水素革命Ⅰ 世界はどうなる? オランダで見た最前線

2023年07月21日

2050年までに世界が目指すカーボンニュートラル。その実現に不可欠なのが、CO2を排出しないエネルギー「水素」だ。今、欧州では、水素ビジネスが急展開! その技術で先行してきた日本は、今後もリードし続けることができるのか? オランダ・ロッテルダムから、世界の水素ビジネス最前線に迫る! 

(10分47秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: 滴の形をモチーフにした水色と緑色(みどりいろ)のロゴが描かれたパネルの前で、黒いスーツに青いネクタイを締めた男性がスピーチをしている。

テロップ: ロッテルダム港湾局 アラード・カステライン CEO

カステライン CEO・英語: 温室効果ガス排出実質ゼロを、2050年までに達成しなければならない。 言い訳はできない。

映像説明: スピーチが行われている会場の聴衆席。数百人のビジネスパーソンが、ステージに注目している。

テロップ: カーボンニュートラル

ナレーション: 2050年までに世界が目指す「カーボンニュートラル」。

映像説明: 白いテーブルの上に置かれた透明な円柱形(えんちゅうけい)の装置。中に液体が入っていて、小さな気泡が底からぶくぶくと発生しては水面に浮かび上がっていく。 白いスープ皿(スープざら)の上に乗ったシャボン玉のような水素。バーナーの火を近づけると、はじけて消える。

テロップ: CO2(シーオーツー)を排出しないエネルギー 水素

ナレーション: その実現に不可欠なのが、二酸化炭素を排出しないエネルギー「水素」だ。

映像説明: 展示会場の一角。青い壁とオレンジ色(いろ)でデザインされたブースの前で、スーツ姿の男性たちが数人ずつでかたまりながら、立ち話をしている。青い壁の左上には、オランダの国名(くにめい)コード「NL」がオレンジ色(いろ)で書いてある。 別のブース。木目調の床の上に「H2(エイチ ツー)」の文字の形をした緑色(みどりいろ)のオブジェが設置されている。 別の一角。オレンジ色(いろ)の床の上に、白と青色(あおいろ)でペイントされたスポーツカーが展示されている。「「H2(エイチ ツー)」といったロゴも見える。周りのブースでは、テーブルで談笑したり、立ち話をしたりする人々の姿が見られる。

テロップ: 欧州では水素ビジネスが急展開!

ナレーション: 今、ヨーロッパでは、水素ビジネスが急展開! その実態は?

映像説明: 多くの来場者が集まるブースの前。黒地にオレンジの線が入った法被を着た日本人女性(にほんじんじょせい)と茶色いジャケットを着た日本人女性(にほんじんじょせい)が来場者の対応をしている。 ブースが並ぶ一角。どのブースもスーツ姿の来場者でにぎわっている。 別の一角。黒いスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)が、白いテーブルに置かれた銀色の装置を手で示しながら、来場者に説明している。

ナレーション: 水素関連の技術で先行してきた日本は、今後も、リードし続けることができるのか?

映像説明: 左上にタンクローリーのイラストが描かれた白いプレート。右上にはタンクローリーのミニチュアが2つと、銀色の円柱形(えんちゅうけい)の装置が取り付けられている。装置からは、緑色(みどりいろ)と青いコードが2本ずつ出ていて、前者はタンクローリーのミニチュアに、後者はタンクローリーのイラストにつながっている。 展示会場の一角。オレンジ色(いろ)の床の上に、トレーラーヘッドが展示されている。周りには、荷台部分をのぞき込んでいる人たちや数人で話している人たちがいる。

テロップ: 水素革命!世界はどうなる? オランダで見た最前線

ナレーション: オランダで見た! 世界の水素ビジネス最前線に迫る!

