ビンの裏にヒミツあり!

2021年07月22日

世界で愛される日本酒。輸出額は右肩上がりだが、その販路は日本食レストランなどに限られてきた。さらに普及するには、和食以外の料理店や家庭といった新たな領域を開拓する必要がある。そこで求められているのが分かりやすい情報発信だ。海外の消費者に酒の特徴や合う料理などを伝えるため開発されたのが「標準的裏ラベル」。そのサービスを活用する酒蔵を取材した。

(9分54秒)

テキスト解説を読む

テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 フランス・パリのエッフェル塔や凱旋門、アニメキャラクターのコスプレをした20代くらいの海外の女の子や、渋谷のスクランブル交差点の写真など、世界中の12枚の写真が画面の奥から飛び出してくる。水色を基調としたコンピューターグラフィックスの背景に、中が空洞になった緑色(みどりいろ)の地球儀が回転しながら現れる。画面右側で地球儀が回転し、左側に紺色の文字で「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」と書かれたタイトルテロップが表示される。

映像説明: スタジオ。横長の背景モニターに緑色(みどりいろ)を基調とした地球儀と「世界は今 JETRO Global Eye(ジェトロ グローバル アイ)」のロゴが映し出されている。前方にも小さいモニターが置いてあり、酒蔵の中で円形の大型の金属製の甑(こしき)の周りに3人の作業員が立ち、機械上部からつり下げられた白い布をリモコンで操作する姿が映し出されている。モニターの左側、スタジオ中央に女性キャスターが座っている。黒いライン入りの白いブラウスを着て、水色のスカートをはいている。

女性キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。

映像説明: スタジオ。女性キャスターが左のほうに体の向きを変える。画面の左側に女性キャスター。右側に小型のモニターがあり、レンガ調の壁の酒蔵の中で頭に白いタオルや手ぬぐいを巻いた2人の男性が白いペースト状のものが入っている青いタンクに櫂棒(かいぼう) を差し入れてかき混ぜる姿や木目調の机の上に「陸奥(むつ) 八仙(はっせん)」という銘柄ラベルのある日本酒(にほんしゅ)の瓶が置かれている。瓶の裏側を見せようと向きを変えるとラベル部分にはモザイクがかけられ、ピンク色のはてなマークが表示される様子が映し出されている。

テロップ: 江連 裕子(えづれ ゆうこ)

江連(えづれ)キャスター: 今回は、日本酒(にほんしゅ)の輸出です。 そのカギを握るのがお酒の瓶の裏側。輸出に取り組む酒蔵を取材しました。

テロップ: ビンの裏にヒミツあり!

映像説明: 広い会場の中。サングラスを頭に置き、グレーのニットを着た外国人女性が、おちょこを口に運び、味わっている。隣には黒いタートルネックのニットを着た女性が片手にバインダーなどの資料を持ち、外国人女性の様子を見ながら微笑んでいる。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 世界を酔わす日本酒(にほんしゅ) 輸出は好調

外国人女性・英語: デリシャス! ベリーグッド!

映像説明: ふすまなどがある室内。木目調のテーブルの上には刺身のお造りなどの料理が並んでいる。2人の男女が見守るなか、黒いスーツを着た人物がワイングラスに日本酒(にほんしゅ)を注ぎ入れる。

テロップ: 日本酒(にほんしゅ)

ナレーション: 世界で人気が高まり続ける日本酒(にほんしゅ)。

映像説明: 海外の酒店の中。商品棚には豊富な種類の酒瓶(さかびん)がぎっしりと陳列されている。5人の外国人男女がワイングラスや缶を手に話をしている。 障子があり、外からの光がさし込む室内。外国人や日本人の男性が木目調の机を囲んでいる。グレーと白のしま模様のシャツを着た外国人男性が緑色(みどりいろ)の酒瓶(さかびん)を手に取ったり、サングラスを頭に置いた外国人男性がグラスを口に運び、味わっている。

