シリーズ「売れるパッケージ」 世界が注目! エコに包む新技術

2021年03月25日

プラスチック廃棄物が環境問題となっていることから、欧米を中心に、プラスチックの資源循環を活性化していく動きがある。そうしたなか、再利用しやすい単一素材「モノマテリアル」パッケージが注目されている。一方、環境負荷軽減の観点からも見直されている「紙」のパッケージで、最先端の技術を取り入れ、世界に挑む中小企業がある。取材を通じて、世界のパッケージニーズに迫る。

(10分57秒)

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テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。

映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図の上で回転する、中が空洞になった地球儀から、もうひとつ地球儀が飛び出す。 拡大表示された地球儀の横にタイトルが現れる。 「世界は今 ジェトログローバルアイ」

映像説明: スタジオ。地球儀と世界地図の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 タイの付いたピンクのブラウスに紫の柄物のスカートをはいている。

テロップ: 八木 ひとみ(やぎ ひとみ)

八木(やぎ)キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 世界のパッケージのニーズを探るシリーズ。前回はデザインを中心にお伝えしましたが、今回は最新のパッケージ技術や素材にフォーカスします。

テロップ: シリーズ「売れるパッケージ」 世界が注目! エコに包む新技術

映像説明: 展示会場の中。「環境配慮製品・開発品」と書かれた棚にプラスチック製や紙製のカップやチューブなどが並べられている。 2つの小ぶりな透明のショーケースにキャップが付いた自立型のプラスチック製の袋がいくつも立てて置かれている。それぞれのショーケースの中に「W(ダブル)ガゼット包装」、「ボトル代替フィルム包材(ほうざい)」と書かれたプレートが立てられている。 展示会場の一角。大きな窓が付いた箱型の機械が置かれている。機械の内部にはコンベアが取り付けられ、フタが開けられたダンボール箱が並べられている。ロボットアームがプラスチック製のカップを12個つかみ、段ボール箱に入れる。コンベアがフタを閉じ、箱を運ぶ。

ナレーション: 包装に関する最新の技術や機械が一堂に集まった世界有数のパッケージの見本市、TOKYO PACK。

映像説明: 展示会場の外観。巨大な逆三角形のビルが4本の太い柱に支えられている。大きな窓の下に「TOKYO BIG SIGHT」と書かれている。

テロップ: 東京都 江東区

テロップ: 2月24~(から)26日 TOKYO PACK 2021

映像説明: 展示会場の中。広々としたフロアに、さまざまな企業のブースが立ち並んでいる。 ブースとブースのあいだの広い通路。多くの人がブースのそばを歩いている。 「DNP」と書かれたロゴが掲げられたブース。ブースの中ほどにある金属製のフレームに設置された大きなモニターに「WELCOME!」、「どうぞお立ち寄りください」、「DNPブースただいまの訪問者数 11人」などと表示されている。

ナレーション: 2月に3日間にわたり開催された。今年は新型コロナの影響があり、前回のおよそ3分の1となる2万人が来場した。

映像説明: 展示会場内のステージ。「第2ホール特設ステージ」と書かれた看板が掲げられている。演壇の横に設置されたフレームに掛けられたスクリーンに面グラフが表示されている。フロアに並べられたいすに大勢の人が座っている。 黒いスーツを着た男性が演台(えんだい)に立ち、マイクに向かって話をしている。 大きなモニターに「The future challenges」と題されたスライドが映っている。地球のマークにアルファベットで「WPO」と書かれたロゴが左上に表示されている。右上の四角い枠に水玉模様のネクタイを締めた男性が話をする様子が映っている。 WPOのロゴマークがある青い画面を背景に水玉模様のネクタイを着けた男性が座っている。

テロップ: WPO(世界包装機構) ピエール・ピエナール 会長

ナレーション: 業界団体やグローバル企業によるセミナーも開催され、海外からは講師がビデオで参加した。プラスチック廃棄物の環境問題が主なテーマだ。

映像説明: 「Great Pacific Garbage Patch」と題された海の写真のスライドが表示される。無数のごみが浮かんだ海面が遠くまで続いている。ごみのあいだからコバルトブルーの海が見える。右上の四角い枠に水玉模様のネクタイを締めて話をするピエナール会長が映っている。 「Focus on packaging waste」と見出しがあるスライドに切り替わる。見出しの下に、ごみで覆われた海やプラスチックのトレーに載せられパッケージングされた肉やプラスチックの容器に入れられたサンドイッチなどの写真が表示される。右上の四角い枠のなかでピエナール会長が話を続けている。