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。各国のさまざまな人々の笑顔や、農作物 (のうさくぶつ)を収穫している様子、ガントリークレーンが並んでいる港、緑色(みど りいろ)の仏像、小型飛行機や新幹線、バイクなどの乗り物や生き物など、世界中のいろ いろな写真が現れて白い画面を埋めていく。連なった写真に重なるように世界地図の CG が浮かび上がり、中央に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: 雨の中、大きくカーブした高架道路を車が行き交い(いきかい)、歩道をロードバイクや自転車が次々と走っていく。道路の先には数棟の高層ビルが建っているのが見える。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 欧州の水素ハブ目指す ロッテルダム港視察ツアー

テロップ: オランダ ロッテルダム

ナレーション: オランダ、ロッテルダム。

映像説明: 高架の下の川岸。コンクリートの歩道に数十人が集まっている。奥には、3階建ての白い大きな観光船が停泊しているのが見える。 集まった人々が次々に白い大きな観光船に乗り込んでいく。 観光船が水しぶきをあげながら水上を進んでいく。

テロップ: 5月9日・12日 World Hydrogen 2023 Site Visit Tour

ナレーション: 水素関連の国際的なイベントに合わせて、ロッテルダム港の視察ツアーが開催され、世界中から、およそ600人が参加した。

映像説明: 高い所から見下ろしたロッテルダム港。画面の中央を横に流れる広い川を挟んで、手前側には道路や高層のビル群が広がり、奥側には倉庫や白いタンクなどが建ち並んでいるの田が見える。 画面右下の四角い枠にヨーロッパの地図が表示される。英国とドイツ、フランスに挟まれた位置にあるオランダが緑色で示されている。オランダ内の南西にあるロッテルダム港の位置をが赤い星印が示されている。

ナレーション: 世界最大とされる、港の石油化学コンビナートがある、ロッテルダム。

映像説明: 海上を走る船の上から見たロッテルダム港。白やグレーの大きなタンクが岸に並んでいる。 ロッテルダム港の別の一角。側面に「EVERGREEN」と印字された緑色(みどりいろ)のコンテナが積まれ、オレンジ色(いろ)のクレーンが赤茶色(あかちゃいろ)のコンテナをゆっくりと持ち上げている。 海に浮かぶ、赤茶色の運搬船の映像。船体には白い文字で「KNOT」とあり、デッキには、「GREEN FUTURE」と書かれた白いタンクが設置されている。

テロップ: 再生可能エネルギー

テロップ: 水素ハブを目指す

ナレーション: 化石燃料の運搬拠点としての役割を担ってきたが、ロッテルダム港は今、再生可能エネルギーへの転換と、そのインフラを転用し、水素輸送のハブになることを目指している。

映像説明: 砂地に設置された、白い風力タービンの映像。3枚の羽根が勢いよく回転している。 砂地のあいだにある舗装された道を、傘を差した人々がこちらへ歩いてくる。背後には工場や風力タービンが見える。 航行中の観光船の乗客席から港のコンビナートを望む。乗客席の前方には、モニターが設置されている。

ナレーション: 水素社会の実現に向け、さまざまなプロジェクトが進んでいる。

映像説明: 吹き抜けの乗客席。1階席、2階席ともほぼ満席となっている。1階の前方では、グレーのジャケットを着て、ひげを生やした男性がプレゼンテーションをしている。男性の傍らのモニターと2階席に設置されたモニターには、同じ映像が映し出されている。

ナレーション: 船内では、そうした各社の取り組みについて、プレゼンテーションが行われていた。

映像説明: 別のプレゼンテーションの様子。セミロングヘアーでメガネをかけた女性がモニターに映る資料を切り替えながらプレゼンテーションをしている。 視察ツアーのルートを示す地図と、その周りに複数の企業ロゴが表示されているモニター画面がアップで映し出される。