テロップ: 日本酒(にほんしゅ)の輸出額(2020年) 約241億円(前年比3.1%↑) 出所:財務省貿易統計

ナレーション: 輸出額は右肩上がりで、コロナ禍の去年も増加し、11年連続で過去最高を更新している。

映像説明: たくさんの酒瓶(さかびん)が陳列された商品棚を背景に「輸出額(2020年)」と題された表が表示される。フランスのワインの輸出額は約1兆1,500億円、日本の日本酒(にほんしゅ)の輸出額は約241億円となっている。(出所:フランス・アグリメール、財務省貿易統計を基に作成)

ナレーション: しかし、こちらは、フランスのワインと輸出額を比較したもの。同じ醸造酒だが、その規模には大きな隔たりがある。

映像説明: 白い壁に囲まれた室内。壁にはすし、しゃぶしゃぶ、日本酒(にほんしゅ)などの写真がある3枚のポスターが飾られている。紺色のポロシャツを着た男性が、パソコンを操作している。

テロップ: JFOODO(ジェイフードー) 西川 雄太郎 さん

ナレーション: 日本産(にほんさん)の食品の海外プロモーションを行う組織、「ジェイフードー」の日本酒(にほんしゅ)の担当者は…。

映像説明: 白い壁に囲まれた室内。「ジェイフードー」の西川さんがインタビューに答える。

西川さん: 和食店に行くと、日本酒(にほんしゅ)を飲もうという人たちはある一定数いるんですけども、ま、それだけだとなかなか広がりがないというか。

映像説明: 酒店の店内。商品棚には、豊富な種類が酒瓶(さかびん)がぎっしりと陳列されている。 紺色の生地に白い文字で「Fukushima SAKE(フクシマ サケ)」と書かれた布が貼られている棚。小さな菰樽(こもだる)や酒瓶(さかびん)、赤べこの置物などが飾られている。棚の前でマスクを着け、茶色いニット帽をかぶった外国人男性が緑色(みどりいろ)の酒瓶(さかびん)を手に取り、ラベルなどを見ている。

テロップ: 情報発信

ナレーション: 日本酒(にほんしゅ)をさらに多くの人に飲んでもらうには、洋食店や家庭と言った新しい領域の開拓が必要とされている。そこで求められているのが分かりやすい情報発信だ。

映像説明: 青空の下。高台からの市街地の景色。住宅や中層の建物が広がっている。画面右下の四角い枠に石川県の地図。金沢市は石川県のほぼ中央に位置し、赤い星印で示されている。 高台から見下ろした金沢城。

テロップ: 金沢市

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 伝統を次の世代へ 世界を目指す 石川の酒蔵

ナレーション: 石川県金沢市。加賀百万石(かがひゃくまんごく)の城下町で、歴史ある酒処(さけどころ)の1つ。

映像説明: 路地の一角。木製の格子が特徴の平屋の建物。入り口の前には、「清酒 加賀鶴(かがつる)」と書かれた紺色ののれんが掲げられ、風でなびいている。

テロップ: やちや酒造

ナレーション: ここで、400年以上に渡り 伝統を受け継ぎ、味を守ってきた酒蔵が「やちや酒造」。

映像説明: 昔ながらの日本家屋(にほんかおく)の室内。薄暗い部屋の中央にはいろりが設けられている。木目調のタンスや神棚、花柄ののれんなどがある。マスクを着けた3人の女性従業員が「石川梅」と書かれた段ボール箱から梅を取り出し、竹串でヘタを取り除く作業をしている。 酒蔵の中。壁側にはビニールをかぶせ、木製の円形のフタがされている大きなかめが3個置かれている。 酒蔵の別の場所。青い大きな鉄製の円形のタンクの前で半袖の白いシャツを着て眼鏡をかけた男性が身振りを交えながら説明している。青い大きな鉄製のタンクには白い文字で「昭和35.12.20(さんじゅうごねんじゅうにがつはつか)検」などと書かれている。

ナレーション: 従業員の数は10人ほどの小さな蔵(くら)だが、海外展開にも力を入れている。

映像説明: 酒蔵の中。灰色や緑色(みどりいろ)や薄黄緑色(うすきみどりいろ)などの鉄製のタンクが並んでいる。 空(から)の酒瓶(さかびん)が入った黄色いプラスチック製のコンテナの前で半袖の白いシャツを着て眼鏡をかけた男性が手振りを交えながらインタビューに答える。

