京当昇材料科技とフィンランドの国営鉱業会社Finnish Minerals Group(FMG)の合弁会社はフィンランド南部のコトカ市で正極活物質(CAM)工場の建設を開始した。同工場は、欧米のNEVや蓄電池市場向けに、当昇科技の欧州域内顧客へ正極材を供給する拠点となる。年間生産能力は、三元系正極材「NCM」が20万トン、リン酸鉄リチウム(LFP)およびリン酸マンガン鉄リチウム(LMFP)の正極材が合計で30万トン。第1期では、NCMを年間6万トンの規模で生産開始する計画。
湖南中科電気
(Zhongke Electric)
オマーン 2025年6月 80億元 産業用電磁気設備、リチウムイオン電池の負極材を手がける総合メーカーの湖南中科電気はオマーンに年産能力20万トンのリチウムイオン電池負極材工場を建設すると発表した。海外のNEV・蓄電池市場の急拡大や欧米におけるサプライチェーン現地化政策に対応し、国際的な顧客ニーズに迅速に応えることを目的としている。
新素材 万凱新材料
(WKAI)
インドネシア 2025年4月 2億8,447万ドル PET樹脂メーカーの万凱新材料はインドネシア・バンテン州のメラク港産業パークに食品用PET樹脂の生産拠点を建設すると発表した。同拠点の生産能力は年間75万トンを計画している。中国国内におけるPET樹脂の供給過剰の緩和に加え、海外市場でのシェア拡大につながるとしている。
食品 三河匯福糧油集団
(HOPEFUL GRAIN&OIL)
カザフスタン 2025年10月 15億ドル 大豆加工を主力事業とする中国国家級農業産業化重点企業の三河匯福糧油集団はカザフスタン・アクモラ州政府と小麦の高度加工工場の建設に関する戦略協力協定を締結した。同社は再生可能エネルギーを活用したエネルギー施設とクエン酸やバイオエタノールなどを生産する穀物の高度加工施設を段階的に建設する計画。
物流 威海華坦サプライチェーンマネジメント
(Weihai Huatan Supply Chain Management)
タンザニア 2025年8月 1億7,000万ドル 国際貿易やサプライチェーン管理、物流・倉庫事業などを手掛ける威海華坦サプライチェーンマネジメントはタンザニア・ダルエスサラームで建設した東アフリカ物流センター(EACLC)の開業式を行った。同センターは卸売・小売、物流、倉庫、展示会、越境EC、観光貿易などといった多様な機能を集約した、タンザニア国内で最大規模の商業複合施設となり、約5万人の雇用創出が見込まれている。

〔注〕投資額「n.a.」は各社、中国当局、報道などで金額が発表されていない。

〔出所〕各社発表および報道などから作成

対日関係

日中貿易、3年連続の減少から反転し6.2%増に

2025年の日中貿易を日本の財務省貿易統計と中国の税関統計を基に双方輸入ベース(注4)でみると、貿易総額は前年比6.2%増の3,432億5,451万ドルとなった。2022年から2024年にかけて続いた減少から反転した。

(注4)
貿易統計は輸出を仕向地主義、輸入を原産地主義で計上しており、香港経由の対中輸出(仕向地を香港としている財)が、日本の統計では対中輸出に計上されない。他方、中国の輸入統計には日本を原産地とする財が全て計上されることから、両国間の貿易は双方の輸入統計のデータがより実態に近いと考えられる。

日本から中国への輸出(中国の対日輸入、以下同じ)は前年比5.6%増の1,649億9,202万ドル、日本の中国からの輸入は6.7%増の1,782億6,249万ドルとなった。日本の中国に対する貿易収支は132億7,047万ドルの赤字で、4年連続で輸入超過となった。

日本から中国への品目別輸出をHSコード4桁ベースでみると、集積回路(8542)は47.9%増(2024年は6.7%減)の286億6,319万ドル、構成比は前年比5.0ポイント上昇して17.4%となり、引き続き最大となった。2位は半導体、集積回路またはフラットパネルディスプレイの製造用機器(8486)で、2.3%減(2024年は24.9%増)の139億7,311万ドルで、構成比は前年比0.6ポイント縮小して8.5%となった。3位の乗用自動車その他の自動車(8703)は14.9%減の64億5,263万ドルと3年連続での減少となった。自動車関連では、自動車の部分品および附属品(8708)も15.6%減と2桁の減少となった。

日本の中国からの品目別輸入をHSコード4桁ベースでみると、構成比1位の電話機およびその他の機器(8517)は12.0%増(2024年は2.6%減)の216億8,179万ドルで、構成比は前年比0.6ポイント上昇して、12.2%となった。2位の自動データ処理機械(8471)は23.4%増(2024年は4.9%増)の147億4,780万ドルとなり、構成比は8.3%(1.1ポイント上昇)だった。

