“産地の魅力”を世界に発信! ‐海を生かし山を守り 価値をつくる‐

2022年03月31日

豊富なミネラルに恵まれた海でカキ養殖に取り組んでいる水産企業が海外のニーズに対応するために新たな方法での養殖に挑戦し、初出荷につなげていた。一方、しいたけの原木栽培に取り組む企業は地元の生産者とともに長年にわたり森をつくり、それを維持してきた。自然の恵みを生かし、「サスティナブルな生産」の視点で輸出に取り組む企業を取材した。

(13分05秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: スタジオ。横長の薄い黄緑色(きみどりいろ)の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターが置いてある。モニターには、2分割された画面の左側に手のひらに上殻(じょうかく)が外されたカキが2個載せられた映像、右側には幹に生えたしいたけの映像が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。エメラルドグリーンのワンピースを着ている。

女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。

映像説明: スタジオ。画面の左側に女性キャスターが、右側に小型モニターがある。モニターには、 カキが入った網目状の筒型のバスケットの映像、手のひらにカキが3個載せられた映像、しいたけが原木(げんぼく)に生え、青い服を着た男性が作業をしている映像、木に生えたしいたけを採ろうとする手元の映像、しいたけがかごに入れられている映像、車の荷室からビニール袋を取り出す男性を手伝う人物や机に向かっている女性の映像、立っている人物に女性がクリップボードを渡し、そのそばで男性が座っている映像が映し出されている。女性キャスターが話をする。

テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)

江連(えづれ)キャスター: 日本の豊かな自然環境の中で採れる農林水産物は、その土地の気候や地質、水質によって「そこでしか作られない味」となります。それは海外ビジネスにおいても強みとなる、「地域の財産」として注目されています。

テロップ: “産地の魅力”を世界に発信! ‐海を生かし山を守り 価値をつくる‐

映像説明: 青空の下。海上を水しぶきをあげて走る船の後方に、白いボートが続き奥には山が見える。白いボートには男女4人が乗っている。

テロップ: 宮城県 女川町(おながわちょう)

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): リアス式海岸の恵み 生命力の強いカキをつくる

映像説明: 沿岸部に停泊中の漁船の上。黒いキャップをかぶり、緑(みどり)の作業服を着て水色の漁業用手袋をはめた男性が、クレーンで連なった丸いかご網(かごあみ)をつり上げ、そばで黄色いライフジャケットを着た男性がその様子を見ている。海には球体の黒いブイが数基浮かんでいる。 つり上げられた丸いかご網(かごあみ)の中に多くのカキが入っている。 水色の漁業用手袋をはめた人物が丸いかご網(かごあみ)からカキを取る手元の様子。

ナレーション: 晴れ渡った、10月の秋空の下(もと)を走る漁船。これから冬にかけて、カキの出荷は、最盛期を迎える。宮城県沖は世界三大漁場(さんだいぎょじょう)の1つといわれ、国内でも有数のカキの養殖が盛んな海だ。

映像説明: 青空の下、沿岸部を走る漁船の上。「MARINOVATION」と書かれた黒いジャンパーの上にオレンジのライフジャケットを着た男性と黒いキャップをかぶり、緑(みどり)の作業服を着た男性が、前方を眺めている。海には黒いブイが浮かび、奥には山が見える。

テロップ: ヤマナカ 髙田 慎司(たかだ しんじ) 社長

ナレーション: 漁場(ぎょじょう)を案内してくれたのは、この海で採れる海産物を国内外に販売している、ヤマナカの髙田(たかだ)社長。

映像説明: 青空の下。沿岸部に停泊中の漁船の上で髙田(たかだ)社長がインタビューに答える。 上空から撮影した沿岸部の映像。狭い入り江が複雑に入り込み、山々が海岸に面し、所々に小島が見える。海上には棒のような物が規則正しく並ぶ養殖場があり、海岸の港には船が停泊している。(映像提供 ヤマナカ) 青空の下。沿岸部に停泊中の漁船の上で髙田(たかだ)社長が話を続ける。

髙田(たかだ)社長: ここ、三陸海岸というのは、山(やま)がですね、海にもうせり出してるようなリアス式海岸なので、 山からの、あの、ミネラルが非常に、あの海に流れ込んでるわけですね。 世界有数のですね、植物性プランクトンの発生地としても、実はこのエリアは有名で。 魚介類が、えー、育つうえでは、あの、もう最高の条件がそろっている場所と。

映像説明: 青空の下。カキが入った連なった丸いかご網(かごあみ)がつり上げられている。

ナレーション:   日本でカキの消費量が最も増えるのは、秋から冬にかけて。

映像説明: 黒いテーブルの上に、カキやしいたけ、えのき、ねぎ、にんじんなどが入った鍋料理の写真。 青い丸皿(まるざら)の上に盛られたカキフライ5個の写真。そばに千切りキャベツ、くし型にカットされたレモン2切れが添えられている。