ピエナール会長・英語: これはハワイとカリフォルニア間の太平洋ごみベルト。 スペイン、ドイツ、フランスを足した面積があり、今も拡大している。 ここはプラスチックや包装があるべき場所ではない。 リサイクルが可能なプラスチックで包装廃棄物を減らしていく。

映像説明: 展示会場内のスクリーンに「リサイクル技術への挑戦:新たなリサイクル技術(Regeneration)」と題されたスライドが表示されている。2016年と2030年の世界の廃棄プラの推定フローが図と文章で示されている。2016年の推定フローの図の下に、「16年の推定廃棄量は2.6億t、リサイクルに回るのはロス含め16%。19%が野晒しにされ、河川や水路を通じ、あるいは風水害や地震などで最終的に海洋に流出する」などと書かれている。2030年の推定フローの図の下には、「全てのステークホルダーがリサイクル推進、法規制強化、技術革新を進め、原油価格が75$/バレル(1バレル75ドル)で推移することが前提」と書かれている。

ナレーション: 今、欧米を中心に、プラスチックの再利用を進める動きがある。

映像説明: DNPのブース。壁のモニターに「ボイル・レトルト殺菌製品もリサイクルを容易に」、「ポリプロピレンからなる単一素材」、「リサイクルしやすい」、「ボイル、レトルト殺菌対応」と表示されている。 3つの小ぶりな透明のショーケースにプラスチック製の袋やチューブが展示されている。それぞれのケースの前に「DNPモノマテリアル包材(ほうざい) PE(ピーイー)アルミ蒸着仕様」、「DNPモノマテリアル包材(ほうざい) PE(ピーイー)仕様」、「DNPラミネートチューブ モノマテリアル仕様」などと書かれたプレートが置かれている。

テロップ: モノマテリアル 単一素材

ナレーション: そのニーズの高まりを受け、日本でも開発が進められているのが、モノマテリアル。つまり、単一素材のパッケージだ。

映像説明: チューブのそばに置かれたプレートに「DNPラミネートチューブ モノマテリアル仕様」、「単一素材でありながら、高いメタリック感とバリア性を有したラミネートチューブです。環境に配慮しながらも従来のラミネートチューブと同等の物性を有しています。」、「製品・サービスの情報はこちら」と書かれQRコードが表示されている。 展示会場の一角。「モノマテリアルフレキシブルパッケージ」と題されたパネルが柱に掲げられている。マスクを着け、ダークグレーのスーツを着た男性がパネルを見ている。

ナレーション: これまで、プラスチックのパッケージは保存性などを高めるために複数の原料が使われてきたが、リサイクルには向いていなかった。

映像説明: パネルの手前に置かれたショーケースに、菓子の写真が印刷された袋や銀色で光沢のある袋が並べられている。そばに「PE(ピーイー)系モノマテリアルパウチ」などと書かれたプレートが置かれている。 大型のスクリーンに、顕微鏡をのぞく白衣(はくい)を着た女性のイラストが映し出されている。そのイラストの下にはアルファベットのUのマークに「Unilever(ユニリーバ)」と書かれた紫のロゴが表示されている。

ナレーション: そこで、単一の素材に変えて、リサイクルにつなげる取り組みが大手メーカーでも広がっている。

映像説明: 展示会場の大型スクリーンに、黒いシャツを着て話をする男性が映っている。

テロップ: ユニリーバ ヒューゴ・メニロ グローバル・パッケージ・ディレクター

ナレーション: 消費財を手がけるユニリーバは、プラスチックの廃棄物削減に関して3つの目標を掲げている。

映像説明: 「Keep Plastic in the Loop.」と題された資料が表示される。霧吹きの容器やごみ収集車のイラストが円の中に描かれ、説明が書かれている。画面右上の四角い枠の中に話をするメニロ グローバル・パッケージ・ディレクターが映し出されている。 「Unilever's leadership role(ユニリーバズ リーダーシップ ロール)」と題された資料が表示される。3つの枠の中に、それぞれ折れ線グラフと三角形のリサイクルマーク、手に乗せた若葉のイラストが描かれ、説明が書かれている。画面右上の四角い枠の中でメニロ グローバル・パッケージ・ディレクターが話を続ける。