財務省「貿易統計」によると、日本の貿易に占める中国の構成比は、輸出が17.0%で前年に続き2位だった(1位は米国の18.5%)。輸入は23.6%で、2002年以降24年連続で1位を維持している。貿易総額に占める中国の構成比は20.3%と前年比0.2ポイント上昇し1位を維持、2位の米国(構成比14.9%)との差を広げた。

表6-1 2025年の日本の対中輸出(中国の対日輸入)〔通関ベース〕(単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値、-は値なし)〔注1〕輸出額は中国の通関統計による対日輸入額。貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。 〔注2〕HSコード2桁、4桁分類で構成比1.0%以上の品目を抽出し、金額降順。 〔注3〕太字は2桁分類の金額ベースで上位5位。
HSコード品目 金額 伸び率 構成比 寄与度
総額 164,992,020 5.6 100.0
第85類 電気機器およびその部分品 51,007,475 22.6 30.9 6.0
8542 集積回路 28,663,187 47.9 17.4 5.9
8541 ダイオード、トランジスターその他これらに類する半導体デバイス、光電性半導体デバイス(光電池を含む) 3,711,002 16.5 2.2 0.3
8532 コンデンサー 3,260,171 △ 3.3 2.0 △ 0.1
8536 電気回路の開閉用、保護用または接続用の機器 2,694,837 2.1 1.6 0.0
8534 印刷回路 1,699,190 8.1 1.0 0.1
8504 トランスフォーマー、スタティックコンバーターおよびインダクター 1,611,568 △ 7.3 1.0 △ 0.1
第84類 原子炉、ボイラーおよび機械類 35,052,818 1.0 21.2 0.2
8486 半導体、集積回路またはフラットパネルディスプレイの製造用機器 13,973,106 △ 2.3 8.5 △ 0.2
8479 機械類(固有の機能を有するものに限る) 3,085,606 1.8 1.9 0.0
8443 印刷機とその部分品および付属品 1,724,123 △ 3.4 1.0 △ 0.0
第90類 光学機器、写真用機器、映画用機器、測定機器、検査機器、精密機器および医療用機器 11,500,500 1.3 7.0 0.1
9031 測定用・検査用の機器および輪郭投影機 2,393,556 4.3 1.5 0.1
9001 光ファイバー、光ファイバーケーブル、偏光材料製のシートおよび板ならびにレンズ 1,662,272 △ 2.5 1.0 △ 0.0
第39類 プラスチックおよびその製品 10,027,975 2.5 6.1 0.2
3920 プラスチック製のその他の板、シート、フィルム、はくおよびストリップ 3,251,723 7.1 2.0 0.1
第87類 鉄道用および軌道用以外の車両 9,551,785 △ 15.7 5.8 △ 1.1
8703 乗用自動車その他の自動車 6,452,631 △ 14.9 3.9 △ 0.7
8708 自動車の部分品および附属品 2,763,823 △ 15.6 1.7 △ 0.3
第74類 銅およびその製品 6,383,061 8.6 3.9 0.3
7404 銅のくず 3,216,167 45.6 1.9 0.6
7403 精製銅または銅合金の塊 1,617,066 △ 31.1 1.0 △ 0.5
第29類 有機化学品 4,527,309 △ 2.7 2.7 △ 0.1
2902 環式炭化水素 1,906,084 △ 4.8 1.2 △ 0.1
第38類 各種の化学工業生産品 3,866,217 △ 1.8 2.3 △ 0.0
3824 鋳物用の鋳型、中子の調製粘結剤、化学工業において生産される化学品および調製品 1,887,096 6.2 1.1 0.1
第33類 精油、レジノイド、調製香料および化粧品類 3,019,696 4.1 1.8 0.1
3304 化粧品類(美容用、メーキャップ用調整品など) 2,583,407 1.6 1.6 0.0
第72類 鉄鋼 2,794,325 △ 11.9 1.7 △ 0.2
第71類 真珠、貴石、半貴石、貴金属およびこれらの製品、身辺用模造細貨類並びに貨幣 2,399,823 △ 26.4 1.5 △ 0.6
第37類 写真用または映画用の材料 2,063,364 11.6 1.3 0.1
第30類 医療用品 2,053,672 △ 0.1 1.2 △ 0.0
3004 医薬品 1,751,192 △ 2.8 1.1 △ 0.0
第73類 鉄鋼製品 1,688,966 △ 9.2 1.0 △ 0.1
第32類 なめしエキス、染色エキス、タンニンおよびその誘導体、染料、顔料その他の着色料、ペイント、ワニス、
パテその他のマスチックならびにインキ
1,670,262 15.6 1.0 0.1
第34類 せっけん、有機界面活性剤、洗剤、調製潤滑剤 1,592,379 △ 0.0 1.0 △ 0.0