ナレーション: 冬場に鍋やカキフライなどで食べる習慣が根づいているからだ。

映像説明: 青空の下のカキ養殖場。カキの束が付いたワイヤーロープがつり上げられている。 裏返しにした緑(みどり)と赤の収穫コンテナの上に大きく成長したカキが3個置かれている。

ナレーション: そのため、1年を通して生産されているにも関わらず、流通が冬場に偏っているという課題があった。

映像説明: 青空の下。沿岸部に停泊中の漁船の上で髙田(たかだ)社長がインタビューに答える。漁船には黄緑の屋根があり黒いキャップをかぶり、緑(みどり)の作業服を着て水色の漁業用手袋をはめた男性がクレーンのそばで作業をしている。 プラスチックの水色の箱に小ぶりのカキが入れられている。 手のひらに上殻(じょうかく)が外された小ぶりのカキ2個が載せられている。(映像提供 ヤマナカ) 青空の下。沿岸部に停泊中の漁船の上で髙田(たかだ)社長が話を続ける。

髙田(たかだ)社長: カキの生態からいくと、実はですね、冬場ももちろん悪くはないんですが、さらに良い(いい)のが、なんとなんと春から夏なんですよ。 日本人(にほんじん)が食べない時期。その時期のカキはですね、本当にクオリティーが高いです。

映像説明: 白い雲が浮かぶ青空の下。漁港には複数の白い漁船が停泊し、奥に見える山には建物が建っている。

テロップ: 宮城県 石巻市

映像説明: 漁港の道路沿いに建つ、一角が黒で残りの部分がグレーの外壁の3階建ての建物の外観。壁には「Yamanaka Inc.(ヤマナカ インコーポレーティッド)」と書かれている。建物には窓やダクトがあり、フェンスの前に白い自動車が駐車されている。 オフホワイトの壁の加工場。白い衛生帽子や半透明の衛生キャップをかぶり、青いゴム手袋をはめた5人の従業員が、テーブルの上に積まれたホタテの殻をヘラで手際よくむいていく。全員マスクをつけている。 ベルトコンベアからパッケージされた商品が流れてきて設置されたかごの中に落ちる。

テロップ: ヤマナカ

ナレーション: 石巻市にあるヤマナカの本社。ここではカキ以外にも、ホタテやほやなどの水産物を、自社で冷凍や加工をして、販売している。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。木目調の長机(ながづくえ)が設けられ、髙田(たかだ)社長の向かいに黒いパーカを着た女性と茶色い服を着た女性が座り、それぞれノートパソコンを前に置いている。髙田(たかだ)社長が話をし、黒いパーカを着た女性がノートに書き込み、茶色い服を着た女性がノートパソコンに向かいながら打ち合わせをしている。全員マスクをつけている。

ナレーション: カキの輸出に本格的に取り組み始めたのは、2014年。国内の消費が少ない時期の出荷先を、海外に求めたのだ。まずは近隣のアジア地域で販売しようと、サンプルを送り始めた。しかし…。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。髙田(たかだ)社長がインタビューに答える。

髙田(たかだ)社長: 残念ながら、あの、ほぼ、えー、クレームになっちゃって。 日本(にほん)のものは、どちらかというと、もう、2日、3日くらいで弱っちゃうので、 あの、正直言えば、使えないということをはっきりやっぱり言われたこともあったんですよね。

映像説明: カキの養殖場。カキの束が付いたワイヤーがつり上げられている。 カッティングボードの上に、上殻(じょうかく)が外されたカキ2個と殻付きのカキ複数個が盛られ、テーブルには丸皿(まるざら)に上殻(じょうかく)が外されたカキ複数個や白ワインが注がれたグラス、透明な丸皿(まるざら)にくし型のレモン3切れが置かれている写真。 白い枠の四角い器に氷が敷き詰められ、上殻(じょうかく)が外された多くの小ぶりの生ガキが盛られている写真。

ナレーション: 海外のレストランやバーが求めていたのは、生きたままのカキ。そこで使われていたのは、アメリカ産やフランス産のカキばかりだった。

映像説明: アイボリーの壁の部屋。髙田(たかだ)社長がインタビューに答える。

髙田(たかだ)社長: なんで日本(にほん)のダメなのってなったときに、 養殖方法が、あの、欧米とは違うんだということにたどりつくわけですね。

映像説明: 青空の下。沿岸部に停泊中の漁船の上で黒いキャップをかぶり、緑(みどり)の作業服を着て水色の漁業用手袋をはめた男性が、クレーンで連なった丸いかご網(かごあみ)をつり上げている。 丸いかご網(かごあみ)の中には、多くのカキが入っている。 水色のゴム手袋をはめた手の上に上殻(じょうかく)が外されたカキが載せられている。