テロップ: やちや酒造 神谷 昌利 社長

神谷社長: 新型コロナの影響でですね、飲食店向けがもう壊滅状態になっておりますし、 金沢は観光客がね、たくさん来る街でございますので、観光客のお土産マーケットもかなり打撃を受けております。 その中では、去年の11月ぐらいから輸出向けがですね、かなり回復して参りまして、非常に助かっております。

映像説明: 木の壁に囲まれた室内。赤い布地が敷かれた机の上に黒い酒瓶(さかびん)が置かれている。金字で「加賀鶴(かがつる)」と書かれた黒いラベルが貼られ、その後ろに青海波(せいがいは)の柄が印刷された「加賀鶴(かがつる)」の黒い化粧箱3つが並べて置かれている。「加賀鶴(かがつる)」の酒瓶(さかびん)の横には、白い紙に黒字で「酒米(さかまい) 百万石乃白(ひゃくまんごくのしろ)」などの日本酒(にほんしゅ)の説明が書かれた案内が置かれている。

テロップ: 加賀鶴(かがつる) 純米大吟醸(じゅんまいだいぎんじょう)68号

ナレーション: そんな今、いちばんの期待をかけ、売り出しているのが、「加賀鶴(かがつる) 純米大吟醸(かがつるじゅんまいだいぎんじょう)68号」。

映像説明: 木の台の上に置かれた透明の日本酒(にほんしゅ)が注がれた白いおちょこ。 木目調の樽のフタのような台の上に「加賀鶴 純米大吟醸(かがつる じゅんまいだいぎんじょう)68号 )」の酒瓶(さかびん)と透明の日本酒(にほんしゅ)が注がれた白いおちょこが並べて置かれている。

テロップ: 地域が育む酒

ナレーション: 石川県が11年かけて開発した酒米(さかまい)を使用し、水や麹(こうじ)など、すべて地元のものにこだわった。

映像説明: オフィスの中。段ボール箱などが積み重ねて置かれている室内で、神谷社長がデスクトップのパソコンに向かって作業している。 パソコンの画面。右側半分には日本地図(にほんちず)と英語の文字、左側半分には日本語の入力画面が表示されている。

ナレーション: この日、作っていたのは、その輸出用の瓶の裏に貼るラベル。

映像説明: 神谷社長が真剣な表情でパソコン画面を見ながらキーボードを操作している。

ナレーション: 秋にはヨーロッパの商談会に参加し、地域が育んだ自慢の酒を売りこむ計画だ。そこで特徴が一目(ひとめ)で分かるラベルを作ろうとしている。

映像説明: デスクトップのパソコン画面。画面の右側半分には日本地図(にほんちず)と英語の文字、左側半分には日本語での入力画面が表示されている。

ナレーション: 利用していたのが、英語でラベルを作れる無料ソフト。必要な項目を選択肢から選んでいく。

映像説明: デスクトップのパソコン画面のアップ。画面の右側半分には日本地図(にほんちず)と英語の文字が表示されている。「KAGATSURU」という文字が太字で表示され、その下に「Flavor」や「Aroma」などと表示されている。画面左側は日本語での入力画面が表示されている。

神谷社長: 英語版のほうはですね、やっぱりあの、外国の方(かた)に、ぱっとあの端的に分かるほうが良いなと思いまして。 これはお米(おこめ)のうまみをね、大切なお酒で、フルーティーな味わいのお酒です。

映像説明: 倉庫のような室内。神谷社長がクリアファイルに収納した印刷ラベルを両手で持ち、こちらに向かって見せている。

ナレーション: その瓶の裏に貼るラベル。

映像説明: 黄緑色(きみどりいろ)の背景画像に、英語表記のラベルが2枚表示されている。右側には横長で白地に黒文字の英語で書かれたラベル。左側には縦長で白地に黒文字で「Sake(さけ) Kagatsuru」「Junmaiginjo Kanazawa」などと書かれている。