テロップ: シェル 欧州最大のグリーン水素プラントを ロッテルダム港に建設予定

ナレーション: エネルギー大手シェルは、ヨーロッパ最大のグリーン水素プラントを建設予定で、2025年の稼働を目指している。

映像説明: メガネをかけたセミロングヘアーの女性がプレゼンテーションをしている様子。

メガネをかけたセミロングヘアーの女性・英語: 水素は最終的に、転用されたガスパイプラインで輸送される。

映像説明: 高い所から見下ろしたロッテルダム港の映像。画面の中央を横に流れる広い川を挟んで、手前の岸にはマンションなどの高層の建物が建ち並んでいる。奥の岸に建つ30個ほどの白いタンクや、さまざまな色のコンテナ、煙突から煙が出ている工場がズームアップされる。 入り組んだ港の水路を、コンテナを積んだ運搬船がゆっくりと進んでいく。 赤茶色や黄土色(おうどいろ)のコンテナを積んだ運搬船が海を進んでいく。運搬船の向こうには、高層ビルや工場の煙突などが見える。

ナレーション: また、ロッテルダム港では、ヨーロッパ内の需要を賄うために、世界各国から船で水素を受け入れ、供給するためのインフラ整備を進めている。

映像説明: 屋内。広い通路を、たくさんの人々が展示会場の出入り口に向かって歩いていく。通路脇に設置された案内図に足を止めて眺めている人もいる。 展示会場内。緑色(みどりいろ)の床の上に、エメラルドグリーン色(いろ)のレーシングカーが展示されている。車体のあちこちに、貝殻をモチーフにしたシェルの企業ロゴがプリントされ、運転席のドアが翼を広げるように開いている。 「SHAPING A GREEN FUTURE(シェーピング ア グリーン フューチャー)」と書かれたパネルがあるブース。白いテーブルが複数配置され、モニターや商品が置かれている。テーブルの周りには、多くの来場者が集まっている。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 水素だらけの大イベント オランダで開催!

テロップ: 5月9~(から)11日 World Hydrogen 2023 Summit & Exhibition

ナレーション: こうした動きが加速するなか、ロッテルダムで、水素に関する国際会議と展示会からなるイベント、「ワールドハイドロジェン2023」が開催された。

映像説明: オールバックヘアーでメガネをかけた男性が、白い壁のブースの前でインタビューに答える。

テロップ: ドイツ国旗 自動車産業

ドイツの自動車産業の男性・英語: 水素技術への転換を検討するために、可能性を探りたい。

映像説明: 青い床の通路で水色のブラウスに黒いジャケットを着た女性がインタビューに答える。背後にはブースが並んでいるのが見える。

テロップ: インド国旗 再生可能エネルギー事業者

インドの再生可能エネルギー事業者の女性・英語: 当社はグリーン水素と、グリーンアンモニアの製造に注力している。 インドから欧州または極東アジアへの輸送のソリューションを探している。

映像説明: 会場内の一角が次々に映される。CANADAやSouth Africa、Polandなどの国名や企業名が書かれた色とりどりの看板が並んでいる。 「South Africa Inspiring new ways」と書かれた黄色いパネのアップ。 青い通路の奥にKOREAの看板が書かれた白いブースがある。ブースの中で椅子に座って談笑する人々や、ブースの前で話をする人々の姿が見える。

ナレーション: 急増するニーズに対応するため、前回より3倍に規模を拡大。およそ130ヵ国から参加があり、国を挙げての出展も多かった。

映像説明: 展示会場の一角。青とオレンジ色(いろ)でデザインされたブースの前でスーツ姿の男性たちが数人ずつでかたまりながら、立ち話をしている。 モニターの映像がアップで映し出される。「Hydrogen is a key enabler(ハイドロジェン イズ ア キー イネーブラー)」という見出しの下に、風力タービンやソーラーパネル、植物や工場、水道やトラック、運搬船などのアイコンが表示されている。

テロップ: オランダ国旗 オランダパビリオン

ナレーション: オランダ政府は、風力発電を活用したグリーン水素の製造などに注力している。

映像説明: オランダがオレンジ色(いろ)で、ベルギーとドイツと白で塗られた地図が描かれたパネルの前で、短髪で黒いスーツを着た男性がインタビューに答える。 岸辺に10基ほどの風力タービンが並んでいる。その下を、運搬船が行き交っている。 「Hydrogen value chain」の文字とオランダだけがオランダがオレンジ色(いろ)で、ベルギーとドイツと白で塗られた地図が描かれたパネルの前で、スーツを着た3人の男性が記念撮影をしている。 地図が描かれたパネルの前で、短髪で黒いスーツを着た男性が話を続ける。

