梅干し 海を渡る ‐日本の伝統食品を世界へ‐
2022年01月20日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
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味や食感などから海外で普及していない、あるいは輸出には手が回らないといった日本の伝統食品はまだまだある。そうしたなか、モナコでは、梅干しが新しい日本食品として広がり始めているという。老舗の梅干専門店が、梅干しをはじめとした伝統食品の輸出に取り組んでいる。そこには海外の視点から、日本食品の魅力を伝えようとする工夫と努力があった。現地の様子と海外へ伝統食品を広げようとする日本企業の取り組みを取材した。
(13分26秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。
映像説明: スタジオ。横長の薄い黄緑色(きみどりいろ)の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターが置いてある。モニターには、青空の下、中世の西洋の建築様式のクリーム色(いろ)の建物と白い建物がある映像が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。赤いブラウスとベージュ色(いろ)のスカートを着ている。
女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。
映像説明: スタジオ。薄い黄緑色(きみどりいろ)のモニターを背景にした女性のバストショット。
テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)
江連(えづれ)キャスター: 世界中で人気の日本食(にほんしょく)。今や、すしやラーメンは広く受け入れられています。
映像説明: スタジオ。江連(えづれ)キャスターが左のほうに体の向きを変える。左側に江連(えづれ)キャスター。右側に小型モニターがあり、緑の葉のような絵柄がある茶色い持ち手(もちて)が1つついた小皿に盛りつけられた5粒の梅干しの映像、青空の下の山並みと建物が建ち並ぶ海沿いの街並みの高台から見下ろしている映像が映し出されている。江連(えづれ)キャスターが話を続ける。
江連(えづれ)キャスター: しかし、日本人(にほんじん)でも苦手な人が多い、あの伝統食品は、まだまだ普及していません。今回は、あえて好き嫌いが大きく分かれる食品を、海外に売り込む企業を取材しました。
テロップ: 梅干し 海を渡る ‐日本の伝統食品を世界へ‐
映像説明: 青空の下、高台から見下ろした船やボートが停泊する港。対岸に樹木が茂る岩山の上に 築かれた街並み、その右側には丘の上に建ち並ぶクリーム色(いろ)の建物が見える。海岸には白い小型のヨットやクルーザーが停泊している。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 日本の伝統食品をモナコで 梅干しは おいしい?
テロップ: モナコ公国
ナレーション: 地中海とフランスの南側に面したモナコ。
映像説明: 中世の西洋の建築様式のクリーム色(いろ)の複合施設(ふくごうしせつ)「モンテカルロ カジノ」がある広場。背の高いヤシ科の樹木が植えられ、巨大なクリスマスツリーが飾られている。フレームに電飾(でんしょく)ライトがついた球体のなかに設置されたベンチや景色が映り込む放物面鏡(ほうぶつめんきょう)の形をしたオブジェが置かれている。 中世の西洋の建築様式のクリーム色(いろ)の建物がある通り。建物の前の通りをバスが通過し、建ち並ぶ建物の奥には山並みと青空に飛行機雲が伸びているのが見える。 青空の下、高台から見下ろした船やボートが停泊する港。対岸に樹木が茂る岩山の上に築かれた街並みが見える。港の手前にある道路に自動車やレンタサイクルの自転車が止めてある。
ナレーション: 国土は日本の皇居の敷地面積とほぼ同じで、世界の富裕層が訪れる観光立国だ。
映像説明: 夜。ライトアップした店が並ぶ通り。多くの人が行き交っている。 ホットワインなどを売る店。店頭のカウンター越しに店員が身振りを交えながら客と話をしている。 白い雪の結晶やトナカイのオブジェを飾った店頭のテラス席。厚手の上着を着てマフラーや帽子をつけた複数の男女が飲食を楽しんでいる。 赤と白の球体のオーナメントを飾った白いクリスマスツリーと緑色(みどりいろ)にライトアップしたクリスマスツリーが飾られている。
テロップ: 人口 約3万8,000人 1人当たりGDP 約19万ドル(2,190万円)
ナレーション: 人口は、およそ3万8,000人。1人当たりのGDPは19万ドルを超えている国だ。
映像説明: グレーの外壁の建物の1階にピンクの文字で「PLANET SUSHI」と書かれた看板を掲げた店がある通り。店舗の前の道路には3台ほどの車が駐車されていて、手前の道路を青い車が通過していく。 建物の1階にあるガラス張りの店。水色の文字で「Izakaya & Sushi Bar」と書かれた看板を掲げている。店舗の前にバイク4台や車が駐車されている。 薄いオレンジ色(いろ)の外壁の店。「WINE & SUSHI BAR」と書かれた看板を掲げている。出入り口の横にある花壇に植物が植えられていて、店頭には黒いテーブルと椅子が置いてある。