テロップ: 既存のラベル

ナレーション: これまでは、シンプルなものが多かった。

映像説明: デスクトップのパソコン画面。画面には黒の太い文字で「KAGATSURU Junmai Daiginjo NO.68(ナンバーシックスティーエイト) 」と書かれ、その下に「Flavor」や「Aroma」などの項目や日本地図(にほんちず)など、酒瓶(さかびん)に貼るラベルの図が映し出されている。 神谷社長が真剣な顔でパソコン画面を見つめながら作業している。

ナレーション: しかし、ここに日本酒(にほんしゅ)の特徴や蔵の歴史など、短いストーリーを加え、分かりやすく情報を伝えることでバイヤーを獲得したいと考えた。

映像説明: デスクトップのパソコン画面。画面には黒の太い文字で「KAGATSURU Junmai Daiginjo NO.68(ナンバーシックスティーエイト) 」と書かれ、その下に「Flavor」や「Aroma」などの項目や日本地図(にほんちず)など酒瓶(さかびん)に貼るラベルの図が映し出されている。中央部分にある「Flavor」という項目に「Rich,Med Sweet」、「Aroma」という項目に「Fruity」、「Food Matches」という項目には「Seafood,Grilled chicken」と書かれ、それぞれの項目が順々に赤の四角い枠で囲まれ、強調表示される。

テロップ: グリルチキン

ナレーション: 味を示す「Flavor」には大吟醸の豊潤さを表す「Rich」と「Med sweet」。香りを示す「Aroma)」には「Fruity」と記載。そして、「Food Matches」、合う料理に選んだのは「Grilled chicken)」。濃い味の洋食にも合うことをアピールしたかった。

映像説明: デスクトップのパソコン画面。画面には黒の太い文字で「KAGATSURU Junmai Daiginjo NO.68(ナンバーシックスティーエイト) 」と書かれ、その下に「Flavor」や「Aroma」などの項目や日本地図(にほんちず)など酒瓶(さかびん)に貼るラベルの図が映し出されている。中央部分にある「Food Matches」の項目名と説明部分の「Seafood,Grilled chicken」が赤い四角い枠で囲まれている。 倉庫のような室内。たくさんの段ボール箱や酒瓶(さかびん)を入れるプラスチック製のコンテナなどが積まれている。その前で神谷社長が加賀鶴 純米大吟醸(かがつる じゅんまいだいぎんじょう)68号の酒瓶(さかびん)を右手に持ち、身振り手振りを交えながらインタビューに答える。

神谷社長: 金沢は、ま、特にね、海の海産物が非常にね、豊富ですから、それに合うお酒でございます。 海産物だけではなくて、やっぱり肉料理でもね、合うということも分かったほうが良いのかなと思いまして、それを挙げさせていただきました。

映像説明 白地に黒い文字で大きく「KAGATSURU Junmai Daiginjo NO.68(ナンバーシックスティーエイト)」と書かれ、その下に「Flavor」や「Aroma」などの項目や日本地図がある、酒瓶(さかびん)の裏に貼るラベル。

ナレーション: 30分ほどで新しい裏ラベルを作ることができた。

映像説明: 酒瓶(さかびん)の裏に貼る英字のラベルをぼかした映像を背景に、白地に黒文字で「KAGATSURU Junmai Daiginjo NO.68(ナンバーシックスティーエイト)」と大きめな文字で書かれ、その下に「Flavor」や「Aroma」などの項目や日本地図(にほんちず)がある、酒瓶(さかびん)の裏に貼るラベルが表示されている。ラベル全体が水色の枠で囲われている。

神谷社長: 簡単に作れるということと、あの、海外の人にとってもどこに何が書いてあるのかぱっと分かりますので、 自分が見たいというところがすぐ分かるというメリットがあると思います。

映像説明: やちや酒造の入り口。紺色ののれんが掲げられ、風でなびいている。のれんの横には緑の杉玉がつり下げられている。 酒蔵の中。神谷社長が天井にある棚部分に置かれている櫂棒(かいぼう)を指差し、身振りを交えながら話をしている。

テロップ: 次の世代へ託す

テロップ: 海外販路開拓に挑む

ナレーション: 400年にわたり続いてきた酒蔵を次の世代へ託したい。だからこそ今、海外販路の開拓に挑戦している。

映像説明: 倉庫のような室内。たくさんの段ボール箱や酒瓶(さかびん)を入れるプラスチック製のコンテナなどが積まれている。その前で、神谷社長が緑色(みどりいろ)の酒瓶(さかびん)を右手に持ち、身振り手振りを交えながらインタビューに答える。