テロップ: 垂下式養殖

ナレーション: 日本のカキ養殖は、深い海の中で育てる垂下式養殖が主流だ。プランクトンが豊富な海の中で、多くの栄養分を吸収して成長したカキは、大きくプリプリとした身になる。

映像説明: 海面の上。等間隔の杭に2本のロープが張られ、それぞれのロープに網目状の筒型のバスケットがつるされている。

テロップ: 潮間帯養殖(ちょうかんたいようしょく)

ナレーション: これに対し、欧米の養殖方法は、干潟で行われる潮間帯養殖(ちょうかんたいようしょく)といい、潮の満ち引きを利用したもの。

映像説明: 薄曇りの空の下。沿岸部に竹の杭が等間隔で組まれ無数のロープが海面に伸びているカキの潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)の写真。(写真提供 ヤマナカ)

テロップ: 満潮時

ナレーション: 潮が満ちている時間帯は海に沈んでいるが、

映像説明: 青空の下のカキの潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)。等間隔の杭に張られたロープから網目状の筒型のバスケットがつるされている。海の向こうに丘陵が見える。

テロップ: 干潮時

ナレーション: 干潮時には空気にさらされ、餌を食べることもできない。

映像説明: 海面の上。横に張られたロープから網目状の筒型のバスケットがつるされている。 たくさんのカキが網目状の筒型のバスケットの中に入っている。

ナレーション: このようにカキにとってストレスがかかる状態を繰り返すことで、小ぶりながらも身がしまり、生命力が強いカキができるのだ。

映像説明: 雲が浮かぶ青空の下。髙田(たかだ)社長がボートの船外機(せんがいき)のレバーを握り、操縦している。髙田(だかだ)社長の前にオレンジのライフジャケットを着た男性が乗っている。2人ともマスクをつけている。奥には三角屋根の家や山が見える。画面左下の四角い枠内に松島湾の地図。松島湾のほぼ中央に位置する野々島が緑色(みどりいろ)で示されている。松島湾の北西に松島町、南西に七ヶ浜町がある。

ナレーション: 髙田(たかだ)社長がやってきたのは、松島湾に浮かぶ野々島。実はここに、リアス式海岸の三陸には珍しい漁場(ぎょじょう)があった。

映像説明: カキの潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)に停泊中のボートの上。髙田(たかだ)社長が海面を見て手振りを交えインタビューに答える。 等間隔の杭に2本のロープが張られ、それぞれのロープに網目状の筒型のバスケットがつるされている。網目状の筒型のバスケットの中にたくさんのカキが入っている。 カキの潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)に停泊中のボートの上。髙田(たかだ)社長が話を続ける。

髙田(たかだ)社長: で、今も水深が、えー、今、50センチくらいです、ここ。 日本(にほん)の海岸線でも このような、えー、遠浅な海、えー、または干潟っていうのは、あの、少ないんじゃないですかね。 まさにここは、あの、その潮干帯養殖(ちょうかんたいようしょく)をしていくうえで、最高の環境だっていうふうに思ってました。

映像説明: カキの潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)に停泊中のボートの上。等間隔の杭に2本のロープが張られ、それぞれのロープに網目状の筒型のバスケットがつるされている。 潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)で髙田(たかだ)社長がスマートフォンで網目状の筒型のバスケットのほうを撮影している。

ナレーション: 欧米産に負けない、生命力の強いカキを作りたいと考えた髙田(たかだ)社長は、この場所に干潟ができることに着目。地元の漁師らと協力し、欧米式の養殖方法に挑戦したのだ。

映像説明: カキの潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)に停泊中のボートの上。髙田(たかだ)社長が、カキを発泡スチロールの箱から網目状の筒型のバスケットに移し変えている。 手のひらに小粒のカキが3個載せられている。

ナレーション: 髙田(たかだ)社長の調査では、この方法で養殖されたカキは水揚げから3週間近く生きていたものもあったという。

映像説明: 雲が浮かぶ空の下。髙田(たかだ)社長やフード付き黒いジャンパーを着た男性、濃紺のスーツを着て青いネクタイを締めた男性が、カキを詰めた発泡スチロールの箱を3人で抱えている写真。全員マスクをつけている。 雲が浮かぶ青空の下。前列にカキを詰めた発泡スチロールの箱を膝に載せた髙田(たかだ)社長を含む5人の男女が椅子に座り、後列に7人の男性が並んで立っている写真。(写真提供 ヤマナカ)