〔注1〕輸出額は中国の通関統計による対日輸入額。貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。
〔注2〕HSコード2桁、4桁分類で構成比1.0%以上の品目を抽出し、金額降順。
〔注3〕太字は2桁分類の金額ベースで上位5位。

〔出所〕Global Trade Atlasからジェトロ作成

表6-2 2025年の日本の対中輸入〔通関ベース〕(単位:1,000ドル、%)(△はマイナス値、-は値なし)〔注1〕輸入額は日本の財務省貿易統計による対中輸入額。貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。 〔注2〕HSコード2桁、4桁分類で構成比1.0%以上の品目を抽出し、金額降順。なお構成比1.0%以上の品目として、HSコード00および0000が含まれているが、再輸出品が分類される特殊取引品であり、品目の詳細が不明なため、本表では掲載していない。 〔注3〕太字は2桁分類の金額ベースで上位5位。
HSコード品目 金額 伸び率 構成比 寄与度
総額 178,262,494 6.7 100.0
第85類 電気機器およびその部分品 51,759,073 7.9 29.0 2.3
8517 電話機およびその他の機器 21,681,790 12.0 12.2 1.4
8507 蓄電池 2,623,429 5.4 1.5 0.1
8528 モニター、プロジェクターおよび受像機器 2,547,851 6.7 1.4 0.1
8504 トランスフォーマー、スタティックコンバーターおよびインダクター 2,419,105 2.5 1.4 0.0
8544 電気絶縁をした線、ケーブルおよび光ファイバーケーブル 2,168,108 2.8 1.2 0.0
8542 集積回路 1,820,988 16.5 1.0 0.2
第84類 原子炉、ボイラーおよび機械類 34,154,414 11.8 19.2 2.2
8471 自動データ処理機械 14,747,802 23.4 8.3 1.7
8415 エアコンディショナー 2,153,197 7.8 1.2 0.1
第61類 衣類および衣類附属品(メリヤス編みまたはクロセ編みのものに限る) 6,615,258 5.2 3.7 0.2
6110 ジャージー、プルオーバー、カーディガン、ベ ストその他これらに類する製品 2,411,877 1.5 1.4 0.0
第95類 玩具、遊戯用具および運動用具 6,415,730 30.5 3.6 0.9
9504 ビデオゲーム用のコンソールおよび機器など 2,879,893 64.7 1.6 0.7
9503 三輪車、その他車輪付き玩具、人形、縮尺模型およびパズルなど 2,551,119 15.9 1.4 0.2
第87類 鉄道用および軌道用以外の車両 6,120,371 2.4 3.4 0.1
8708 自動車の部分品および付属品 3,923,452 2.7 2.2 0.1
第39類 プラスチックおよびその製品 5,613,661 4.7 3.1 0.2
3926 その他のプラスチック製品およびHSコード3901~3914の材料から成る製品 2,141,219 6.3 1.2 0.1
第90類 光学機器精密機器および医療用機器 5,248,801 4.7 2.9 0.1
第94類 家具、寝具 5,167,676 0.7 2.9 0.0
9401 腰掛けおよびその部分品 1,846,903 △ 2.5 1.0 △ 0.0
第62類 衣類及び衣類附属品(メリヤス編みまたはクロセ編みのものを除く。) 4,868,666 △ 1.6 2.7 △ 0.0
第73類 鉄鋼製品 4,160,551 △ 0.4 2.3 △ 0.0
第29類 有機化学品 3,997,868 1.4 2.2 0.0
第63類 紡織用繊維のその他の製品 2,641,214 △ 0.4 1.5 △ 0.0
第16類 肉、魚または甲殻類、軟体動物もしくはその他の水棲無脊椎動物の調製品 2,380,292 5.7 1.3 0.1
第28類 無機化学品および貴金属、希土類金属 2,378,584 △ 15.2 1.3 △ 0.3
第42類 革製品、ハンドバッグ 2,299,418 6.5 1.3 0.1
4202 バッグ、財布、ケースなど 2,161,849 6.5 1.2 0.1
第64類 履物およびゲートル 2,154,438 6.6 1.2 0.1
第76類 アルミニウムおよびその製品 1,816,024 4.0 1.0 0.0