テロップ: オランダ経済・気候政策省 企業誘致局 ケネス・コレイン 水素アドバイザー

コレイン水素アドバイザー・英語: 洋上風力発電所と水素製造装置を結ぶ、 バックボーンの構築に取り組み、 水素をあらゆる産業へ輸送するための開発を行い、 近隣諸国にもつないでいる。 エネルギー転換の加速のために、協業してくれる国や企業を探している。

映像説明: オーストラリアの地図が大きくプリントされたパネルと、植物が一面にあしらわれた壁のあいだの通路を人々が行き交っている。 別の一角。スーツを着た大勢の人が、ブースの前に集まっている。

テロップ: オーストラリア国旗 オーストラリアパビリオン

ナレーション: オーストラリアからは、35社が出展した。

映像説明: 濃い緑色(みどりいろ)の壁の前で、黒いジャケットを着たボブヘアーの女性がインタビューに答える。

テロップ: オーストラリア貿易投資促進庁 アニカ・バートン 貿易投資委員

バートン貿易投資委員・英語: オーストラリアは再生可能エネルギー超大国を目指し、さらに輸出をしていきたい。 提携企業との商業的つながりを構築し、 水素産業を発展させるための投資の誘致を目指している。

映像説明: 緑色(みどりいろ)の床の上に、荷台を備えたピックアップトラックが展示されている。車体の前半分(まえはんぶん)は黄色(きいろ)でボンネットが開けられている。後ろ半分は白で、側面には「H2X(エイチ ツー エックス)」、「powered by hydrogen(パワード バイ ハイドロジェン)」と書いてある。傍らで、3人の男性来場者が話している。ボンネットの前では、スーツを着た2人の男性とダウンベストを着た短髪の男性が話している。 ベージュのジャケットを着た男性と半袖のポロシャツを着た男性がボンネットの前に展示された水素モーターをのぞき込んでいる。

テロップ: オーストラリア国旗 H2X Global(エイチツーエックス グローバル)

ナレーション こちらは、水素燃料車を開発する自動車メーカー。オランダ政府やスウェーデン企業に製品を納入する予定だという。

映像説明: ピックアップトラックの前でダウンベストを着た短髪の男性がインタビューに答える。

テロップ: オーストラリア国旗 H2X Global(エイチツーエックス グローバル) 担当者

H2X Global(エイチツーエックス グローバル)担当者・英語: これは純粋な燃料電池自動車で、トヨタの燃料システムを使用している。 スーパーキャパシターを使うことで、多くの運動エネルギーを取り出すことができ、 システムの効率が大幅に向上している。

映像説明: ピックアップトラックのボンネットの前で、H2X Global(エイチツーエックス グローバル)担当者が、グレーのジャケットを着た男性と半袖のポロシャツを着た男性に説明をしている。 トラックの傍らに展示された黒い円柱形(えんちゅうけい)のタンクと銀色で樽型のバッテリー。 ボンネットの前に飾られている水素モーター。

テロップ: ガソリン車・ディーゼル車 廃止の動き

ナレーション: ヨーロッパでは、多くの国で、ガソリン車やディーゼル車の廃止の動きがある。そうした市場に向けた製品だ。

映像説明: ピックアップトラックの前で、H2X Globall(エイチツーエックス グローバル)担当者がインタビューに答える。

テロップ: オーストラリア国旗 H2X Globall(エイチ ツーエックス グローバル) 担当者

H2X Global(エイチツーエックス グローバル)担当者・英語: 開発をオランダで行い、生産本部はスウェーデンで、現段階では事業のほとんどは北欧が拠点だが、 東南アジアでもバスを中心とした大規模な事業を行っている。

映像説明: 白と緑色(みどりいろ)の壁に囲まれたブース。多くの来場者が訪れている。 人の背丈ほどの高さの白い直方体の機械のアップ。前面に緑色(みどりいろ)で 「plug」と書かれ、その下には小型のモニターが埋め込まれている。