テロップ: 日本食(にほんしょく)レストラン
ナレーション: この国もフランスなどの周辺国と同じように日本食(にほんしょく)レストランも増え、
映像説明: ダクトがむき出しになった天井が見える市場(いちば)のような場所。黄色い星のオブジェが飾ってある簡易店舗。黄色い壁に「こでら」と書かれた看板を掲げている。店舗の横に置かれたテーブル席に6人の男女が座り、飲食を楽しんでいる。
テロップ: 日本食品(にほんしょくひん)への関心
ナレーション: 日本食品(にほんしょくひん)への関心が高まっているという。
映像説明: 青空の下、ヨットやボートが停泊する港。道路脇に街路樹が植えられている。黒いパーカに緑とグレーのチャック柄のシャツを羽織った女性がインタビューに答える。
テロップ: モナコ市民
モナコ市民の女性・フランス語吹き替え: すし、焼き鳥、何でも(なんでも)好きです。
映像説明: 青空の下、ヨットやボートが停泊する港。紺色のジャンパーを着てサングラスをした男性が身振りを交えながらインタビューに答える。
テロップ: モナコ市民
モナコ市民の男性・フランス語吹き替え: すし、麺類、酒、日本(にほん)のビールも大好きです! あと、わかめも好きです。 豆腐も気に入っています。
映像説明: 青空の下、高台から見下ろしたクルーザーやヨットが停泊する港。海を臨む広場に掲げられたモナコ国旗がはためいている。対岸に樹木が茂る岩山の上に築かれた街並みが見える。手前の道路に自動車やレンタサイクルの自転車が停めてある。 木目調の茶色い外壁のカフェ。「caffe Milano(カフェ ミラノ)」と書かれた看板を掲げている。ベージュの椅子があるテラス席で8人ほどの男女が飲食をしている。
ナレーション: そんなモナコで今、日本のある伝統食品が広がり始めているという。
映像説明: 茶色い木目調のテーブルの上。緑の葉のような絵柄がある茶色い持ち手(もちて)が1つついた小皿に梅干し5粒が盛りつけられている。
テロップ: 梅干し
ナレーション: それは、なんと梅干しだ。
映像説明: ヨットやボートが停泊する港。モスグリーンの服を着てサングラスをした女性が梅干しを載せたプラスチックスプーンを撮影スタッフから受け取り、梅干しを口に運ぶ。
ナレーション: こちらのご婦人に梅干しを試食してもらうと…。
映像説明: モスグリーンの服を着てサングラスをした女性が梅干しを味わいながらインタビューに答える。
テロップ: モナコ市民
モナコ市民の女性・フランス語吹き替え: 苦味がありますね。 でもおいしいと思います。 キャッサバのビスケットにアボカドと一緒に食べたりとか。
映像説明: テラス席が設けられたカフェがある広場。「Häagen-Dazs(ハーゲン ダッツ)」と書かれたスタンド看板が置かれている。茶色のコートを着てドット柄のえんじ色(いろ)のストールを首にかけた男性が、梅干しを載せたプラスチック製のスプーンを口に運ぶ。茶色のコートを着た男性がインタビューに答える。
テロップ: モナコ市民
モナコ市民の男性・フランス語吹き替え: ワオー! 塩っ辛い(しおっからい)ですが、塩その物の塩っ辛さ(しおっからさ)というより、どちらかというと甘辛い感じです。 おいしいと思います。もう少しもらってもいいですか。
映像説明: 茶色のコートを着た男性が梅干しを載せたプラスチック製のスプーンを、もう1度、口に運び、話をしている。
ナレーション: なんと、こちらの男性はおかわり。
映像説明: 白い壁の店内。壁面の白い棚にさまざまな商品が並び、中央に設けられた白いテーブルに、こげ茶色(こげちゃいろ)の木製のギフトボックス2箱が置かれている。棚に書籍、瓶詰、箱に入った商品が置かれている。
ナレーション: この梅干しを日本から輸入している企業がある。
映像説明: 商品棚の一角。「白だし」「しろたまり」「巽」と書かれた瓶詰めの調味料、 「天日塩仕込(てんぴじおじこみ)特別吟醸白味噌」「八丁味噌」と書かれた透明の袋や容器に入った味噌、「さんばい酢(さんばいず)」「すだち昆布ぽんず」「寿しの酢」「ちゃんぽんず」「手づくり つゆ」「わさび調味油」と書かれた瓶、「鷹の爪」と書かれた紙の袋などの商品が陳列されている。
テロップ: メゾン・デル・ギュスト
ナレーション: 世界中から選りすぐりの高級食材を輸入・販売する、メゾン・デル・ギュストだ。
映像説明: 窓がある白い壁の室内。こげ茶色(こげちゃいろ)の木製のギフトボックスがフタを開けた状態で黒いテーブルの上に置いてある。箱の側面に七三分け(しちさんわけ)の髪型と髭のイラストが描かれていて、箱の中に「梅」の文字と梅の花のイラストが描かれた紙をかけた丸い容器の商品などが箱いっぱいに入っている。黒い服にグレーのカーディガンを着た女性がインタビューに答える。
テロップ: メゾン・デル・ギュスト エリザベッタ・レラルディ さん
レラルディさん・フランス語吹き替え: 当社の顧客の多くは自宅やヨットにシェフを雇っていて、 自分たちが食べたい食事をシェフに頼みます。 シェフは、私たちが用意する食材で、おいしい料理を提供するんです。