神谷社長: 息子が、まあ、あと2年か3年後ぐらいに戻ってきたら 彼にバトンタッチをして、特に海外をね、重点的に拡充してもらおうと思っております。 私の使命は、次の代につないでくというのが使命ですので。

映像説明: 黒いノートパソコンの画面。「自作用ai(エーアイ)ファイル出力」と題された画面に、白地に黒字で英語の説明や日本地図(にほんちず)などが書かれた酒瓶(さかびん)の裏に貼るラベルが表示されている。 ラベル作成の画面。右側には英語で書かれた項目や日本地図(にほんちず)があるラベルの図、左側には日本語で書かれた各項目をプルダウンリストで選択する画面が表示されている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 輸出拡大への商機  標準的裏ラベルとは

テロップ: 標準的裏ラベル

ナレーション: やちや酒造が使っていたのが「標準的裏ラベル」と呼ばれるもの、海外の消費者へ、日本酒(にほんしゅ)の選びやすさを提供するために、日本産(にほんさん)の食品の海外プロモーションを行う「ジェイフードー」と国税庁が共同で開発した。

映像説明: 白い壁に囲まれた室内。壁にはすし、しゃぶしゃぶ、日本酒(にほんしゅ)などの写真があるポスターが飾られている。紺色のポロシャツを着た「ジェイフードー」の西川さんがパソコンを見ながら説明している。

テロップ: JFOODO 西川 雄太郎 さん

テロップ: データ制作システムの提供

ナレーション: 今年の4月からは簡単にラベルが作れるように、データ制作システムの提供が始まっている。

映像説明: 白い壁に囲まれた室内。西川さんがインタビューに答える。

西川さん: 日本酒(にほんしゅ)がいっぱい流通してるなかで、自分がどういう日本酒(にほんしゅ)飲みたいんかなとか、どういう味わいが好みなんかなっていうので日本酒(にほんしゅ)を選ぼうとしたときに、 飲んでみないと分かんないみたいな状況になっちゃってまして。 分かりやすい尺度のものが、バーッと一面に並ぶというので、消費者の方(かた)が日本酒(にほんしゅ)を選びやすくなる。 だから買うっていうそういう良い循環を作っていければなというふうに思ってます。

映像説明: 黒いノートパソコンに映し出された「標準的裏ラベル」の作成画面。右側には、英語で書かれた項目や日本地図(にほんちず)があるラベルの図、左側には「風味・香り例示」という項目の下に、日本語と英語の対照表が表示されている。 酒瓶(さかびん)の裏に貼るラベルをぼかした映像を背景に、「標準的裏ラベル」の見本が表示される。左側に英語版、右側に日本語訳のラベルになっている。英語版、日本語訳両方ともに、製品名や「味・味わい」「風味・香り」「ペアフード」の項目と日本地図が書かれた部分が赤い枠で囲まれている。

テロップ: 味 香り 合う料理など6項目

ナレーション: 標準的裏ラベルの記載事項は味や香り、合う料理など6項目。

映像説明: 酒瓶(さかびん)の裏に貼るラベルをぼかした映像を背景に表示された「標準的裏ラベル」の見本。英語版、日本語訳両方とも右下の「酒蔵についての物語」や「製品についての物語(こだわり)」が書いてある部分が赤枠いで囲まれる。

テロップ: 酒蔵の歴史 酒の特徴など短いストーリー

ナレーション: それに、酒蔵の歴史や酒の特徴といった短いストーリーを加えられる。海外の消費者や専門家の意見を聞き選ばれたものだ。

映像説明: 室内。木目調の台の上に黒や緑色(みどりいろ)の酒瓶(さかびん)が数本並べられている。手前にある緑色(みどりいろ)の酒瓶(さかびん)1本と、その奥に置いてある黒い酒瓶(さかびん)2本が、瓶の裏側に貼られている英語で書かれたラベルが見えるように置かれている。