テロップ: 米国国旗 Plug Power

ナレーション: アメリカの大手燃料電池メーカーも、ヨーロッパでの展開に意欲的だ。

映像説明: 来場者でにぎわうPlug Powerのブースの前で、青いチェックのシャツに紺色のジャケットを着た男性がインタビューに答える。

テロップ: Plug Power デボン・ハイバー 営業部長

ハイバー営業部長・英語: このイベントは水素に特化した欧州最大のイベントで、当社のエコシステムを紹介できる すばらしい機会だ。 ロッテルダムは、あらゆる場所から水素の取り引きや輸出入の世界の主要な場所の1つになるだろう。

映像説明: Plug Powerのブース。ブース内は多くの人でにぎわっている。 ハイバー営業部長が来場者の女性と男性に話をしている。

テロップ: Plug Power 水素の製造から輸送 発電まで エコシステムの構築に取り組む

ナレーション: Plug Powerは、水素の製造から輸送、発電まで、エコシステムの構築に取り組んでいる。

映像説明: Plug Powerのブースに設置されている、人の背丈ほどの高さの白い直方体の機械。前面に緑色(みどりいろ)で「plug(プラグ)」と書かれ、その下には小型のモニターが埋め込まれている。 来場者たちがブースに設置された製品の見本や資料を熱心に見ている。

テロップ: Plug Power 米国テキサス州に北米最大級の グリーン水素プラントを建設予定

ナレーション: 北米最大級のグリーン水素プラントをアメリカ・テキサス州に建設予定だ。

映像説明: Plug Powerのブース。多くの人でにぎわっている。

テロップ: Plug Power 北米と欧州を横断する 水素輸送ネットワークの建設・運営を計画

ナレーション: さらに、北米とヨーロッパを横断する、水素輸送のネットワークの建設と運営を計画しているという。

映像説明: 高い所から見下ろしたロッテルダム港。オレンジ色(いろ)のタワークレーンが設置された岸辺と、倉庫がいくつも並んでいる岸辺のあいだの海上を観光船と運搬船が並走している。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 日本の輸送技術を世界に! サプライチェーン構築へ

ナレーション: 国際的なサプライチェーンが必要とされるなか、課題がある。

映像説明: 展示会場。青地に白抜きで「Drager WIRELESSSAFETY(ドレーゲル ワイヤレスセーフティー)」と書かれたブース。円の中央に「H2(エイチツー)」の文字、その円周上(えんしゅうじょう)に小さな円が2つ描かれたシンボルマークが描かれている。

テロップ: 効率的な貯蔵 運搬が課題

ナレーション: 水素は、気体のままでは、とてもかさばるため、効率的な貯蔵、運搬の技術が求められているのだ。

映像説明: 多くの人でにぎわう展示会場。「CHIYODA CORPORATION」と書かれたブースの前に、来場者が大勢集まっている。

テロップ: 千代田化工建設(ちよだかこうけんせつ)

ナレーション: 水素関連の技術開発を、世界に先駆けて取り組んできた日本。千代田化工建設は、水素の輸送について独自の技術を持つ。

映像説明: 千代田化工建設のブース。黒い法被を着た日本人女性(にほんじんじょせい)スタッフが、薄い水色のシャツを着てメガネをかけた男性と話をしている。

ナレーション: その説明に多くの来場者が耳を傾けていた。

映像説明: 千代田化工建設のブースの前で、薄い水色のシャツを着てメガネをかけた男性がインタビューに答える。

テロップ: ドイツ国旗 来場者

ドイツからの来場者・英語: タンク保管業者の私の観点からは、間違いなく将来性がある。 まるで未来のようだ。

映像説明: 水素とトルエンが反応するとMCH(エムシーエイチ)になることを説明するCGアニメーション映像。画面左に「水素」の文字と水色の粒、その右に「+(プラス)」記号、次いで「トルエン」の文字とグレーで六角形の分子構造の模式図が現れる。さらに、右向きの矢印と、「MCH」の文字とグレーで六角形の分子構造の模式図が現れる。「MCH」の模式図の下に、白に赤エッジの文字で「体積500分の1」と表示される。