映像説明: 店内の一角。白い手袋をしたレラルディさんが白いテーブルに置いたこげ茶色(こげちゃいろ)のギフトボックスのフタを開く。 箱いっぱいにたくさんの商品が入っていて、「梅」と書かれた紙がついた丸い容器、「桜花シロップ」と書かれた瓶、「たがねせんべい」と書かれた箱などが入っている。 レラルディさんがこげ茶色(こげちゃいろ)のギフトボックスの中から「梅」と書かれた紙がついた容器を手に取る。
ナレーション: そのシェフたちが新しい食材として選んだのは、日本の伝統食品である梅干し。
映像説明: 茶色い木目調のテーブルの上。緑の葉のような絵柄がある茶色い持ち手(もちて)が1つついた小皿に盛りつけられた5粒の梅干し。
ナレーション: そもそも、数ある日本食材(にほんしょくざい)の中で、どうして梅干しだったのだろうか。
映像説明: 窓がある白い壁の室内。黒いテーブルにこげ茶色(こげちゃいろ)の木製のギフトボックスがフタを開いた状態で置いてある。レラルディさんがギフトボックスに入った「梅」と書かれた紙がついた容器に触れたり、身振りを交えながらインタビューに答える。
レラルディさん・フランス語吹き替え: 梅干しは日本らしさを表している商品です。 ウェブサイトでも梅干しを売り出していて、買う人が増えてきたと実感しています。
映像説明: 白い壁の店内。白いテーブルにギフトボックスが2つ置いてある。 白い手袋をしたレラルディさんが8匹ほどの泳ぐ魚のイラストが描かれたギフトボックスのフタを開ける。箱いっぱいに商品が入っている。「梅」と書かれた紙をかけた丸い容器、「桜花シロップ」と書かれた瓶、「たがねせんべい」と書かれた箱などの商品が入っている。
ナレーション: この企業は、顧客である富裕層に梅干しと、ほかの日本食品(にほんしょくひん)をセットにした商品を販売する予定だ。
映像説明: 青空の下、山の上の樹木に囲まれた日本の城。画面左下の四角い枠内に神奈川県の地図が表示される。神奈川県は東京の南に位置していて緑色(みどりいろ)で示されている。神奈川県西部に位置する小田原市が赤い星印で示されている。 大通りに面した商店街。さまざまな店が並ぶ通りを5人の人物が歩いている。 商店街の一角。通り沿いにある、白い外壁に古い柱で組まれた出入り口の店。出入り口の左にショーウインドー、右のガラスの前には「創業明治四年」「梅干し・蒲鉾 ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた照明看板が置かれている。店内に陳列された商品が見える。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): ECサイトで海外に商機 老舗梅干し店の戦略
テロップ: ちん里う本店(ちんりうほんてん)
ナレーション: この梅干しを製造・販売しているのは、小田原市に店舗を構えるちん里う本店(ちんりうほんてん)。
映像説明: 木のはりと柱で組まれたベージュの壁の店内。壁面に設けられた障子から照明の光がさし込んでいる。冷蔵ショーケース、壁沿いに設置された棚、木製のたるなどを利用した陳列台に商品が並んでいる。緑の文字で右から「ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた看板がカウンター内の壁に掲げられている。
ナレーション: 明治4年創業、従業員23人の老舗梅干専門店だ。
映像説明: 赤い紙の上に置かれた3つに区切られた丸い透明の容器に赤い梅干しが詰められた商品。透明のフタには、「小田原」「十郎 三兄弟」「ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた赤いラベルや十郎梅のロゴマークのラベルが貼られている。
ナレーション: 店内には塩だけで漬けた梅干しや、
映像説明: 赤じそ入りの梅干しが入った透明のフタに「見本 SAMPLE」と書かれた青いラベルが貼られている。
ナレーション: しそ入りの梅干し、
映像説明: 「うす姫」と書かれた赤いラベルが貼られた透明の丸い容器に入った梅干し、「梅干屋ジャム」とパッケージに書かれた瓶、そばに商品の名前や価格、説明が書かれたプレートが置かれている。
ナレーション: 減塩(げんえん)の梅干し、そして梅ジャムなど、梅関連商品を100種類以上取り扱っている。
映像説明: 連なる山々のふもとにある梅林。山すその建物を背景に梅の木がたくさん植えられ、白い梅の花が色づいている。 青々と茂った枝いっぱいに黄緑色(きみどりいろ)の梅の実がついている。(映像提供 ちん里う本店(ちんりうほんてん))
テロップ: 十郎梅
映像説明: 木製の四角いケースに入ったたくさんの青い梅の実(み)に、たっぷりの塩がふりかけられている様子。 丸い木桶(きおけ)の中に完成した梅干しが敷き詰められている。 黒い木目調のプレートに梅干し5粒が山型に盛りつけられ、そばに白い花が咲いた梅の枝が添えてある。(映像提供 ちん里う本店(ちんりうほんてん))
ナレーション: 特にこだわっているのは、小田原市原産(おだわらしげんさん)の十郎梅を使い、塩のみで漬けた昔ながらの梅干しだ。十郎梅は、ほかの品種と異なり皮が薄く、果肉が多いため上質な梅干しができるのだという。