ナレーション: 普及すれば、日本酒(にほんしゅ)になじみのない人でもワインと同じような感覚で選ぶことができるという。

映像説明: 白い壁に囲まれた室内。西川さんがインタビューに答える。

西川さん: 日本(にほん)の酒蔵さんのすべての酒蔵さんが、この標準的裏ラベルっていうこのフォーマットを使って、輸出をしてくれるというのが、いちばん理想。

映像説明: 白い壁に囲まれた室内。壁際に木製の棚が設置され、たくさんの酒瓶(さかびん)が寝かせて置かれている。赤い天狗のお面のようなものを手に持ち、グレーのシャツを着て眼鏡をかけた外国人男性が、身振り手振りを交えながら説明している。

テロップ: スズキマーケティング リチャード・ビショップ 副社長

ナレーション: アメリカの輸入業者も、日本酒(にほんしゅ)がより浸透していくには裏ラベルが重要だと話す。

映像説明 白い壁に囲まれた室内。壁際に木製の棚が設置され、たくさんの酒瓶(さかびん)が寝かせて置かれている。ビショップ副社長がインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話)

ビショップ副社長・英語: 裏ラベルはこのボトルの背景にあるストーリーを説明するもの。 どんな料理に合うか、 どんな物語があるのか伝えることが役割。

映像説明: スナップ写真。赤や白などの折り鶴が飾られた壁の前に赤い格子と花柄の着物に白い帯を締めた女性が立っている。女性の後ろには野だて傘が飾られ、横に置かれた台には、さまざまな種類の日本酒(にほんしゅ)の瓶が並べられている。

テロップ: センス・オブ・ジャパン 林 治美 代表

ナレーション: この裏ラベルをフランス語にアレンジして使っているのは、林さん。

映像説明: 店のような室内の写真。大きな窓の前に木製の2段の棚が設置され、青や黒、緑色(みどりいろ)や黄色など、さまざまな色の日本酒(にほんしゅ)などの酒瓶(さかびん)が陳列されている。

ナレーション: ヨーロッパのルクセンブルクで、日本酒(にほんしゅ)の輸入販売を行っている。

映像説明: 白い壁と大きな窓に囲まれた室内。壁際には白い大きな本棚が設置され、たくさんの本が並べられている。本棚の前には、モスグリーンと白のチェック柄のテーブルクロスがかけられた木製のテーブルがあり、10種類の酒瓶(さかびん)が並べられている。紫色に白の水玉模様のブラウスを着た林代表がインタビューに答える。(Zoomのビデオ通話) 酒店の店内。スイング扉型やオープン型の冷蔵ケースの中に、さまざまな種類の酒瓶(さかびん)が陳列されている。

林代表: 良いアイデアだと思いました。 皆さん聞かれるのが、保管方法ですね。 開けたら、ずーっと(常温保存で)リキュールのように飲めるのではないかと考えていらっしゃる方(かた)もいらっしゃる。

映像説明: 木目調の机の上に白地に黒い文字で「陸奥(むつ) 八仙(はっせん)」と書かれたラベルが貼られた黒い日本酒(にほんしゅ)の瓶が1本置かれている。瓶を回転させ て瓶の裏側を見せる。白地に黒字で「MUTSU HASSEN BLACK LABEL」など文字や日本の地図などが書かれたラベルが貼られている。説明はフランス語で書かれている。「提供温度5~(から)10℃ 最大4℃の冷蔵」と説明している部分が赤い四角い枠で囲まれる。 「MUTSU HASSEN BLACK LABEL」と書かれたラベル部分のアップ。

テロップ: 提供温度5~(から)10℃ 最大4℃の冷蔵

ナレーション: おいしく飲むには冷蔵保存が重要なことなど、浸透していないことも多い。また、日本酒(にほんしゅ)それぞれが持つストーリーを伝えるためにも、裏ラベルが役立つと林さんは語る。

映像説明: 白い壁と大きな窓に囲まれた室内。壁際には白い大きな本棚が設置され、たくさんの本が並べられている。本棚の前には、モスグリーンと白のチェック柄のテーブルクロスがかけられた、木のテーブルがあり、10種類の酒瓶(さかびん)が並べられている。紫色の水玉模様のブラウスを着た林代表がインタビューに答える。