メニロ グローバル・パッケージ・ディレクター・英語: 2025年までに非再生プラスチックの使用量を50%削減。 プラスチックパッケージを100%再利用、リサイクル、堆肥化可能にする。 販売する量よりも多くのプラスチックを回収する。 大胆でやりがいのある目標であり、多くのコラボレーションと革新が必要だ。

映像説明: 「Better Plastic」と題された資料が表示される。袋入りの紅茶やボトル入りのマヨネーズのパッケージの写真と「プラ」と書かれた四角いリサイクルマークが映っている。

ナレーション: ユニリーバは日本向け製品(にほんむけせいひん)にもモノマテリアルのパッケージを取り入れている。

映像説明: 袋入りのシャンプーとトリートメントのセットの写真が表示される。赤とピンク、薄茶色(うすちゃいろ)のそれぞれのパッケージに「LUX LUMINIQUE(ラックス ルミニーク)」と書かれている。 水色の床のブース。屋根にアルファベットで「TOPPAN」と書かれた青いロゴが掲げられ、大勢の人が集まっている。

テロップ: 凸版印刷

ナレーション: 来月発売予定のシャンプーには、凸版印刷が開発したフィルムパッケージを採用した。

映像説明: 水色の床の凸版印刷のブース。キャップ付きの袋やチューブなどが棚に並べられている。パッケージの表側に、それぞれいびつな青い円が描かれている。 袋の前に置かれたプレートに「開発中」、「単一素材化でリサイクル適性を向上」、「PE(ピーイー)モノマテリアルバリアパッケージ」などと書かれている。 キャップ付きの袋やチューブなどの前に「PPモノマテリアルバリアパッケージ」、「PETモノマテリアルバリアパッケージ」などと書かれたプレートが置かれている。

ナレーション: 凸版印刷の強みは、単一のプラスチック素材の包装で課題となっていた内容物の品質を保つ高いバリア性と、環境適正に優れたフィルムパッケージの製造技術だ。欧米での需要を捉え、さまざまな内容物に対応したモノマテリアルのパッケージを生み出している。

映像説明: 凸版印刷のブース。マスクを着け、グレーのスーツを着た男性が身ぶりを交えてインタビューに答える。 青い円が描かれた袋に「ちきゅうに価値あるサステナブルバリューパッケージ」、「SUSTAINABLE-VALUE Package(サステナブル バリュー パッケージ)」と書かれている。 製品が陳列された棚の前で、マスクを着け、グレーのスーツを着た男性が話を続ける。

テロップ: 凸版印刷 生活・産業事業本部 事業戦略本部 太田 俊介 課長

太田課長: 今後、世界的にプラスチックからプラスチックっていうところのプラスチックの資源循環を活性化していくというような動きがありますので、 当社としてもですね、そこのリサイクル適正向上というところの観点でですね、さまざまなパッケージ およびバリアフィルムといったような素材、製品を供給していきたいと考えています。

映像説明: 「次は、地球をつつむ。」と書かれた立体文字が屋根に掲げられているブース。設置された大きなモニターに、ロボットアームが作動する様子が映り、「食料を長期保存するには。」と書かれたテロップが表示される。 「ストロー機能付き 紙パック」、「コンセプトモデル」、「折り紙容器」と題されたパネルが壁に貼られている。5色の製品の下に「ダイヤ型の折り目により飲み口と胴体のくびれをつくることで、飲みやすさや持ちやすさなどユーザビリティに加え、素材変更による脱プラ、畳みやすい構造による減容化など環境負荷低減を想定しています。」と書かれたパネルが貼られている。

テロップ: 東洋製罐グループ

ナレーション: プラスチックの廃棄量を減らす取り組みとして、紙のパッケージを提案した企業も多く見られた。

映像説明: 薄茶色(うすちゃいろ)の壁の棚に、色違いのパステルカラーの紙パックが5本並べられている。淡い黄色(きいろ)やオレンジ、赤、紫、黄緑の紙パックの表面が立体的に折られ、全体に凹凸が作られている。 壁に組み立てる前の平らな状態の紙パックのイラストが描かれたパネルが貼られている。1枚の紙に四角と三角を組み合わせた複雑な線が引かれている。そばには、紙パック入りの飲み物を口にする女性の写真のパネルも貼られている。 マスクを着け、水色のジャンパーを着た男性が身ぶりを交えて説明する。