〔注1〕輸入額は日本の財務省貿易統計による対中輸入額。貿易データベースGlobal Trade Atlas(ドルベース)を基に作成。
〔注2〕HSコード2桁、4桁分類で構成比1.0%以上の品目を抽出し、金額降順。なお構成比1.0%以上の品目として、HSコード00および0000が含まれているが、再輸出品が分類される特殊取引品であり、品目の詳細が不明なため、本表では掲載していない。
〔注3〕太字は2桁分類の金額ベースで上位5位。

〔出所〕Global Trade Atlasからジェトロ作成

日本側統計による日本の対中投資は4年連続減少

日本の国際収支統計で2025年の日本の対中直接投資(フロー、ネット)をみると、前年比29.2%減の2,488億円と4年連続で減少した。なお、実行額は24.4%減の8,198億円、引き揚げ額は22.0%減の5,710億円だった。日本の対世界直接投資における中国の構成比は2020年の7.4%以降、減少を続け、2025年は0.8%となっている。

業種別にみると製造業は1,774億円(1,538億円減)、非製造業は534億円(27億円増)となった。製造業が大幅に減少し、投資全体に占める割合は製造業が76.9%(2024年は86.7%)、非製造業が23.1%(2024年は13.3%)となった。製造業では化学・医薬が840億円(112億円増)と製造業で最大の金額となった。前年の全業種最大額だった電気機械器具は756億円(437億円減)に減少した。また、一般機械器具が546億円(226億円減)、輸送機械器具が316億円(140億円減)と前年に続き減少している。精密機械器具は309億円、鉄・非鉄・金属は302億円、繊維は79億円と、いずれも前年の流入超過から2025年は引き揚げ超過に転じた。非製造業では金融・保険業が930億円増の1,224億円となり、全業種で最大額となった。他方で、卸売・小売業が475億円、建設業が188億円、サービス業が109億円と、前年の流入超過から2025年は引き揚げ超過に転じた。

日本の外務省の海外進出日系企業拠点数調査によると、2024年10月時点の中国進出日系企業の拠点数は3万864拠点で、前年から402拠点増加した。これは全世界で最大の拠点数であり、2位の米国(9,639拠点)の約3倍となる。

中国進出日系企業を対象にジェトロが実施した2025年度海外進出日系企業実態調査(アジア・オセアニア編、中国編)では、2025年の業績見込みを「黒字」と回答した企業は63.2%(前年58.4%)だった。また、「今後1~2年の事業展開の方向性」として「拡大する」と回答した企業は21.3%(21.7%)で、調査開始以来の最低水準となった。一方、「現状維持」が64.3%で回答選択肢のうち最大であり、「縮小」「第三国(地域)への移転・撤退」は計14.4%と限定的であった。「拡大」は2022年以降4年連続で減少したが、2025年は前年比0.4ポイントの減少にとどまり、減少幅は過去3年に比べ縮小した。

2025年の日本企業による中国への投資事例としては、トヨタ自動車が2月に上海市政府とカーボンニュートラルに関する包括的提携契約を締結し、上海市金山区に新たにバッテリーEV(BEV)・電池の開発・生産会社を独資で設立すると発表している。同社の発表によると新会社ではレクサスブランドのBEVを新規に開発し、2027年以降に生産を開始する予定である。また、レストラン事業を展開するサイゼリヤは、2025年7月に広州市に中国の店舗管理を目的とする新会社を設立した。さらに同月、武漢市に新会社を設立し、2026年1月に武漢1号店を開店した。

基礎的経済指標

〔注〕失業率:都市部の調査失業率、年平均 貿易収支:国際収支ベース(財のみ)
項目 単位 2023年 2024年 2025年
実質GDP成長率 (%) 5.4 5.0 5.0
1人当たりGDP (米ドル) 13,029 13,453 13,968
消費者物価上昇率 (%) 0.2 0.2 0.0
失業率 (%) 5.2 5.1 5.2
貿易収支 (100万米ドル) 822,102 992,155 1,188,980
経常収支 (100万米ドル) 257,029 462,283 735,022
外貨準備高(グロス) (100万米ドル) 3,301,320 3,264,804 3,424,873
対外債務残高(グロス) (100万米ドル) 2,447,537 2,344,344 2,328,829
為替レート (1米ドルにつき、中国・人民元、期中平均) 7.0840 7.1975 7.1898

〔注〕失業率:都市部の調査失業率、年平均
貿易収支:国際収支ベース(財のみ)

〔出所〕
実質GDP成長率、消費者物価上昇率、失業率:中国国家統計局
1人当たりGDP、外貨準備高(グロス)、為替レート:IMF
貿易収支:中国税関
経常収支、対外債務残高(グロス):国家外貨管理局