映像説明: ベージュの壁の店内。黒いハイネックのセーターに黒いジャケットを着て眼鏡をかけた外国人男性が瓶詰の商品を手に持ち、棚に商品を補充している。棚には瓶、丸い透明の容器、透明の袋に入った商品が陳列してある。写真が入った額、神棚が壁に掛っている。画面奥に高さが天井近くまである木製の大きな古いたるが置かれている。
テロップ: ちん里う本店(ちんりうほんてん) ゾェルゲル・ニコラ 常務
ナレーション: これらの商品を海外に展開しているのは、ドイツ人のニコラさんだ。5代目社長の孝子さんと結婚し、ここで働いている。
映像説明: 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務がインタビューに答える。
テロップ: ちん里う本店(ちんりうほんてん) ゾェルゲル・ニコラ 常務
ニコラ常務: 初めて梅干しを食べたときに、しょっぱいと思いました。 あの、酸味があるものはヨーロッパにもあるんですが、このしょっぱさはビックリしたんです。 好きと嫌いになるかなと思ったんですが、でも、あの、もう全世界にはおもしろいもの(食材)があるので、 梅干しも、その中に入るんじゃないかと思ったんです。 あの、漬物として。
映像説明: 店内。壁面に設けられた障子から照明の光がさし込んでいる。壁沿いにある棚に商品が並んでいて、通路を挟んで設けられた陳列台の上に並んだ透明の袋に入った商品をニコラ常務が整えている。
ナレーション: ニコラさんには、この梅干しが海外で売れるという自信があったという。
映像説明: 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務が笑いながらインタビューに答える。
ニコラ常務: 「梅干しを海外に売りましょう」という話をしたときに、従業員もみんな「う~ん(うーん)」と思ってたんです。
映像説明: 木のはりと柱で組まれたベージュの壁の店内。壁面に設けられた障子から照明の光がさし込んでいる。冷蔵ショーケース、壁面の棚、木製のたるなどを利用した陳列台に商品が並んでいる。
テロップ: 意外な事実
ナレーション: 海外ではどんな梅干しが受け入れられるのか。さまざまな調査をしたところ、意外な事実が分かったという。
映像説明: 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務がインタビューに答える。 店内の商品が置かれた棚。透明のフタに「うす姫」と書かれた赤いラベルが貼られた透明の丸い容器に入った梅干しが赤い紙の上に置いてある。そばに商品の名前や価格、試食の案内が書かれたプレートが置かれている。 茶色い木目調のテーブル。緑の葉のような絵柄がある茶色い持ち手(もちて)が1つついた小皿に梅干し5粒が盛りつけられている。 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務が話を続ける。
ニコラ常務: 最初は、まあ減塩(げんえん)の梅干しが出るんじゃないかとか、蜂蜜の梅干しと思ったんですが、 意外に昔ながらのしょっぱい、酸っぱい梅干しが一番出ているんです。 と、それはなぜかと言うと健康食品として買う人が多いんです。 あの、減塩(げんえん)が必要な人がいますが、あの、塩分は高くても全然問題ない方(かた)も多いんですが、 それで梅干しは、1回で大量食べるものではないです。 だから、この無添加のことはとっても大事です。
映像説明: 雲の多い青空の下。一面に並べられたトレイに梅が敷き詰められている。麦わら帽子をかぶった3人の人物がトレイに梅を並べている。 麦わら帽子をかぶった人物がトレイに置いた梅をひっくり返している。 トレイに梅が敷き詰められている。(映像提供 ちん里う本店(ちんりうほんてん))
テロップ: 1日1粒で医者いらず
ナレーション: 梅干しは昔から「1日1粒で医者いらず」とも言われている。海外で新しい日本の伝統食品として売れると感じたという。
映像説明: 「NIHON ICHIBAN」のタイトルがある英語表記のECサイト。メニューバーの下に「Chinriu Honten」と題され、その下に赤い梅干し2粒と薄い赤い梅干し2粒が木目調の机の上のデザインが施された黒い丸皿(まるざら)に盛りつけられた写真が掲載されている。写真の右側に円に五七(ごしち)の桐の家紋を背景に「創業明治四年 ちん里う(ちんりう) 本店」と文字が表示されている。下にスクロールすると、左に「ちん里う(ちんりう)」と書かれた看板が掲げられた建物の古い写真、右には、店の紹介が掲載されている。 ページが切り替わり、木製の小さなたるに詰められた赤梅と白梅(しらうめ)の梅干しやはちみつ入りの梅干し、赤じそ入りの梅干しの写真など、さまざまな商品が掲載されている。商品の下には商品名と価格が表記されている。
テロップ: インターネットの通販
ナレーション: ニコラさんが海外展開に選んだ方法は、インターネットの通販だった。