マスクを着け、水色のジャンパーを着た男性: 1枚の紙から折り畳みできる容器になってまして、ストローが要らない。 環境負荷の低減っていうところで、プラスチックをなくして、紙素材単一で製品化を目指すっていうところで、こういった規格を考えました。

映像説明: 薄茶色(うすちゃいろ)の壁にあるフックに逆三角形の紙容器が11種類掛けられている。容器には「CORN SNACK」、「ちょこっと唐揚げ」などと書かれ、さまざまなデザインが施されている。 紙製のフタがされた紙コップが壁に貼られている。フタにはカラフルな葉っぱのイラストが描かれている。 フタのある紙コップの上部に「コールド飲料用容器のオール紙化(かみか)を可能に」と書かれた立体文字が掲げられ、その下に「紙絞り蓋」と書かれている。

ナレーション: 東洋製罐グループは低炭素や資源循環社会の実現に向けた、さまざまな容器を展示。今後、世界に広めていきたいという。

映像説明: 白い壁のブース。7人ほどの人が集まり、話をしている。全員がマスクを着けている。正面の壁には「HAKOYA」と書かれている。 白い壁に日本語と英語で「〈 包む 〉を表現し、世界の人々の暮らしに感動を贈る。」と書かれている。 壁際の棚に赤い箱が置かれている。白い底面が「HAKOYA」の文字の形に切り抜かれている。

テロップ: セイホウ

ナレーション: 環境への配慮が重要視される海外でも支持されている中小企業がある。紙ならではの美しいパッケージを開発するセイホウだ。

映像説明: 白い壁のセイホウのブース。グレーの箱を手にした女性と紺のシャツを着た男性が話をしている。2人ともマスクを着けている。

グレーの箱を手にした女性: かっこいいですね。

塚本社長: いや、かっこいい…、高くてかっこいい箱です。

映像説明: セイホウのブース。マスクを着け、焦げ茶のコートを着た男性がインタビューに答える。

マスクを着け、焦げ茶のコートを着た男性: そうですね。細部がすごく丁寧に作り込まれてるという印象と、物が、あの、一見しただけで印象がすごくしっかりしているというふうに感じました。

映像説明: 紺のシャツを着た塚本社長がグレーの箱を手にしている。箱の身とフタは同じかたちで、フタのほうが大きめに作られている。塚本社長が箱の身にフタを乗せる。フタがゆっくりと下りて、箱が閉まっていく。

テロップ: Vカット

映像説明: 「Vカット」と題された厚みのある紙の断面図が表示される。紙の一部がカットされV字の溝が作られている。溝が赤い円で囲まれる。溝に沿って、紙が直角に折り曲げられる。溝の部分は紙が薄くなっているため、ゆがみのない折り目が作られる。

テロップ: シャープな仕上がり 高い耐久性

ナレーション: Vカットと呼ばれる加工がされたこちらの箱。箱の角(かど)の部分にV型に切り込みを入れることによりシャープに仕上がり、木箱のような耐久性が生まれる。

映像説明: セイホウのブース。壁際の棚に赤や白、黒の箱が積まれている。 箱の折り目は直線的に仕上げられている。

テロップ: Vカット貼箱(はりばこ)

ナレーション: そのVカットの台紙に紙を貼り、仕上げたのがVカット貼箱(はりばこ)だ。

映像説明: セイホウのブース。塚本社長がインタビューに答える。

テロップ: セイホウ 塚本 清孝 社長

塚本社長: 特に、これは印刷も化粧紙(けしょうがみ)も全ての規格を適用することができますので、お客さんの、より一層、要望にかなうんじゃないかなってことで、これを提示させていただきました。

映像説明: セイホウのブース。黄色いバッグを肩に掛けた男性と塚本社長が話をしている。 外装が赤く、白い底面が「HAKOYA」の形に切り抜かれた箱が壁際の棚に置かれている。

ナレーション: 確かな技術を武器にHAKOYAを世界で通用する言葉にしたいという塚本社長。

映像説明: 古いカラー写真。トタン板(いた)が張られた工場の前で、薄茶色(うすちゃいろ)のポロシャツを着た男性が薄紫のベレー帽をかぶった赤ん坊をだっこしている。出入り口に「塚本紙器製作所」と書かれた表札が掛けられている。