ナレーション: 2021年11月。欧米式の潮間帯養殖(ちょうかんたいようしょく)で生産されたカキが、海外に向け初出荷された。

映像説明: 間接照明がある白い壁の部屋。眼鏡をかけグレーの服を着た男性が話をしている。

テロップ: Willow ニコラス・タム シェフ

ナレーション: シンガポールのレストランのシェフは、今回の宮城県産のカキについて。

映像説明: 間接照明がある白い壁の部屋。タムシェフが手振りを交えインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話) 網目状の筒型のバスケットの中。バスケットに入った多くの小粒のカキを木の板の上に出す。 小粒のカキを手のひらに載せた手元。(映像提供 ヤマナカ) マスクをしたタムシェフがレンガ調の壁の棚にフライパンや鍋などを重ねて置いているキッチンで調理をしている写真。 マスクをしたタムシェフがキッチンの白い台の上で食材に串を刺している写真。 小石などが敷き詰められた小箱(こばこ)に、上殻(じょうかく)が外されたカキの上に色鮮やかな食材が添えられた料理の写真。 上殻(じょうかく)が外されたカキの上に色鮮やかな食材が添えられた料理のアップの写真。

タムシェフ・英語: シンガポール人は生ガキが大好きですがあまり日本産(にほんさん)を食べる機会がありませんでした。 通常シンガポールでは欧州産が多く流通しています。 これらのカキはクリーミーで大粒ですが、くどく感じられることもあると思います。 この宮城県産のカキは、よりキレイで口当たりも軽く、サイズも大きすぎないので シンガポールの人たちに楽しんでもらえると思います。 春には、このカキの新鮮さや塩味(えんみ)をアピールしたいです。 梅干しと湯葉のソースを添えて出したいと思います。

映像説明: カキの潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)に停泊中のボートの上。髙田(たかだ)社長とオレンジのライフジャケットを着て水色のゴム手袋をはめた男性が杭に張られたロープを伝い、ボートを移動させる。 髙田(たかだ)社長が網目状の筒型のバスケットの中のカキをボートの上に広げる。

ナレーション: 干潟の海という地形の特徴を生かし、海外の養殖方法を組み合わせることで、髙田(たかだ)社長は新たな可能性を切り開いた。

映像説明: 雲がある空の下。潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)で停泊中のボートの上で髙田(たかだ)社長がインタビューに答える。 作業場の一角。カーキ色(いろ)の作業服を着て作業用手袋をはめた人物が木製の台に載せたカキの殻の形を金づちでたたいて整えている。 製の台に載せたカキの殻の形を金づちでたたいて整えている様子のアップ。 曇り空の下。グレーのキャップをかぶった男性が下を眺めている。 作業場の一角。カーキ色(いろ)の作業服を着た人物が発泡スチロールの箱を台はかりの上に載せる。(映像提供 ヤマナカ) 雲がある空の下。潮間帯養殖場(ちょうかんたいようしょくじょう)で停泊中のボートの上で髙田(たかだ)社長が話を続ける。

髙田(たかだ)社長: 例えばこのやり方で、あの、作る生産者の方(かた)が増えてくれば、冬は冬で今まで通り、(日本(にほん)で)むき身のビジネス。 春から夏にかけては、殻付きで(海外に)出荷するビジネス。 1年を通してカキの出荷であったりね、あの、仕事ができるようになるわけですよね。 それが、あの、定着してくれれば、今、衰退がちょっと騒がれている、えー、このカキの養殖業に、 少し(すこし)でも、こう、貢献できるんじゃないのかなというふうに考えてました。

映像説明: 上空から撮影した連なる山々の映像。山間部に建物が数棟建っているのが見える。(映像提供 杉本商店)画面左下の四角い枠内に宮崎県の地図。九州の南東に位置する宮崎県が緑色(みどりいろ)で示され、西側に熊本県が隣接している。宮崎県の北部に位置する高千穂町(たかちほちょう)が赤い星印で示されている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 生産者と山を守る 昔ながらのSDGs(エスディージーズ)

ナレーション: 宮崎県高千穂町(たかちほちょう)。九州山地のほぼ中央に位置する神話の里だ。

映像説明: 黒いダウンジャケットを着た女性がしいたけが大量に入った透明の大きなビニール袋を手に持ち、白い軽トラックの横を通って屋外に面したシャッターが開けられた作業場へと入っていく。作業場の左側にはグレーの机やホワイトボード、台はかりがあり、奥や右側には「椎茸」と書かれたダンボール箱が積まれている。黒いダウンジャケットを着た女性が作業場の中ほどに並べて敷かれた黒いパレットのそばにしいたけの入った大きなビニール袋を置く。白い作業服を着て黒いエプロンをつけ白い衛生帽子をかぶりマスクをした人物が透明の大きなビニール袋を手に持ちながら対応する。 ビニール袋の中に入った大量のしいたけ。