映像説明: NIHON ICHIBANの英語表記のECサイト。桜の花が描かれた茶色い茶筒や1本もののかつお節の写真など、さまざまな商品が掲載されている。商品の下には商品名と価格が表記されている。 下に少しずつスクロールすると、「Popular Brands」と題されたページに、複数の企業が掲載されている。「Mizuho Brush」の文字が表記された白や黒のメイク用の複数のブラシや「能作」の文字が表記された円柱で首と口の部分が細い金色と銀色の花瓶が2本ずつ、「mizutori」の文字が表記された青い鼻緒の下駄をはいた女性の足元の写真などが掲載されている。 ECサイトのページ。赤地に白抜きの文字で「一番」と書かれたロゴと、「NIHON ICHIBAN Japan's(ジャパンズ) Best to you」の文字が表示されている。「NIHON」と「to you」は黒文字、「ICHIBAN」と「Japan's(ジャパンズ) Best」は赤文字で書かれている。ナレーション: 2012年に独自の海外向けECサイト、「NIHON ICHIBAN」を立ち上げた。
映像説明: NIHON ICHIBANのページ。下に少しずつスクロールすると、複数の切子グラスの写真や緑色(みどりいろ)のラグマットに座り本を読んでいる女性の写真などが掲載されている。「Recently Added」と題されたブロックに模様が描かれた透明の花瓶3本や鉄瓶の写真など、さまざまな商品が掲載されている。 ページが切り替わり、桜の花が描かれた茶色い茶筒や1本もののかつお節の写真など、さまざまな商品が掲載されている。商品の下には商品名と価格が表記されている。
テロップ: NIHON ICHIBAN 2012年「ちん里う(ちんりう)」が立ち上げたECサイト 自社商品だけでなく ほかの老舗企業の商品も販売
ナレーション: そこで工夫したのは自社商品の販売だけではなく、老舗企業がこだわりを持つ良い商品を買いそろえて販売することだった。
映像説明: NIHON ICHIBANのページ。桜の花が描かれた茶色い茶筒や1本もののかつお節の写真など、さまざまな商品が掲載されている。 ページが切り替わり、薄い赤の梅干しが木製の小さなたるに詰められている商品が表示される。写真が木製の小さな樽から白い小皿に盛りつけられた3粒の薄い赤の梅干しに切り替わる。右には商品の説明が掲載されている
ナレーション: そうすることで、ほかの商品を目当てにサイトにきた海外バイヤーに梅干しが目に留まるチャンスがあると考えたからだ。
映像説明: ちん里う本店(ちんりうほんてん)の前。「梅干し・蒲鉾 ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた照明看板が置かれている。店舗のガラスには「マスク着用に、ご協力ください」「梅干屋 パウンド」などと書かれた張り紙がある。 通り沿いの正面に白い外壁に古い柱で組まれた出入り口。出入り口の左にショーウインドー、右のガラスの前に「創業明治四年」「梅干し・蒲鉾 ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた照明看板が置かれている。店内に商品が並べられているのが見える。
ナレーション: ここからモナコの企業との商談につながったという。
映像説明: 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務がインタビューに答える。
ニコラ常務: 最初はお酢に興味があったんです。 でも、あの、取り引きが、まあ、話が、あの、商談の話が始まったときに、あの、「弊社は品ぞろえが広いんですか」と。「実は(当社は)梅干し屋さんですよ。梅干しはいかがですか」 という話も出たときに、いや、「梅干しには興味があります」という声が出たんです。 それで今(モナコから)定期的に注文するようになりました。
映像説明: 赤い紙の上。4つに区切られた木製の小さなたるに大小の赤梅と白梅(しらうめ)の梅干しが詰められている。透明のフタには、「小田原 梅 いろいろ ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた赤いラベルと「見本 SAMPLE」と書かれた青いラベルが貼られている。透明のフタの上に「梅いろいろ 420g 4,525円」と書かれたプレートが置かれている。 4つに区切られた木製の小さなたるに大小の赤梅と白梅(しらうめ)の梅干しのアップ。
ナレーション: ニコラさんの作戦が成功した格好だ。モナコには、減塩(げんえん)の梅干しや赤梅と白梅(しらうめ)の食べ比べセットなども輸出している。
映像説明: NIHON ICHIBANの英語表記のECサイト。左に白い小皿に盛りつけられた3粒の薄い赤の梅干しから、四角いプラスチックケースに詰められたたくさんの薄い赤の梅干しの写真に切り替わる。写真の右には商品の説明が掲載されている。 ページが切り替わり、黒い角皿(かくざら)に敷いた白い用紙にもられた、ぶぶあられや、パッケージされた昆布ふりかけ、パッケージされたかつお節の削り節の写真など、さまざまな商品が掲載されている。商品の下には商品名と価格が表示されている。 ページが切り替わり、左に3枚の白い器に盛られた、ぶぶあられの写真、右には商品の説明が掲載されている。
ナレーション: さらに独自のルートやレシピブロガーなどの情報発信により、こだわりの商品を求めるバイヤーが訪れるサイトに成長した。