テロップ: 常温・常圧(じょうあつ)で運搬

ナレーション: その技術は、水素にトルエンを反応させて、「MCH」という液体として体積を500分の1にして輸送する方法。常温・常圧(じょうあつ)で運搬できることなどが特長だ。

映像説明: 側面に「SPERA Hydrogen(スペラ ハイドロジェン)」と書かれた白いタンクの写真があるパネルの前で、短髪で黒いスーツを着た日本人男性(にほんんじんだんせい)がインタビューに答える。 千代田化工建設のブース。短髪で黒いスーツを着た日本人男性(にほんんじんだんせい)が男性と女性の来場者に説明をしている。 黒い法被を着た日本人女性(にほんじんじょせい)と茶色いジャケットを着た日本人女性(にほんじんじょせい)が来場者の対応をしている。 白いタンクの写真があるパネルの前で、短髪で黒いスーツを着た日本人男性(にほんんじんだんせい)が話を続ける。

テロップ: 千代田化工建設 フロンティアビジネス本部 井上 泰宏(いのうえ やすひろ) 水素事業部長

井上(いのうえ)水素事業部長: MCH(エムシーエッチ)を使った水素の輸送技術は、あの、2020年に(国際間での)実証事業を完了して、 その商業的に準備ができていると、いう技術、です。 で、あの今後、ま、欧州を中心に、水素の需要が、こう出てくるなかで、 ま、この技術を使った、ま、サプライチェーンの構築と、いうところに、貢献していきたいと。 この技術を、あの、ま、ご理解と、を得るために、今回、あの、出展させていただいております。

映像説明: 展示会場の一角。日本人男性(にほんじんだんせい)がプレゼンテーションをしている。背後のパネルには、「H2 TECH SERIES(エイチツー テック シリーズ)」の文字と、滴の形をモチーフにした水色と緑色(みどりいろ)のロゴが描かれている。

ナレーション: 千代田化工建設はロッテルダム港のプロジェクトにも参画し、オランダ企業などと共同で調査も行っている。

映像説明: オランダ港に架かる大きなつり橋の風景を背景に、水素の運搬方法の説明テロップが表示される。

テロップ: 水素の運搬方法 MCH 液体有機水素キャリア 液化水素 -253℃(マイナス にひゃくごじゅうさんど)に冷却 アンモニアの利用

ナレーション: 水素の運搬技術は、ほかにも、マイナス253度で液体になる性質を利用し、水素を冷却し、「液化水素」にする方法や「アンモニアの利用」などがあり、世界で開発が進んでいる。

映像説明: 「ABSOLUT HYDROGEN(アブソルート ハイドロジェン)」と書かれた白いブース。短髪で黒いポロシャツに緑色(みどりいろ)のネックストラップを下げた男性担当者3人と、来場者の3人が談笑している。 「LIQUID HYDROGEN FOR MOBILITY SECTOR(リキッド ハイドロジェン フォー モビリティー セクター)」と書かれたロールアップバナーの前で、白髪交じりの日本人男性(にほんじんだんせい)が、黒いダウンベストを着てメガネをかけた男性と話している。 「LIQUID HYDROGEN FOR MOBILITY SECTOR(リキッド ハイドロジェン フォー モビリティー セクター)」と書かれたロールアップバナーのアップ。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 水素の貯蔵と運搬 その課題に挑む!