テロップ: 名古屋市

テロップ: 父 清男氏

テロップ: 塚本社長

テロップ: 塚本紙器製作所

ナレーション: 実は父親も箱の製造会社を営んでいたが、

映像説明: レンガ色(いろ)の歩道に立つ塚本社長の写真。笑顔で腰に手を当てている。傍らに現地の言葉で書かれた道路標識が立てられている。歩道の向こうに入り江が続いている。岸沿いに立ち並ぶビルの裏手には岩山がそびえている。 パビリオンの出入り口に立つ塚本社長の写真。IDカードを首に掛け、片手をポケットに入れている。外壁にピンクや黒の水玉模様が描かれたパビリオンに大勢の人が行列を作っている。 回転ドアの前に立つ塚本社長の写真。白いコートを着て黒いバッグを提げている。ドアの上にはフランス語で「EMBALLAGE(アンバラージュ)」、英語で「WORLD PACKAGING EXHIBITION」と書かれた看板が掲げられている。 室内の写真。棚に水色やオレンジの箱や電気スタンド、キリンのオブジェが飾られている。4人の人が商品を見て話をしている。 展示会場の通路に立つ塚本社長の写真。天井から、黒地に白い文字で「ICFF INTERNATIONAL CONTEMPORARY FURNITURE FAIR」と書かれた垂れ幕がつり下げられている。

ナレーション: 海外への思いから、大学卒業後は商社に勤めていた。しかし、父親の廃業を機に、箱作りで世界を目指そうと一念発起。29歳でセイホウを設立した。箱の製造を手がける中小企業が世界展開をする例がないといわれるなか、海外での見本市などに積極的に参加してきた塚本社長。

映像説明: オフィスで撮られた写真。白いシャツを着た男性と塚本社長が並んでテーブルに着いている。 レストランで撮られた写真。塚本社長を含む3人の男性がテーブル席で笑顔を見せている。 草地(くさち)で撮られた写真。塚本社長を含む40人ほどの人がほほえんでいる。

ナレーション: そうしたなかで出会ったパートナーと連携し、箱の開発だけでなく、包装に関連する製品の販売も手がけている。

映像説明: 2分割された画面。肩口が白と青のボーダー柄の茶色いトレーナーを着た男性と塚本社長が話をしている。(Zoomのビデオ通話)

ナレーション: こちらのフランスのパートナーとは、16年ものつきあいだ。

映像説明: 黒い外壁の倉庫の映像を背景に、ボーダー柄の茶色いトレーナーを着た男性がインタビューに答える。

テロップ: ENDUPACK(アンデュパック) フレデリック・デモンフォート 社長

デモンフォート社長・英語: セイホウは小さい会社だが、積極的で熱心に製品開発を行っている。

映像説明: セイホウのブース。壁際の棚に赤や白、黒の箱が積まれている。 工場の中。箱の表面に貼られる紙がベルトコンベアで運ばれている。 ロボットアームが芯になるクリーム色(いろ)の箱を紙に乗せる。 板が取り付けられたロボットアームが紙に載せられた箱を上から押す。

ナレーション: Vカット貼箱(はりばこ)の製造も海外のパートナーとともに行っている。製品の受注、企画は日本で行い、台湾で製造しているのだ。台湾の工場で印刷から箱の完成まで一貫生産することで、機密の保持や納期短縮といったメリットがあるのだという。

映像説明: セイホウのブース。黒いバッグを背負った男性と赤い箱を手にした塚本社長が話をしている。2人ともマスクを着けている。 黒いコートを着た男性と塚本社長が話をしている。2人ともマスクを着けている。 塚本社長が手に持ったグレーの箱の身にフタを乗せる。フタがゆっくりと下りて、箱が閉まっていく。

塚本社長: 生産は台湾でやりますよ、うちの工場で。納期も日本(にほん)の紙器屋さんより、はっきり言って早いです。 閉まり具合は1万個だろうが、100万個だろうが、同じお客さんの要望する、やっぱり閉まり方にしなきゃいけないっていうのが…。

黒いコートを着た男性: ものすごい精度ですね。技術が確かなのがすごい伝わってきますよ。

映像説明: セイホウのブース。黒いコートを着た男性と塚本社長が話を続け、おじぎをする。2人ともマスクを着けている。

塚本社長: ただ御社の販売に貢献できればと思いますんで、何かお役に立てることがあったら声かけてください。ありがとうございます。

黒いコートを着た男性: ありがとうございます。

映像説明: 工場の中。ベルトコンベアで運ばれる、紙に載せられた白い箱を板が取り付けられたロボットアームが上から押す。 別のロボットアームが黒い箱をつかみ、移動する。 ロボットアームがベルトコンベアの上に黒い箱を落とす。