映像説明: 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務がインタビューに答える。 NIHON ICHIBANの英語表記のECサイト。上部には白や茶色の筆先の写真、下にスクロールすると複数の武将が描かれた屏風(びょうぶ)やカラフルな10枚の折り紙の写真など、さまざまな商品が掲載されている。商品の下には商品名と価格が表記されている。 ページが切り替わり、下にスクロールすると模様が描かれた透明の花瓶3本や火鉢のセット、鉄瓶、雪の結晶がデザインされた5枚の和紙の写真など、さまざまな商品が掲載されている。商品の下には商品名と価格が表記されている。
ニコラ常務: (ほかの)老舗会社(企業)のオーナーと会って、と、よく聞かれたのは 海外に売りたいんですがやり方が分からない。それで、じゃあここが、私は助けれると思って、 それで日本(にほん)が誇る良いもの、本物の(ECサイトの)NIHON ICHIBANの名前も出ましたんです。 でも基本的に日本(にほん)の老舗と手作り文化を海外にも紹介したかったんです。
映像説明: のれんがつり下げられている店。ニコラ常務がのれんをくぐり店内に入って行き、店内にいる衛生キャップをかぶった男性に挨拶をする。2人ともマスクをつけている。
ニコラ常務: はい。こんにちは。
衛生キャップをかぶった男性: こんにちは。
ナレーション: 今では、自ら企業に足を運び、200社から商品を購入。NIHON ICHIBANで海外に向け販売している。
映像説明: 店の出入り口。「加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん)」と書かれた木製の看板が掲げられている。瓦屋根の店の出入り口にはえんじ色(いろ)と紺色ののれんがつり下げられている。
サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): ECサイトの活用で海外へ 老舗企業の問題も解決
ナレーション: 実際に、ニコラさんのNIHON ICHIBANに商品を卸している老舗の1つ。
映像説明: YouTube映像。工場の中、鉄製の箱が手前にかたむき大量の大豆が流れ出る。 オレンジ色(いろ)のベルトコンベアに載って運ばれてきた大豆が流れ落ちる。そばに立つ白いキャップをかぶり眼鏡をかけた男性や衛生キャップをかぶった男性が作業をしている。2人ともマスクをつけている。 窓から光がさし込んでいる。かくはん機のような大きな容器にすり潰された大豆が入れられ混ぜられている。 みそ作り用の機械が、ずらりと並び、天井にはダクトがめぐらされ鉄骨の骨組みが見える。 白いキャップをかぶり眼鏡をかけた男性が大きな鉄製の容器からスコップで大豆をすくいあげ運ぶ。大豆から湯気が立ちのぼっている。(YouTube「Evangelist(エバンジェリスト)~Japanese Fascination~」)
テロップ: 加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん)
ナレーション: 小田原市で昔ながらの手作りみそを作り続けて、およそ170年のみそ蔵(みそぐら)、加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん)。従業員、9人の老舗企業だ。
映像説明: チルドケースの中。透明のパッケージに「白みそ」「赤みそ」「合わせみそ」などの白いラベルが貼られた数種類のみそが並べられている。
ナレーション: 作っているのは、白みそや赤みそ、合わせみそなど8種類。
映像説明: 工場の中。中央にレールが敷かれ、左に複数の大きな木桶(きおけ)が並べられている。右の壁際の木製の棚には物が隙間なく置かれている。奥に置かれた大きな木桶(きおけ)のそばで、衛生キャップをかぶった4人の人物が作業をしている。
ナレーション: これらの商品のほとんどが、杉の木桶(きおけ)で作られたこだわりのみそだという。
映像説明: 工場の一角。大きな木桶(きおけ)が並んでいる前で衛生キャップを被った男性がインタビューに答える。 壁際に置かれた大きな木桶(きおけ)に、はしごが掛けられている。衛生キャップをかぶり白い服を着て白い長靴をはいた人物が大きな木桶(きおけ)に上がり、衛生キャップをかぶり紺色のTシャツを着て白い長靴をはいた2人の人物からリレー形式で重石を受け取り、木桶(きおけ)の上に置いていく。 工場の中。右側に複数の大きな木桶(きおけ)が並べられ、中央に敷かれたレールが奥まで続いている。
テロップ: 加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん) 加藤 篤(かとう あつし) 社長
加藤社長: 木桶(きおけ)で発酵・熟成させているところが、えっと、うち(の味噌(みそ))の特徴になると思います。 市場で出回っている(木桶味噌(きおけみそ)の比率は)1%程度って言われてますね。 木桶(きおけ)には、あの、いろんな菌がすんでる。 なので、いろんな菌の作用で発酵の仕方も、その、単一じゃなくて、 いろんな菌によって、えー、いろんな味が生み出される。