ナレーション: 運ばれてきたのは、大量のしいたけ。

映像説明: 室内。ビニールシートが天井から掛けられた木目調のカウンターがある受付。カウンター内で、黒い服を着て眼鏡をかけマスクをした女性が対応し、黒いダウンジャケットを着てマスクをした女性が、カウンターに置かれた現金や金額などが書かれた用紙が載せられた水色のキャッシュトレーを受け取る。

ナレーション: 受付を済ませると、現金が。

映像説明: 受付の前。黒いダウンジャケットを着てマスクをした女性が、現金を手に持ち金額などが書かれた用紙を確認しインタビューに答える。

黒いダウンジャケットを着た女性: 4万8千円。

映像説明: 屋外。奥の柵に「原木(げんぼく)販売中」と書かれたのぼり旗(のぼりばた)が立てられている。黒いダウンジャケットを着てマスクをした女性が大きくうなずき話をしている。

ナレーション: こちらの女性は、ここ高千穂町(たかちほちょう)でしいたけを生産している農家だ。

映像説明: 屋外。黒いダウンジャケットを着てマスクをした農家の女性がインタビューに答える。

黒いダウンジャケットを着た農家の女性: もう直接お金もくれるし。 (ここは)、きょう(持ってきたら)、きょう払ってくれる。

映像説明: シャッターが開けられた作業場の前。黒いウインドブレーカーを着て白い衛生帽子をかぶった2人の男性が大量のしいたけが入った透明の大きなビニール袋を両手に持ち、作業場へ入っていく。作業場の出入り口の右側に白い軽トラックが止められている。 黒いパレットの上。大量のしいたけが入った透明の大きなビニール袋が4袋置かれている。

テロップ: 杉本商店

ナレーション: 収穫期になると、地元の生産者たちは、杉本商店に直接しいたけを持ち込んでくる。

映像説明: 作業場。奥や右側の壁際に「椎茸」と書かれたダンボール箱が積まれている。黒いウインドブレーカーを着て黒いエプロンをつけ白い衛生帽子をかぶった2人の男性が、大量のしいたけが入った透明の大きなビニール袋を整えている。そばで、白い作業服を着て黒いエプロンをつけ、白い衛生帽子をかぶった男性がクリップボードの用紙にメモを書いている。全員マスクをつけている。 作業場の出入り口。白い作業服を着て黒いエプロンをつけ白い衛生帽子をかぶった男性がクリップボードの用紙にメモを書いている様子を、そばに立つグレーのパーカにカーキ色(いろ)のジャケットを着た男性が見つめている。2人ともマスクをつけている。後ろにはグレーの机や「買付時間」などと書かれたホワイトボードが置かれている。

テロップ: 全量即日現金買取

ナレーション: これらのしいたけはその場で、全量を現金買い取り。決して断ることはしないという。

映像説明: 作業場。黒いパレットの上で、黒いウインドブレーカーを着て黒いエプロンをつけ白い衛生帽子をかぶった男性が、大量のしいたけが入った大きな透明のビニール袋の端を持ち、揺らしながらしいたけをならし、封をしている。そばで白い作業服を着て黒いエプロンをつけ白い衛生帽子をかぶった男性がクリップボードの用紙にメモを書いている。2人ともマスクをつけている。

ナレーション: これは、1957年の創業以来続いている、地域の生産者を守り、ともに働くという経営理念だ。

映像説明: 白い壁の工場。光がさし込む窓際に乾燥したしいたけが流れるベルトコンベアが設置されていて、上下白い作業服を着てオレンジやピンクのエプロンをつけた4人の従業員 が作業をしている。従業員の横には、ビニール袋が入れられた「椎茸」と書かれたダンボール箱が複数置かれている。室内の中ほどにもベルトコンベアが設置されていて、そばにはビニール袋が入れられた「椎茸」と書かれたダンボール箱数個が置かれている。奥で、上下白い作業服を着た2人の従業員が作業をしている。 白い作業服を着てオレンジのエプロンをつけた従業員が、ベルトコンベアの上をゆっくり流れる乾燥したしいたけを選別し、奥に置かれたかごに入れる手元の様子。

ナレーション: 杉本商店では、こうして仕入れたしいたけを選別し、加工して、国内外に販売している。

映像説明: 白い壁のオフィス。奥にはブラインドが掛かった窓があり、シンクや食器棚などが見える。グレーの作業服を着て眼鏡をかけマスクをした男性が、パソコンが置かれたグレーの長机(ながづくえ)の前に座り、受話器を取り電話をかけている。 グレーの作業服を着て眼鏡をかけマスクをした男性が、電話で話をしている。