テロップ: フランス国旗 Absolut Hydrogen(アブソルート ハイドロジェン)

ナレーション: こちらのフランスの企業は、液化水素の技術を持つ。モビリティー分野などで、オーダーメイドのサービスに対応しているのだという。

映像説明: Absolut Hydrogen(アブソルート ハイドロジェン)のブースの前で、短髪で黒いポロシャツに緑色(みどりいろ)のネックストラップを下げた男性担当者がインタビューに答える。テロップ: フランス国旗 Absolut Hydrogen(アブソルート ハイドロジェン) 担当者Absolut Hydrogen(アブソルート ハイドロジェン)担当者・英語: 液化水素に関しては出展が多くないので、 どのような技術なのか興味を持って見に来た来場者が多かった。

映像説明: ベージュ色(いろ)の直方体の機械。前面中央にある液晶パネルには数値が表示されている。機械の上面から白い細いチューブが垂れ下がっている。

ベージュ色(いろ)の直方体の機械。の傍らで、黒いジャケットを着てメガネをかけた男性が手ぶりを交えながら説明をしている。

サイドテロップ(画面右上に常時表示): 水素の商用化目前! 安全対策サービスや製品

テロップ: オランダ国旗 INERC(イネルク)

ナレーション: 一方、水素を「使う」段階でのニーズをとらえ、製品やサービスを提案する企業も多かった。

映像説明: 白いスープ皿(スープざら)の上に乗ったシャボン玉のような水素。バーナーの火を近づけると、はじけて消える。 黒いジュラルミンケースの中に、細長いガスボンベが2つ固定して収められている。

ナレーション: なかでも、安全管理を目的とするものが多数あった。

映像説明: 「NEWSON GALE(ニューソン ゲイル)」と書かれたブース。白いシャツを着た短髪の男性と白いシャツを着て、ひげを生やした男性が作業をしている。 ブースの出入り口に、左上にタンクローリーのイラストが描かれた白いプレートが置かれている。右上にはタンクローリーのミニチュアが2つと、銀色の円柱型の装置が取り付けられている。装置からは、緑色(みどりいろ)と青いコードが2本ずつ出ていて、前者はタンクローリーのミニチュアに、後者はタンクローリーのイラストにつながっている。

テロップ: 英国国旗 Newson Gale(ニューソン ゲイル)

ナレーション: イギリスの企業が紹介していたのは、静電気によって水素が発火する危険から守るという製品。

映像説明: Newson Gale(ニューソン ゲイル)のブースの前で、白いシャツを着て、ひげを生やした男性がインタビューに答える。

テロップ: 英国国旗 Newson Gale(ニューソン ゲイル) 担当者

Newson Gale(ニューソン ゲイル)担当者・英語: 当社の技術で水素ステーションの安全性を促進するために出展した。 すべての水素ステーションに提供したい。

映像説明: 会場内の一角。側面に「Nitto(ニットー)」と印字された大きなリング型の看板が天井につるされている。その下を、スーツを着た男性などが大勢行き交っている。 白いテーブルの上に置かれた装置。細くて長い銀色のパイプに、車輪のような円形のパーツが2つ固定されている。どちらのパーツの側面にも茶色いビニールテープがぐるりと巻かれている。

テロップ: 日東電工(にっとうでんこう)

ナレーション: 日本の「日東電工」は、水素ガスが漏れたことを知らせる、検知テープなどを出品した。

映像説明: 日東電工のブース。黒いスーツを着て首からネックストラップを下げた日本人男性(にほんじんだんせい)が、白いテーブルの上に置かれた装置を手で示しながらインタビューに答える。 縦に2分割された画面のそれぞれに、茶色いビニールテープがぐるりと巻かれた車輪のような円形のパーツが1つずつ映し出されている。左の画面に映っている円形のパーツは、巻かれたビニールテープの色が茶色いままだが、右の画面に映っている円形のパーツは、巻かれたビニールテープの一部が黒に変化している。左の画面には、赤い文字で「水素が漏れていない」と表示され、右の画面には青い文字で「水素が漏れている」と表示されている。

テロップ: Nitto Deutschland(ニットー ドイチュランド) EMEA(エメア)ビジネスセクター 伊藤 真一(いとう しんいち) マーケティングマネージャー

伊藤マーケティングマネージャー: もし仮に水素が、ついて、からですね、漏れた場合、このように、色が変わります。

映像説明: 日東電工のブース。白いシャツを着て首からネックストラップを下げた女性が、黒いスーツを着て、ひげを生やした男性の説明を聞いている。2人のあいだにある白いテーブルには茶色い検知テープやハサミなどが置いてある。