映像説明: YouTube映像。湯気が立ちのぼる工場の中、大きな円柱の圧力窯(あつりょくがま)が置かれている。白い帽子をかぶった人物が、大きな圧力窯(あつりょくがま)の下にあるバルブを回している。 湯気が立ちのぼる工場の中。圧力窯(あつりょくがま)の上部側面に取っ手が付いたボルトのようなものが複数取り付けられている。鉄骨の骨組みやパイプ越しに圧力窯(あつりょくがま)が見える。マスクを着け白い帽子をかぶり眼鏡をかけた男性が圧力窯(あつりょくがま)の横の鉄枠が付いた作業用通路の上で腕時計の時間を確認し、圧力窯(あつりょくがま)のフタにふれる。 木目調の階段状の棚。棚には木桶(きおけ)が並べられ、中央の木桶(きおけ)に「赤みそ」などと書かれたプレートが置かれている。(YouTube「Evangelist(エバンジェリスト)~Japanese Fascination~」)
ナレーション: みその味を、できるだけ均一にするために、仕込みの温度や気候などを記録して作っているが、最後の決め手となるのは、今も昔も職人の感覚。このこだわり抜いて作った味噌は、自社での量り売りやデパートなどを中心に国内だけで販売していた。
映像説明: 工場の中。加藤社長が大きな木桶(きおけ)に掛けられたはしごをのぼり、みその状態をみている。窓から光がさし込んでいる。
テロップ: 輸出業務の担い手不足(ぶそく)
ナレーション: なぜなら、小規模な老舗企業にありがちな輸出業務を行う担い手がいなかったからだ。しかし、社長の代が変わったことで状況が一変した。
映像説明: 工場の一角。大きな木桶(きおけ)が並んでいる前で加藤社長がインタビューに答える。
テロップ: 加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん) 加藤 篤(かとう あつし) 社長
加藤社長: 私が戻ってきてから、まあ、いろいろ方針が変わったり、やり方が変わってきたんで、 今は正直ちょっと(海外へ)目を向けようかなって気持ちはなっているんですけど。
映像説明: 加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん)の店内。加藤社長がチルドケースをはさみ、ニコラ常務と打ち合わせをしている。2人ともマスクをつけている。
ナレーション: そんなときに、こだわりを持った老舗企業の商品を世界へ広めたいと思っていた、ちん里う(ちんりう)のニコラさんからの誘いがあったのだ。
映像説明: 工場の一角。大きな木桶(きおけ)が並んでいる前で加藤社長がインタビューに答える。
テロップ: 加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん) 加藤 篤(かとう あつし) 社長
加藤社長: うちの味噌も一緒に売りたいっていう、言っていただいたんで、 うちとしては今までもともと卸しているところですから、同じ(おんなじ)流れで、同じ(おんなじ)ように卸してるだけなんですけど、 結果的に海外にも、お味噌が、あの、売れるようになってきた。
映像説明: YouTube映像。工場の中、オレンジ色(いろ)のベルトコンベアに載って運ばれてきた大豆が流れ落ちる。そばに立つ白いキャップをかぶり眼鏡をかけた男性や衛生キャップをかぶった男性が作業をしている。2人ともマスクをつけている。窓から光がさし込んでいる。 工場の中。マスクを着け白い帽子をかぶり眼鏡をかけた男性が圧力窯(あつりょくがま)の横の鉄枠が付いた作業用通路の上で天井からつり下げられているフックのようなものを移動させている。(YouTube「Evangelist(エバンジェリスト)~Japanese Fascination~」)
ナレーション: NIHON ICHIBANがみそを買い取ることで、煩雑な業務を負担することなく、輸出に踏み切ることができたという。
映像説明: 加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん)の店内。加藤社長がチルドケースをはさみ、3つのみその商品がセットになったパッケージを手に取ったニコラ常務と打ち合わせをしている。2人ともマスクをつけている。
ニコラ常務: こちらは使ったら、どういうふうにかわりますか。
加藤社長: こっちの方が、ちょっと白みそより甘いんですよ。
ニコラ常務: あ、はい。
加藤社長: 甘さが欲しいときは、こっち。
ニコラ常務: あ、はい。分かりました。
映像説明: 加藤兵太郎商店(かとうひょうたろうしょうてん)の店内。3つのみその商品がセットになったパッケージを手に取ったニコラ常務と加藤社長が打ち合わせをしている。2人ともマスクをつけている。
ナレーション: ニコラさんが、ドレッシングにみそを加えることなどの使い方を提案し、それが評価され、海外からの注文も増えてきているという。
映像説明: ちん里う本店(ちんりうほんてん)の店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務が話をしている。 NIHON ICHIBANの英語表記のECサイト。左に「水戸の味 ほし 納豆」と書かれたラベルが貼られた透明のフタが置かれている白い器に盛りつけられた乾燥納豆が表示されている。写真が白い器に盛りつけられた乾燥納豆、プラスチックの容器に詰められた乾燥納豆の写真に切り替わる。右には商品の説明が掲載されている。
テロップ: 乾燥納豆
ナレーション: ニコラさんは今、みそと同じく、日本の伝統食品である納豆の海外展開を進めている。しかし、いきなり生の納豆は、ハードルが高い。そこで輸出したのは乾燥納豆。イギリスやアメリカで人気だという。