林代表: お酒の簡単なストーリーを紹介したりだとか、 あとはその、風土というのは、とても大切ですね。ある意味日本酒(にほんしゅ)というのはその、歴史と風土を語ってるものだと思うので。

映像説明: 晴天の青空の下。高台から港湾を見下ろした景色。画面右下の四角い枠に青森県の地図。八戸市は青森県の右側に位置し、赤い星印で示されている。

サイドテロップ(画面右上にほぼ常時表示): 八戸 老舗の酒蔵 新たな挑戦

テロップ: 青森県 八戸市

ナレーション: 青森県八戸市。ルクセンブルクの林さんに日本酒(にほんしゅ)を卸している蔵がある。

映像説明: 路地の一角。レンガの壁と木製の格子戸がある2階建ての建物の外観。入り口の軒先には木製の看板が掲げられ、軒下には茶色い杉玉がつり下げられている。

テロップ: 八戸酒造

ナレーション: 八戸酒造。 創業は1775年。

映像説明: 酒蔵の中。紺色のTシャツを着て、白いタオルを頭にまき、マスクをつけた男性が金属製の大きな装置の前で白い布がかけられた大きなバットのような入れ物に入ったお米を木の板を使ってならしている。 酒蔵の中の別の場所。レンガの壁に囲まれた室内で紺色のTシャツを着て、手ぬぐいを頭にまき、眼鏡をかけた男性が大きな青い円形型のタンクの中を櫂棒(かいぼう)でかき混ぜている。その反対側に立つ、白いタオルを頭にまき、眼鏡をかけた男性が同じタンクの中に機器をさし込み、温度を測定している。二人ともマスクをつけている。

ナレーション: 歴史ある蔵だが、新しい試みにも積極的だ。

映像説明: 室内。壁際には木目調の棚が設置されていて、さまざまな色や形の酒瓶(さかびん)やグラス、盾などが並べられている。棚の前に置かれた木目調の台には金縁の額に入った「ヴィーガン認定証」と、白地に黒い文字で「陸奥 (むつ)八仙(はっせん)」と書かれたラベルが貼られた、1,800ml、720ml、300mlの3本の瓶が並べられている。 木目調の別の台に黒い酒瓶(さかびん)3本が並べられている。白いラベルが貼られていて、それぞれ右上部分に黒字で「陸奥(むつ) 八仙(はっせん)」と小さく書かれている。右端の瓶のラベルにはピンク色の円形の中にグラスにお酒を注いでいるようなイラスト、中央の瓶にはオレンジ色のひし形模様を縦に重ねて並べ、コップと箸が載った皿を持っているイラスト、左端の瓶にはグレーの花のような模様に乾杯する手元を上から見たイラストがそれぞれ描かれている。

ナレーション: PRにつながるとヴィーガンの認証を取得。若手の蔵人(くらびと)が新しい日本酒造り(にほんしゅづくり)にも挑戦している。

映像説明: パソコンのSNS画面。八戸酒造のインスタグラムのウェブページ。ページを下にスクロールしていくと、八仙(はっせん)の夏ギフトやIWC リージョナルトロフィー獲得記念セット、はちのへ酒造の建物の前で従業員が酒瓶を持ち、立っている写真、酒瓶(さかびん)と刺身が並べられている写真など、いろいろな写真が掲載されている。

ナレーション: そうした情報を、SNSを使って世界に発信してきた。

映像説明: 室内。壁際には木目調の棚が設置されていて、さまざまな色や形の酒瓶(さかびん)やグラス、盾などが並べられている。棚の前で黒いスーツを着てマスクをつけたロングヘアの女性がインタビューに答える。女性の前の木目調の台には黒い酒瓶(さかびん)3本とおちょこが並べて置かれている。瓶には白いラベルが貼られていて、それぞれ黒字で「陸奥(むつ) 八仙(はっせん)」と小さく書かれている。

テロップ: 八戸酒造 営業部 髙橋(たかはし)ゆみ さん

髙橋(たかはし)さん: おちょこで飲んでいただいてますけど、ワイングラスとか大ぶりの白ワイン用のグラスで飲んでいただくと より香りもよくとれて、楽しめる1本となっております。