ナレーション: 検知テープに関心を持っていたのは、水素に関する機器を開発するフランス企業の担当者。

映像説明: 日東電工のブース。白いシャツを着て首からネックストラップを下げた女性が、検知テープのサンプルを持ちながらインタビューに答える。

テロップ: フランス国旗 水素機器メーカー

白いシャツを着て首からネックストラップを下げた女性・英語: シンプルでとてもよいイノベーションだ。 今まで考えつかなかったが製品を見ていいと思った。 当社と顧客にとって非常に役に立つ。

映像説明: 日東電工のブース。「SHAPING A GREEN FUTURE(シェーピング ア グリーン フューチャー)」と書かれた壁の前には、白いテーブルが複数配置され、モニターや商品が置かれている。テーブルの周りには、多くの来場者が集まっている。 日東電工のブースの別の一角。商品が置かれた白いテーブルの前で、黒いスーツを着て首からネックストラップを下げた男性がチェック柄のシャツを着たボブヘアーの女性に説明をしている。

ナレーション: 世界で水素の商用化が目前に迫っている!

映像説明: 上空から撮影された港湾の映像。海上を航行する、船体に「LH2(エルエイチツー)」と書かれた大型の運搬船がさまざまな角度から次々に映し出される。

テロップ: 世界初 液化水素の大規模輸送

ナレーション: そうしたなか、世界で初めて、液化水素の国際間の大規模輸送に成功した、日本!

映像説明: 展示会場の一角。ブースの前で、ロングヘアーで白いブラウスを着た女性がインタビューに答える。隣に、金髪で黒いカットソーを着た女性が立っている。

テロップ: 英国国旗 来場者

英国からの来場者・英語: とてもエキサイティングな技術! 世界市場にとって、本当に良い。

映像説明: 白い壁に赤い文字で「KAWASAKI」と書かれたブースの前で、紺色のスーツを着てメガネをかけた男性がインタビューに答える。 青いストライプのシャツにグレーのスーツを着た日本人男性(にほんじんだんせい)と紺色のスーツを着てメガネをかけた男性、、ひげを生やして短髪の男性が並んでブースを見ながら話している。 白い壁に赤い文字で「KAWASAKI(かわさき)」と書かれたブースの前で、紺色のスーツを着てメガネをかけた男性が話を続ける。

テロップ: ブラジル国旗 来場者

ブラジルからの来場者・英語: 未来の技術がここにあって感動した! おめでとう!!

映像説明: 白い壁に赤い文字で「KAWASAKI」と書かれた川崎重工(かわさきじゅうこう)のブース。出入り口には、船体に「LH2(エルエイチツー)」と書かれた運搬船の模型が展示され、傍らの壁には、海を進む運搬船の写真が一面に掲げられている。模型の後ろに設置されたモニターには、高層ビル群の風景が映っている。リュックサックを背負った短髪の男性と、グレーのジャケットを着てメガネをかけた日本人男性(にほんじんだんせい)が模型を見ながら話している。

ナレーション: その運搬船を開発したのが川崎重工だ。

映像説明: 川崎重工のブースの前。日本人男性(にほんじんだんせい)4人と外国人男性3人が、並んでカメラに笑顔を向けている。右端に立つ、白髪交じりの日本人男性(にほんじんだんせい)が手ぶりを交えてポーズを取っている。

テロップ: 川崎重工の水素戦略とは!?

ナレーション: その技術で世界にうってでることはできるのか?

映像説明: 「Linde(リンデ)」と書かれたブースの前。白髪交じりの日本人男性(にほんじんだんせい)スタッフが、白いシャツを着て髪を1つにまとめた女性に手ぶりを交えながら話をしている。

テロップ: 世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ) 水素特集 第2弾 8月24日(木)公開予定

ナレーション: シリーズの第2弾では、その取り組みを密着取材する。乞うご期待!!

映像説明: サーキット場。白髪交じりの日本人男性(にほんじんだんせい)スタッフが、猛スピードで走るレーシングカーの様子を、スタンド席から真剣な表情で見つめている。

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