ナレーション: 台湾の工場にはドイツやイタリアなどから世界最先端の機械を導入し、Vカット貼箱(はりばこ)を中心に年間800万個を超える箱を製造。

映像説明: 「ROYAL SALUTE(ロイヤル サルート)」と書かれた2種類のスコッチウイスキーの箱が棚に置かれている。一方の紫の箱には斜めのチェック柄が描かれ、小さなひし形の窓がいくつも開けられている。他方の青い箱にはライオンやバラなどの動植物が色鮮やかに描かれている。

ナレーション: 国内外のグローバル企業でも採用され、海外市場に広がっている。

映像説明: 白い箱が棚に置かれている。箱の表面には円で囲まれた二等辺三角形のマークに「audio‐technica(オーディオテクニカ)」と書かれたロゴが型押しで立体的に描かれている。 白いビルの壁に青でオーディオテクニカの立体ロゴが掲げられている。 白いビルは屋根が斜めにデザインされ、車道に面したほうが高くなっている。

テロップ: 東京都 町田市

テロップ: オーディオテクニカ

ナレーション: このセイホウのVカット貼箱(はりばこ)を導入した企業の1つが、東京に本社を構えるオーディオテクニカだ。

映像説明: 室内。黒いヘッドホンが木の箱に入れられ、テーブルに置かれている。箱の中には光沢のある黒い布が張られ、ヘッドホンのほか、ケーブルが束ねて入れられている。 色違いのワイヤレスイヤホンが2セット、テーブルに置かれている。一方には紺と赤と白、他方にはピンクと薄茶色(うすちゃいろ)の配色がなされ、紺と白、ピンクと薄茶色(うすちゃいろ)といった同じ色使いのケースがそれぞれ組み合わされている。

ナレーション: ヘッドホンなどの音響機器を世界中で販売している。

映像説明: レコードプレーヤーがテーブルに置かれている。レコードがターンテーブルに置かれ、針を載せられて回転している。 プレーヤーのアームの先に取り付けられたカートリッジの針が、レコードの溝に載せられている。

ナレーション: 近年、音楽ファンのあいだで見直され、人気が高まっているのがレコードプレーヤーだ。

映像説明: スライド式の紺のカバーが取り付けられた箱がテーブルに置かれている。カバーが取り外され、オーディオテクニカのロゴが描かれた白い箱が現れる。表面にはオーディオテクニカのロゴが型押しで立体的に描かれている。 白い箱に入ったカートリッジがテーブルに置かれている。箱の身のほうにはスポンジがセットされ、カートリッジが固定されている。

ナレーション: レコードの再生に使われるカートリッジにセイホウの箱を採用した。現在、カートリッジの出荷先の8割は欧米だという。

映像説明: 白い壁の前。黒い人形のオブジェが棚に飾られている。黒いパーカーを着た女性がインタビューに答える。 テーブルに透明なプラスチックの箱に入ったカートリッジが置かれている。隣には筆記体で「Art」と書かれた焦げ茶の箱が並べられている。

テロップ: 以前のパッケージ

映像説明: 白い壁の前で黒いパーカーを着た女性が身ぶりを交えて話を続ける。

テロップ: オーディオテクニカ 商品開発部 森田 彩(もりた あや) さん

森田さん: もともと使っていたパッケージがプラスチックを多用してたところもありまして、 現代の流れに合わせて環境問題も考えて、紙を使おうというところ。 数々(かずかず)のメーカーさん探させていただいて、その中でVカットがいちばん美しく出ていたのがセイホウさんでしたので、セイホウさんでお願いすることに決めました。

映像説明: テーブルに3つの箱が置かれている。カートリッジが入ったプラスチックの箱と活字体で「AT‐OC9/III(エイティー オーシーナイン スリー」と書かれた黒い箱、筆記体で「Art」と書かれた焦げ茶の箱。 デザインが統一された色違いの箱がテーブルに並べられている。紺と黒の2種類の箱にオーディオテクニカのロゴ入りのラベルが貼られている。紺の箱にはロゴのほかに「AT‐OC9XEB」、黒い箱には「AT‐ART9XA」と書かれている。 カートリッジが入った白い箱の身と、オーディオテクニカの型押しのロゴが入ったフタ、「AT‐ART9XA」の文字がある黒いカバーがテーブルに置かれている。