テロップ: 杉本商店 杉本 和英 社長

ナレーション: 2020年に5代目の社長に就任した杉本社長は、それまで関東でアパレル関連の仕事に就いていた。

映像説明: 白い壁の工場。奥には茶色い扉があり、ダンボール箱が積み上げられている。手前では、白い作業服を着てピンクのエプロンをつけ白い衛生帽子をかぶった2人の従業員が、ダンボール箱にパッケージされた商品を詰めたり、封がされたダンボール箱の整理をしている。「作業予定表」と書かれたホワイトボードが掛けられた壁の前で、杉本社長が白い作業服を着てピンクのエプロンをつけた2人の従業員の作業を眺めている。全員マスクをつけている。 山の中のほだ場。合掌式に組まれたほだ木(ほだぎ)が整然と並んでいる。杉本社長と赤茶色の作業服を着て眼鏡をかけた人物が話をしている。2人ともマスクをつけている。 山の中。杉本社長とタオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着た男性が話をしている。2人ともマスクをつけている。

ナレーション: 11年前、地元に戻り、杉本商店に入社した当初は、あまりに昔と変わらない業態に、時代に取り残される不安を感じたという杉本社長。試行錯誤するなかで、次第に考えが変わっていったと話す。

映像説明: 白い壁のオフィス。奥には窓があり、光がさし込んでいる。長机(ながづくえ)に置かれたパソコンの前で、杉本社長がインタビューに答える。

杉本社長: 逆にその変わらないことって、もしかして強みなんじゃないかなって。 ま、それをどう生かしたら、こんだけ時代が変わっていってるなかで、 どうやって生き残っていけるのかなあということを、ま、考えるようになっていったんですけど。

映像説明: 竹林の中のほだ場。合掌式に組まれたほだ木(ほだぎ)が整然と並んでいる。水色の収穫かごを腰にさげた3人の人物が、しいたけを収穫している。 オレンジのつなぎを着て腰に水色の収穫かごを下げ、ベージュの帽子をかぶりマスクをした男性が、ほだ木(ほだぎ)の向きを変えている。 ほだ木(ほだぎ)が並ぶ横を、紫の服を着て紫のチェック柄の帽子をかぶった人物が運搬用の一輪車を引いて歩いている。 ほだ木(ほだぎ)が並ぶ横を、紫の服を着て紫のチェック柄の帽子をかぶった人物が、持ち手付きのオレンジのかごを持って歩いている。 上空から撮影した連なる山々の映像。雲の隙間から太陽の光がかすかに見え、霧が立ちこめている。 山の中。整然と並んだほだ木(ほだぎ)にたくさんのしいたけが生えている。奥では、水色の作業服を着て水色のチェック柄の収穫かごを腰にさげた男性が、しいたけを収穫している。 ほだ木(ほだぎ)に生えたしいたけの柄(え)を持ち、収穫する人物の手元。 黒いかごに収穫されたしいたけが入れられていく様子。 黒いかごに入った大量のしいたけと、しいたけを載せた手のひら。。 山の中のほだ場。合掌式に組まれたほだ木(ほだぎ)が整然と並んでいる。 ほだ木(ほだぎ)に肉厚のしいたけが2本生えている。(映像提供 杉本商店)

ナレーション: 高千穂町(たかちほちょう)の平地(へいち)の標高は、およそ300メートル以上。夏と冬の気温差が大きく、雨が少ない一方で、しいたけの育成期には、霧が立ちこめて雲海ができる。この霧から必要な水分をじっくりと吸収していくことで、肉厚でコリコリとした歯応えのあるしいたけが作られる。今もここでは、この自然の中で、昔ながらの原木のしいたけ栽培が営まれている。

映像説明: 山の中。杉本社長が白い軽トラックから降りて、機材などが置かれた道を歩いてくる。

ナレーション: 年々、高齢化が進み、減少していく生産者。杉本社長は彼らを守り、働きやすい環境を提供するところから、しいたけの仕入れは始まっていると話す。

映像説明: 山の中の伐採場。杉本社長が見守るなか、タオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着て水色とグレーの山型の装置を背負った男性が、チェーンソーを使い、伐採されたくぬぎの木を玉切りしている。 チェーンソーを使い、伐採されたくぬぎの木を玉切りしている様子。