映像説明: 室内。さまざまな色や形の酒瓶(さかびん)やグラス、盾などが並べられた棚の前で、髙橋(たかはし)さんが、日本酒(にほんしゅ)が入ったワイングラスを鼻に近づけ、香りを確認し、グラスを少し回してグラスを口に含む。

テロップ: 裏ラベルを採用

ナレーション: 海外営業を担当している髙橋(たかはし)さん。ソムリエの資格を持っている。ワインのように普及するには、さらに情報発信が必要だと感じ、裏ラベルを採用した。

映像説明: 室内。壁際には木目調の棚が設置されていて、さまざまな色や形の酒瓶(さかびん)やグラスや盾などが並べられている。棚の前で髙橋(たかはし)さんがインタビューに答える。髙橋(たかはし)さんの前の木目調の台には、標準的裏ラベルが貼られた黒い酒瓶(さかびん)が1本置かれている。

髙橋(たかはし)さん: (海外では)ワインに比べて日本酒(にほんしゅ)はまだまだ知らない方(かた)も非常に多いですので、 ただ商品の情報だけではなく、その土地のことや、あとは(料理との)ペアリングなどの表記っていうのは必ず必要となってくるかと思います。

映像説明: 酒蔵の中。円形の大型の金属製の甑(こしき)の前に3人の作業員が立ち、機械上部からがつり下げられた白い布をリモコンで操作している。 室内。壁に設置された棚に緑色(みどりいろ)や黒、茶色や水色など、さまざまな色や大きさの「陸奥(むつ) 八仙(はっせん)」の酒瓶(さかびん)が9本程並べられている。 木目調の台に黒い酒瓶(さかびん)が2本置かれている。左側はフランス語で書かれた標準的裏ラベルが貼られ、ラベルが見えるように置かれている。右側の瓶には白地に黒字で「陸奥(むつ) 八仙(はっせん)」と書かれたラベルが貼られている。

ナレーション: 地域が育んできた日本酒(にほんしゅ)を世界に広めていく。そのために、新しいシステムを活用していきたいという。

映像説明: オフィスのような室内。木目調の長机(ながづくえ)の上に茶色い酒瓶(さかびん)が6本程置かれていて、従業員が瓶の裏面に標準的裏ラベルを貼る作業をしている。黒い服を着た従業員が印刷された標準的裏ラベルをハサミで一枚ずつ切り分けている。 木目調の壁に囲まれた室内。髙橋(たかはし)さんがインタビューに答える。

髙橋(たかはし)さん: この今の標準的裏ラベルに基づいて、現地の方(かた)が、まあ分かりやすいような、やりやすいように、まあ工夫をして、変えて、また今後とも使っていきたいなと思っております。 地元八戸(はちのへ)の商品を、ま、全世界へ広めていく。 そして、日本酒(にほんしゅ)という大切な日本(にほん)の文化を海外の方(かた)へ普及する懸け橋となれればなと思っております。

映像説明: スタジオ。画面左側には江連(えづれ)キャスターが映り、右側にはモニターが設置されている。モニターには、木目調の台に緑色(みどりいろ)や黒など、さまざまな銘柄の酒瓶(さかびん)が並べられている様子やパソコンに向かって作業する神谷社長の様子、標準的裏ラベルが貼られた酒瓶(さかびん)や日本酒(にほんしゅ)が注がれたおちょこなどが映し出されている。江連(えづれ)キャスターが話をする。

江連(えづれ)キャスター: 日本酒(にほんしゅ)がさらに普及していくには、製造の違いや蔵の特徴など、知れば知るほど、興味を持てる情報の発信が不可欠です。 日本酒(にほんしゅ)の奥深さ(おくぶかさ)を より多くの人に堪能してもらいたいと思います

映像説明: 薄い黄緑色(きみどりいろ)を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。緑を基調とした、中が空洞になった地球儀が回転している。

※番組で紹介している「JFOODO」および「標準的裏ラベル」の詳細は、以下の各リンクをご覧ください。
日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO)
標準的裏ラベル:【日本酒】日本酒の輸出用ラベル制作システムについて

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