映像説明: ちん里う本店(ちんりうほんてん)の店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務が話をしている。
ナレーション: そして今、生の納豆も輸出に向け準備中だ。
映像説明: 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務がインタビューに答える。
テロップ: ちん里う本店(ちんりうほんてん) ゾェルゲル・ニコラ 常務
ニコラ常務: 今はクール便の準備もしていますが、 そうすると、まあ、来年は、あの、生納豆も、あの、販売できるようになるんじゃないですか。 今いろいろ試験をやってます。
映像説明: 赤い紙の上。木製の小さなたるに赤い梅干しが詰められ透明のフタに「小田原 三年十郎 ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた赤いラベルや「見本 SAMPLE」と書かれた青いラベルが貼られている。透明のフタの上に「三年十郎 220g 2,160円」などと書かれたプレートが置かれている。 濃い赤の梅干しが詰められた丸い透明の容器10個が並べられ、透明のフタには「小田原 小町梅 ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた赤いラベルが貼られている。
ナレーション: さらに、本業の梅干しのさらなる販路拡大のために、外国人の口に合う商品を開発した。
映像説明: 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務がインタビューに答える。 木目調の机の上。「小田原 梅生姜ディップ ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた赤いラベルが貼られたガラス瓶のフタを取ると淡い赤のペースト状の梅干しが見える。 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務が話を続ける。
ニコラ常務: 海外向けの商品、一個は梅生姜ディップになってきます。 だから生姜と(梅干しを)混ぜて、ちょっとさっぱりした味になってきます。 先日も紹介し始めて、かなり(輸出に)成功しましたんです。
映像説明: ちん里う本店(ちんりうほんてん)の店内。木目調の3段の棚に多くの梅干しの商品が並べられている。ニコラ常務が商品を手に持ち、棚に商品を補充している。
ナレーション: NIHON ICHIBANへ海外バイヤーからの商談も増えてきたなかでニコラさんは、日本食品(にほんしょくひん)の海外展開への可能性を感じている。
映像説明: 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務がインタビューに答える。 4つに区切られた木製の小さなたるに大小の赤梅と白梅(しらうめ)の梅干しが詰められた商品。透明のフタには、「小田原 梅 いろいろ ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた赤いラベルが貼られている。 プラスチックの容器に赤い梅干しが詰められた商品。透明のフタには、「小田原 はちみつ 梅干 ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と赤いラベルが貼られ、茶色いひもで十字に結ばれている。 3つに区切られた丸い透明の容器に赤い梅干しが詰められた商品。透明のフタには、「小田原 十郎 三兄弟 ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた赤いラベルや十郎梅のロゴマークのラベルが貼られている。 店内の一角。壁に「名物 萬漬物」と書かれた古い看板が立てかけてある。木製の大きな古いたるの前でニコラ常務が話を続ける。
ニコラ常務: 今は和食ブームになってきますので、えっと、日本(にほん)の食料文化をどんどん詳しくなった外国人も増えてきますので、 まあ、そこにはチャンスがあるんじゃないかと思いましたんです。 世界中の人口を考えると、ま、梅干しが好きな人は10%だけがいても、弊社みたいには十分大きな市場になるんです。
映像説明: スタジオ。画面左側には江連(えづれ)キャスターが写り、右側にはモニターが設置されている。モニターには、モナコの街中(まちなか)で茶色のコートを着た男性が梅干しを載せたプラスチックスプーンを口に運ぶ映像、「小田原 梅生姜ディップ ちん里う本店(ちんりうほんてん)」と書かれた赤いラベルが貼られたガラス瓶のフタを取ると淡い赤ペースト状の梅干しが見える映像が映し出されている。江連(えづれ)キャスターが話をする。
江連(えづれ)キャスター: 街頭インタビューで、おいしいと答えていたのが意外でした。まだ海外市場にあまり出ていない日本(にほん)の伝統食品も受け入れられると良いですね。
映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。
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