テロップ: 原木(げんぼく)しいたけを栽培するほだ場

ナレーション: こちらの農家では、これからしいたけを育てる「ほだ場」を作るためのくぬぎの木を伐採しているところだ。

映像説明: 山の中のくぬぎの木の幹。

ナレーション: くぬぎはこの地域に昔から自生しており、樹液が甘く、独特の風味やうまみを持つしいたけが育つ。

映像説明: 山の中の伐採場。タオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着て水色とグレーの山型の装置を背負った男性が、チェーンソーを使い、伐採されたくぬぎの木を玉切りしている。

ナレーション: しかし、この伐採の作業も、高齢の生産者にとっては重労働だ。

映像説明: 水色の網目をした生地の中央に「MUSCLE SUIT(マッスル スーツ)」、「Every」などと書かれたマークがついている。 合掌式に組まれたほだ木(ほだぎ)に、水色とグレーの山型の装置2台が立てかけられている。 黒い服を着て濃紺のキャップをかぶった男性が水色とグレーの装置を装着するのを杉本社長が補助をしている。 パッチワークシャツに黒いベストを着てベージュの帽子をかぶった女性が水色とグレーの装置を装着するのを杉本社長やオレンジのジャケットを着た女性、黒い服を着た男性が補助をしている。(映像提供 杉本商店)

テロップ: アシストスーツ

ナレーション: そこで杉本社長は、試験的に体の動きをサポートする「アシストスーツ」を導入。

映像説明: 山の中の伐採場。タオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着てアシストスーツを装着し、マスクをした男性が、チェーンソーを使い、伐採されたくぬぎの木を切っている。

ナレーション: 生産者の体の負担を軽減するための実証実験に取り組んでいる。

映像説明: タオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着てアシストスーツを装着し、マスクをした男性が、前にかがんだり身振りを交えながらインタビューに答える。

アシストスーツを装着した農家の男性: こうしたとき、うん、半端なく軽くなる。エア(空気)で調整ができるようになってるけ。 付けてれば、腰が痛くないわな。サロンパス(湿布)貼らんで。

映像説明: 山の中の伐採場。杉本社長がインタビューに答える。 伐採場。タオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着てアシストスーツを装着した男性が、長さがそろえられた原木を持ち上げ、ホイールローダーのバケットに積んでいる。そばでタオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり赤茶色の作業服を着た人物がその様子を見守っている。2人ともマスクをつけている。 山の中の伐採場。杉本社長が話を続ける。

杉本社長: 高齢化してる、実際の今の現場の生産者の方(かた)の負担を軽減するというのが1つなんですけど、 もう1つは楽にやる方法を入れることで、その次に、こう、やってみようという人が入ってきやすい環境を作る。

映像説明: 山の斜面。くぬぎの木が伐採され倒れていく。 山の中。奥には木々(きぎ)が生い茂り、手前の切り株(きりかぶ)の脇から新しい枝葉が伸びている。 山の中、地面には枯れ葉が積もり、奥には葉が茶色く色づいた木々(きぎ)が立っている。 緑(みどり)の葉が茂った天高く伸びた木々(きぎ)。(映像提供 杉本商店)

ナレーション: 伐採したくぬぎは、切り株から新たな芽が出て、長い年月をかけて育つ。山は新陳代謝し、循環していく。

映像説明: 山の中のほだ場。合掌式に組まれたほだ木(ほだぎ)が整然と並んでいる。 並んだほだ木(ほだぎ)に、しいたけが数本生えている。奥では、赤茶色の作業服を着て眼鏡をかけマスクをした人物が、持ち手付きのカゴを持って、しいたけを収穫している。 ほだ木(ほだぎ)に肉厚の大きさの異なるしいたけが3本生えている。

テロップ: しいたけの生産

テロップ: 山の循環

ナレーション: しいたけを生産することで山を守り、山があるから、生産を続けていくことができる。自然と人が共生してきた仕組みが、そこにはあった。

映像説明: 山の中の伐採場。杉本社長とタオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着た男性が話をしている。2人ともマスクをつけている。杉本社長が空を見上げる。 山の中の伐採場。タオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着た男性と、タオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり赤茶色の作業服を着た人物が、ホイールローダーのそばで作業をしている。

テロップ: 昔から続く産地と農業

テロップ: 現代のSDGs(エスディージーズ)の価値観にマッチ

ナレーション: 海外への販路拡大に精力的に取り組む杉本社長。時代に取り残されると不安だった、「昔から続く産地と農業」は現代ではSDGs(エスディージーズ)の価値観にマッチすると気付いたのだ。

映像説明: 山の中の伐採場。タオルを巻いた頭に青いヘルメットをかぶり濃紺の作業服を着た男性が、原木(げんぼく)を載せたホイールローダーを操縦し道路を走行している。 伐採場。杉本社長がインタビューに答える。