ナレーション: これまでは商品ごとに異なるデザインのパッケージだったため、海外からは「同じメーカーの製品だと分かりづらい」という指摘があった。そこで、シリーズ展開する新製品のデザインを全て同じセイホウの箱に変え、

映像説明: レンガの壁のブースの写真。オーディオテクニカのロゴの電光看板が壁に掲げられている。板張りの床に置かれたひじ掛けいすとテーブルが置かれ、カウンターの近くで人々が話をしている。 展示されたカートリッジの写真。5種類のカートリッジが1つずつ台に乗せられ、小ぶりな透明のショーケースに入れられている。透明な柱のオブジェがそばに立てられ、ケースの前には商品名が書かれたプレートが置かれている。

テロップ: ドイツ ミュンヘン

テロップ: HIGH END 2019

ナレーション: 2年前にドイツで開催されたオーディオ製品の見本市で発表。世界中で販売を開始したところ、反響があったという。

映像説明: 白い壁の前。黒いパーカーを着た森田さんがインタビューに答える。 オーディオテクニカの型押しのロゴがある白い箱に入ったカートリッジがテーブルに置かれている。 白い壁の前で森田さんが話を続ける。

森田さん: (商品のリニューアルとともに)パッケージ変更してから売り上げとしては伸びているかたちになります。 あと、箱の、やっぱり作りがしっかりしているんで、 そういう面では、メイド・イン・ジャパンというのが売り出しやすいっていう意見は(海外の販売店から)いただいてます。

映像説明: 展示会場の中。マスクを着けた森田さんが書類を手に通路を歩いている。 通路沿いに設置された「barricote(バリコート)」のロゴがあるブースの前で足を止め、壁の大きなパネルに目を向ける。 森田さんが歩いてきてセイホウのブースに立ち寄り、塚本社長と挨拶し、互いにおじぎをする。

森田さん: ごぶさたしてます。

塚本社長: いつもありがとうございます。

森田さん: ありがとうございます。

ナレーション: 新製品のパッケージのアイデアを探すためにTOKYO PACKを訪れたオーディオテクニカの森田さん。セイホウのブースにも立ち寄った。

映像説明: セイホウのブース。紫の箱を手にした森田さんと塚本社長が話をしている。 表紙にクジャクの絵がかかれた箱が壁際の棚に置かれている。 クジャクは銀色の背景に水色や青、黄色(きいろ)でカラフルに描かれている。

森田さん: こんな細かいのも全部できるんですか。

塚本社長: できます。できます。だいぶ技術、上がりましたよ。

森田さん: そうですね。

塚本社長: 印刷も、ここまでできるようになりましたからね。

映像説明: セイホウのブース。壁際の棚に、ボトルのイラストが描かれた黒い箱が4つ並べられている。イラストはそれぞれ青と緑、オレンジ、ピンクの色違いになっている。 透明な円筒形(えんとうけい)のケースに入った商品が黒い箱に入れられている。フタの内側には「Everything you can imagine is real.」と書かれている。 塚本社長を含む4人の男性が壁のそばで話をしている。 グレーのコートを着た女性と白い箱を手にした塚本社長が商談をしている。

ナレーション: 最先端の技術が取り入れられ、時代の潮流を表すパッケージ。「今後も、包む商品の価値を高めるパッケージを作っていきたい」と塚本社長は言う。

映像説明: セイホウのブース。白い壁には「HAKOYA」と書かれている。塚本社長がインタビューに答える。 塚本社長がグレーのスーツを着た男性に、手に持った観音開きの白い箱を開け閉めする様子を見せている。グレーのスーツを着た男性がうなずく。2人ともマスクを着けている。 焦げ茶のコートを着た男性と塚本社長が商談をしている。2人ともマスクを着けている。 塚本社長が話を続ける。

テロップ: セイホウ 塚本 清孝 社長

塚本社長: これからも、お客さんが「こんな箱(はこ)を作りたい」とかどんな無理を言われても、 それにチャレンジし続ける、やっぱり会社でありたいと思いますんで。 「海外にいいもの売っていきたい」っていう日本(にほん)のメーカーさん、そしてこれから生まれる新しいブランドの 少しでも(すこしでも)プラスαの、プラスααのブランディングができるように、 一緒になって、パッケージで日本(にほん)のものがたくさん売れていければいいと思います。

映像説明: 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 中が空洞になった地球儀が回転している。

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