杉本社長: このしいたけの原木栽培っていうのは、外国の人からすると、ものすごくびっくりされるんですよね。 ま、今でいう、そのサスティナブルな、あの栽培方法なので。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の部屋。杉本社長が、木目調の長机(ながづくえ)の上に置かれた切り株のような台の上に置いたノートパソコンの画面を見ている。杉本社長の背後には、山の中のほだ場が印刷されたタペストリーが掛けられている。

ナレーション: 杉本社長は、海外バイヤーとの商談でも、生産者を守る思いや、しいたけ栽培の持続可能性についてしっかり伝えているという。

映像説明: クリーム色(いろ)の壁の部屋。奥にブラインドが掛かった窓がある。杉本社長が、木目調の長机(ながづくえ)の上に置かれた切り株のような台の上に置いたノートパソコンに向かってうなずいている。ノートパソコンの画面には、ワイン色(いろ)の格子柄のシャツを着た男性とグレーのセーターを着た女性が映し出されていて、グレーのセーターを着た女性が話をしている。 パソコン画面。壁に飾り棚がある部屋で、ワイン色(いろ)の格子柄のシャツを着た男性とグレーのセーターを着た女性が話をしている。

ナレーション: 1年前から杉本商店のしいたけを扱っているECサイトのオーナーは、こうした生産の背景を、高く評価している。

映像説明: 壁に飾り棚がある部屋。飾り棚には観葉植物や招き猫の置物などが並べられている。ワイン色(いろ)の格子柄のシャツを着た男性がインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話) ほだ木(ほだぎ)に肉厚のしいたけが生えている。赤茶色の作業服を着た人物が、ほだ木(ほだぎ)に生えたしいたけをもぎ取り、持ち手付きの黄色いかごに入れる手元。 黄色いかごに収穫されたしいたけが6本入っている。木目調のテーブルの上。しいたけの粉末が入った透明のパッケージに「九州産 本格椎茸粉」と書かれた商品、白いトレーに乾燥しいたけが入った透明のパッケージに「九州産 椎茸 どんこ」、「九州産 椎茸 香信」と書かれた商品が並べられている。 壁に飾り棚がある部屋。飾り棚には観葉植物や招き猫の置物などが並べられている。ワイン色(いろ)の格子柄のシャツを着た男性が話を続ける。

テロップ: イタリアのECサイト Domechan ドメニコ・モラビト オーナー

モラビトオーナー・イタリア語吹き替え: 価格が多少高くても、それは商品が特別なものだったり、 作り手(つくりて)の商品に対する思い入れやこだわり、 自然の恵みの中で、いかに愛情を込めて育てているかなど、 さまざまな要因によるものです。 私は本当に品質が良くて、環境や自然をリスペクトした商品を お客様に届けたいと思っています。 私がほぼ即決で彼らの商品の購入を決めたのは、これらのことが重要だったからです。

映像説明: 山の中のほだ場。杉本社長が両手でしいたけを3本持ち、確認している。 杉本社長と持ち手付きの黄色いかごを持つ赤茶色の作業服を着て眼鏡をかけた人物が話をしている。2人ともマスクをつけている。

ナレーション: 杉本社長は、「産地」が持っている価値と、「生産者」を守る仕組みこそが、自社の強みだと確信していると言う。

映像説明: 山の中の伐採場。杉本社長が、手振りを交えインタビューに答える。 山の中の広いほだ場。合掌式に組まれたほだ木(ほだぎ)が整然と並んでいる。 ほだ木(ほだぎ)に肉厚のしいたけが数本生えている。 工場の中。ベルトコンベアの上を透明のパックに盛られた乾燥しいたけが流れている。白い作業服を着てピンクのエプロンをつけた従業員が、ベルトコンベアの上を流れる乾燥しいたけが盛られたパックを取り、「厚肉 しいたけ」などと書かれた透明のパッケージに入れていく。 ベルトコンベアの上を「九州産 原木栽培(げんぼくさいばい) 厚肉 しいたけ」などと書かれた透明のパッケージが流れている。 山の中の伐採場。杉本社長が手振りを交えながら話を続ける。

杉本社長: ほかの国で同じ(おんなじ)ことしようと思ったら、その、まずどんぐりを植えるとこから始まって。 山を作るとこから始まっちゃうわけです。 (しいたけの)作り方とかそんなのはねえ、いくらでもまねできると思うんですけど、山はまねできないと思うんですよね。 でも逆に言うとそういうものは、本当に国際競争力のあるものなんですよね。 作り続けたものを、あの、外国でちゃんとその価値を認めてもらって、こう売り続けていくっていうサイクルをやっていくってのが、 ま、ここ、結局産地を守ることにつながるんじゃないかなと思うんですけど。

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑(みどり)を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。

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